2年半も前の話だが、まだ記憶に残っている人も多いだろう。
「竹田会長長男・恒泰氏 疑惑に反論」
「仮に百歩譲って意図的にお金をワイロのつもりで渡していたとしても合法。違法ではない」と発言て!息子も最悪です。
— ふじおか義英 (@fujioka4649) 2016年5月29日
竹田会長長男・恒泰氏 疑惑に反論/芸能/デイリースポーツオンライン https://t.co/wfpwFhYQCy
ははーん、百歩譲ればやはり「賄賂のつもり」になるんだな。 / “竹田会長長男・恒泰氏 疑惑に反論/芸能/デイリースポーツ online” https://t.co/whtz3L0yAI #あほか
— へんせいふう (@henseifuride) 2016年5月30日
そして、2019年になって再び同じようなことが繰り広げられていた。
「JOC竹田会長を捜査 仏当局、五輪招致めぐり 贈賄疑いで聴取と報道」
そしてこのバカ息子のお追従する輩も現れている。カルロス・ゴーンの逮捕に対するフランスの報復のように見える。フランスの民度の低さが見える。マクロンは相当追い込まれている模様。
— 竹田恒泰 (@takenoma) 2019年1月11日
竹田会長、捜査協力で聴取を認める(共同通信) - Y!ニュース https://t.co/2tNJFzyy8S
私もフランス政府の陰謀じゃないの?と思いました。招致決定してから時間経ちすぎてるし、時期が時期だけにゴーン氏の件と絡めてフランス政府やマクロン大統領追い込まれてやっちゃったか?みたいに。
— じゅり☆(n‘∀‘)η今年はお茶の間観戦? (@3kIvibYu87edYGU) 2019年1月11日
あたかも、日本でカルロス・ゴーンが拘束されたことへの仕返しとばかりに、フランスが敵討ちでもしたかのような陰謀論が出始めた。
ここでチョット雑学の時間で一休み。「江戸の敵を長崎で討った?」
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江戸時代の文政年間(1818年から1831年)に、大阪の一田七正郎という職人が巨大な涅槃像を竹細工で作り、浅草で展示したところ、これが大好評を博したことがあった。
これに対して面白くない江戸の職人たちは、江戸っ子気質で負けてはならじと、布袋の像を作って対抗したのだが、残念ながら、にわか作りの事ゆえ大阪陣に完敗を喫してしまった。
まさに江戸の職人の面目は丸潰れ。
ところが、丁度同じころ、江戸で長崎から来た興行師がオランダ船の見世物を打ったのである。
あちこちが機械仕掛けで動くようになったからくりで、大砲の轟音のおまけまでついていたというから驚きである。
人気は非常に高く、先の大阪の竹細工に大きく水を開けたのでした。
これを喜んだのは江戸の職人たちで、長崎から来た興行師が江戸の職人の面目をはらしてくれたことから、「江戸の敵を長崎が討った」と言われ始めた。
これがいつの間にかその由来が忘れられて、「長崎が」が「長崎で」に変わっていき、現在のような使われ方になったのだという。
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この諺の由来に従えば、「日本の敵をフランスが討った」ということになるが、現在広く浸透している使われ方の、「日本の敵をフランスで討った」ということになれば、もっともらしい例えかも知れない。
さて、JOCによる五輪招致裏金疑惑問題については、2016年にフランス当局の捜査が開始されたと海外メディアで報じられ、日本の国会でも取り上げられた時点から、何回かブログで取り上げ、JOCと政府の対応を批判してきたヤメ検弁護士の郷原信郎が、「竹田会長『訴追』で東京五輪の危機を招いた政府・JOCの『無策』」との寄稿文の中で、こう分析していた。
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・・・前略・・・
今後、フランスの予審判事が竹田会長の身柄拘束が必要と判断し、日本に身柄の引き渡しを求めてくることもあり得る。この場合、フランス当局が捜査の対象としている事実が日本で犯罪に該当するのかどうかが問題になる。犯罪捜査を要請する国と、要請される国の双方で犯罪とされる行為についてのみ捜査協力をするという「双方可罰性の原則」があり、日本で犯罪に該当しない行為については犯罪人引渡しの対象とはならない。
今回、フランス当局が捜査の対象としている「IOCの委員の買収」は、公務員に対する贈賄ではなく、日本の刑法の贈賄罪には該当しないが、「外国の公務員等」に対する贈賄として外国公務員贈賄罪に該当する可能性はあるし、招致委員会の理事長が資金を不正の目的で支出したということであれば、一般社団法人法の特別背任等の犯罪が成立する可能性もあり、何らかの形で双罰性が充たされるものと考えられる。
いずれにせよ、フランスの裁判所で訴追されることになれば、旧皇族の竹田宮の家系に生まれた明治天皇の血を受け継ぐ竹田氏が「犯罪者」とされ、JOC会長職を継続できなくなるだけでなく、開催前の東京五輪招致の正当性が問われるという危機的な事態になることは避けられない。
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「開催前の東京五輪招致の正当性」が全くないことは、2013年9月7日、ブエノスアイレスで開かれたIOC総会での安倍晋三の歴史的な虚言アピールを持ち出すまでもない。
「フクシマについて、お案じの向きには、私から保証をいたします。状況は、統御されています。東京には、いかなる悪影響にしろ、これまで及ぼしたことはなく、今後とも、及ぼすことはありません。……」
これ以降、「アンダーコントロール」が流行したが、実態は「アウト・オブ・コントロール(制御不能)」であることは間違いない。