米国大統領候補のトランプに対する暗殺未遂事件に対しては、日本のネット掲示板では、うがった見方や陰謀論が散見されるが、トランプ陣営の「自作自演」説は、と支持者に死傷者がでたことのより、リスクが多すぎたありえない話であった。
冷静な分析から穏健な見立てを国際ジャーナリストの山田敏弘が解説していた。
「『大統領選は終わった、トランプの圧勝だ』銃撃から生還したトランプ氏を『英雄視』する人が急増中…!『1枚の血まみれ写真』が変えてしまうかもしれない「アメリカの未来」
■会場の絶叫を「USA」の熱狂に変えた 天高く拳を突き上げるドナルド・トランプ前大統領。バックには雲ひとつない青空が広がり、星条旗が静かにはためく——。 まるでアメリカを救った“英雄”のような写真がアメリカで撮影されたのは、7月13日(日本時間14日午前)のことだった。 ペンシルベニア州で開催された集会で、演説中のトランプ前大統領が狙撃されたのだ。しかし幸運にも銃弾はわずかにそれ、右耳上部を貫通。致命傷を逃れたトランプ前大統領はまもなく立ち上がり、顔に血をしたたらせたまま、ペンシルベニアの空に向かって拳を突き上げた。 「Fight、Fight!(戦え、戦え)」 凶弾に打ち勝った次期大統領候補が高らかに叫ぶと、聴衆の絶叫は熱狂に変わった。 「U・S・A!U・S・A!」 勇敢さへの賛辞と自国愛に満ちた大合唱に見送られつつ、トランプ前大統領は会場を後にした。 現地報道によれば、この銃撃事件で1人が死亡、2人が重症を負ったとされている。容疑者であるペンシルバニア州在住の20歳の男は、シークレットサービスの手により射殺。11月のアメリカ大統領選を前に起きた、恐ろしい出来事だった。 「今回の一件でトランプ前大統領の再選の可能性はかなり高まった」と語るのは、国際ジャーナリストの山田敏弘氏だ(以下、「」内は同氏)。 ■健康に不安を抱えるバイデン大統領 「トランプ前大統領は銃撃にもひるまず、むしろこのピンチをチャンスに変えました。逆境に立ち向かう力強いリーダー像を広く示すことに成功したのです。 すでに支持者の多くは彼を英雄のように扱っていて、X上には『神がかっている』『大統領選挙の勝敗はついた』『トランプの勝ちだ』といった投稿も多く見られます。これまで共和党員の中でもトランプへの評価は分かれていましたが、今回の事件を受けてかなりの結束が進むはずです。大統領選が始まった後も、銃撃から生還したという『鉄板話』を必ず使い、そのたび会場を盛り上げるでしょう」 トランプ前大統領にはもうひとつ僥倖があった。記事冒頭で触れた、銃撃直後の写真だ。撮影者はAP通信カメラマンのエヴァン・ブッチ氏で、自身のXに投稿すると瞬く間に拡散された。 「2016年と2020年の大統領選では民主党がSNSを効果的に使い、多くの共和党票が食われたとの分析がされています。今年11月の大統領選では、こうした過去の失敗をふまえて共和党はSNS戦略をより強化するでしょう。強いリーダー像を象徴する、今回の写真を使わないわけがない。 すでにこの写真は、『教科書に載るべき写真だ』『アメリカの歴史に残る1枚』といった好意的な声とともに、SNS上でかなり拡散されています。トランプ陣営は間違いなく支持者を増やす強力な武器を手に入れました」 対して、迎え打つ現職のジョー・バイデン大統領は現在81歳で、健康状態を不安視する声が日に日に大きくなっている。 7月11日に米ワシントン州で開催された北大西洋条約機構(NATO)首脳会談ではウクライナのゼレンスキー大統領を「プーチン大統領」と言い間違える大失態を犯し、6月28日でのトランプ前大統領とのテレビ討論会でも防戦一方で苦戦する姿を全米に晒してしまった。 |
まあ、米国大統領がバイデンからトランプになったところで、残念ながら日本のトップは「NO!」と言えない連中なので宗主国に対する朝貢外交は変わらない。
ところで「ファシズムより怖いソフト・ファシズムの足音」というつぶやきのなかで「泉健太・立憲民主党代表は“政権交代のシンボル”たりえるか? 党幹部からは「人柄はいい。聞く耳もある。しかし自分の意見がない」評も」という記事を紹介した。
泉健太に関しては、今日のスポーツ紙のコラムで、「【政界地獄耳】「もめている暇はない」立民代表・泉健太の器の小ささ 小沢一郎の持論もむなし」という記事を見つけた。
その後、同じテーマでズバリ「もめてる暇ないから即刻辞任」といブロググ記事があった。
世界政治が激動している。 米国のトランプ元大統領が狙撃されたが危機一髪のところで耳の負傷で済んだ。 1インチずれていれば歴史が変わった。 顔の向きを少し変えた瞬間に銃弾が飛び抜けた。 奇跡的な幸運だった。 「どちらの陣営によるものか」の解説を示したコメンテーターがいたが不謹慎であり、考察力が欠落している。 「自作自演」で耳を貫く可能性はない。 想像力を働かせる必要がある。 銃撃されながら、立ち上がり、拳を突き上げた行動は人々に感動を与えた。 大統領選に大きな影響を与える事件になった。 世界で政治体制の刷新が進行中。 英国では14年ぶりに労働党が政権を樹立。 フランスでは左派と右派が躍進してマクロン大統領勢力が大幅に後退した。 米国でも政治刷新が実現する可能性が高まっている。 このなかで日本の政治刷新が実現するのかどうか。 自民党に対する批判と失望は頂点に達している。 4月28日衆院補選で自民は3戦全敗(不戦敗を含む)。 7月7日東京都議補選では2勝7敗(不戦敗を含む)。 静岡県知事選も敗北。 その他、前橋市長選、小田原市長選、鹿沼市長選などで連戦連敗を続けている。 昨年秋に表面化した自民党の組織犯罪。 85名もの議員が違法裏金犯罪に手を染めていた。 政治資金規正法の核心は政治資金収支の公開。 政治資金収支を公開することにより政治活動を国民の不断の監視と批判の下に置く。 自民党は組織的に政治資金収支を隠ぺいし、裏金を創作していた。 適正に税務処理をしていなければ所得税法違反にもなる。 国民は1円単位で消費税をむしり取られている。 組織ぐるみの自民党裏金不正事件は歴史的巨大犯罪である。 事態を是正するために法改正が論議されたが、有名無実のザル法改定に終わった。 最大の焦点になったのは政策活動費廃止。 自民党は幹事長に年間10億円の政治資金を寄附し、闇金にしている。 資金使途がまったく公開されていない。 政治資金規正法第21条の2の2項を削除して、政党から政治家個人への寄附を禁止する必要がある。 しかし、自公維が提出し、可決成立が強行された改定法は、10年後に政策活動費の黒塗り領収書を公開するというもの。 何の意味もない法改定を強行し、これで問題に終止符を打ってしまった。 この姿勢に対して主権者国民が厳しい反応を示している。 しかしながら、これで政権交代に直結するとは言えない。 野党が自民党と同列に不人気なのだ。 東京都知事選では事実上の立憲民主党候補が擁立されたが惨敗した。 立憲民主党の不人気が確認されたと言える。 代表の泉健太氏は22年参院選大惨敗の責任を取って辞任するべきだった。 しかし、責任を取ることもせず、代表に居座り続けている。 都知事選惨敗を受けて、小沢一郎元代表が代表交代の必要性を唱えた。 これに対して泉健太氏は 「政権交代へみんなで力を合わせて向かっている最中だ。 もめている暇はない。」 と述べた。 発言自体は正しい。 しかし、そこから導かれる行動が違う。 もめている暇はないから泉氏が直ちに辞任するべきなのだ。 もめずに即刻辞任することが正しい。 |
たしかに、「世界で政治体制の刷新が進行中」であり、それは与党の支配に多くの国民が「NO!」と意思表示をして新たな政党を支持したからであった。
しかしながら日本は「ガタガタ・ボロボロ」の与党に代わる野党が「いまいち不人気」であることが最大の問題なのである。