「心肺停止」といってもほとんど「即死」に近かったのだが、遺族の立会いの下正式な死亡時刻が死亡診断書に書かれるらしく、東京から6時間ほどかけて安倍昭恵が到着するまでは、数十人の医師看護師による「無駄な蘇生(輸血)が行われたという安倍晋三。
ロクな死に方はしないだろうという一部の人の発言通りに、「恨み」から銃殺された安倍晋三。
死亡から翌日の9日から16日まで連日様々な角度からつぶやいてきた。
「自民党は弔い選挙で大勝利ならニンマリするのは誰だ」
「疑惑だらけの安倍晋三の退場の仕方の仕掛け人は?」
「茶番で生きているのか、それとも暗殺されたのか、話題が尽きない安倍晋三」
「安倍晋三の唯一の功績は世界平和統一家庭連合のいかがわしさを知らしめたこと」
「統一教会の呪縛から日本を救うには安倍晋三の死しかなかった」
「安倍晋三の死があぶりだしたテレビのネトウヨ連中」
「売国奴がなぜ『国葬』なのか」
「国葬により岸田文雄は安倍晋三の負の遺産相続人になる」
安倍晋三の「負の遺産」の相続人を岸田文雄としたところで、この問題は打ち止めにしようと思った。
ところが、ネット掲示板には、 「安倍元首相暗殺 山上容疑者の弾丸は90メートルも飛ばない 警察はとんでもなデッチ上げを行なっている 」などと本質から外れたところでワイワイガヤガヤしている連中がいるのだが、警察の闇をほじくりだせばキリがないので、今日は「忖度しない」メディアと、憲法問題に関心が強い弁護士、そして政治評論家でジャーナリストの記事を紹介して最後にしたいと考えた。
「『役所に記帳所』と『国葬』を考える 安倍晋三元首相死去 識者は『政治利用』に懸念、『神格化』に違和感」 (東京新聞)
◆なぜ安倍氏にゆかりのない横浜市役所に? 横浜の観光地・みなとみらいの近くにある横浜市役所庁舎の1階ロビーに設置された記帳所。献花はできず、机と椅子を置いただけ。それでも11日に設置以降、1日に200~400人の記帳があるという。18日まで土日祝も受け付ける。 15日午前も多くの人がひっきりなしに訪れ、記帳した人はみな神妙な面持ちで安倍氏を悼んでいた。 「民主党政権時代、経済などものすごく不安だった。それを安倍さんが救ってくれた。親族以外で人が亡くなって声を出して泣いたのは初めて。記帳できてよかった」。安倍氏を熱心に支持していたという市内の主婦(60)はそう話した。 同じく60代の女性も「日本にとって損失。残念でならない。第3次政権もお願いしたかった」と無念さを強調。安倍氏の支持者ではないという会社役員の60代男性は「長い間、首相をやられ、ああいう形で亡くなられた方をしのぶ、悼む気持ちできた」と話す。 しかしなぜ、横浜市が記帳所を設置することになったのか。菅義偉前首相の地盤だが、安倍氏の選挙区でもなく自宅もない。市によると、市民から記帳や献花の場を求める問い合わせがあり、山中竹春市長らが協議、「市民の弔意を受ける場が必要」と判断したという。受付の人員は、庁舎管理を委託する企業の社員を中心にローテーションしている。連休中の人件費が経費として発生する見込みで、額は未定という。 ◆共産党は反対も、市は「あくまで弔意を受ける場」 市の記帳所について共産党市議団は12日、「設置理由が曖昧で、万人が納得できるものではない。公平公正であるべき地方自治体のあり方に反する」とする声明を出した。市議団に、市民から「評価の分かれる政治家への追悼に公の市が関わるのはおかしい」との声が寄せられたという。 これに対し、市の担当者は「いろいろな考えの人はいる。反対する人たちの考えも尊重はする。あくまで記帳所は弔意を表する人の気持ちを受ける場」と説明する。 ほかにも神奈川県内では、県庁や小田原、鎌倉、横須賀の各市庁舎でも同様に記帳所が設置された。 安倍氏は首相経験者とはいえ、いち政治家だ。評価も賛否両論ある。地方行政は公平公正な住民サービスの提供が求められる。役所が特定の政治家の死に際して記帳所を設けることに問題はないのか。 安倍氏の出身大学である成蹊大の武田真一郎教授(行政法)は「亡くなり方が衝撃的で気の毒ではある。こうした動きを頭から否定するのは難しいが、行政は常識的な儀礼の範囲を超えないよう配慮する必要がある」と話す。 一方で、「記帳そのものに意味はなくても、結果的に安倍さんがやったことは全て正しいと行政が認めているとの印象を与えかねない。事後的に政治的な影響があることを考えるべきだ」と懸念する。 ちなみに、大学の関連施設内にも献花台などが設けられているが、武田教授は「学内に安倍氏を賛美する雰囲気はない」と言う。 ◆中曽根氏の内閣・自民党合同葬でも2億円弱 役所の記帳所どころではない巨費をかけるのが国葬だ。岸田文雄首相は14日の記者会見で、国葬について「わが国は暴力に屈せず、民主主義を断固として守り抜くという決意を示す」と力説した。 国葬は正式には「国葬儀」の形式で実施され、費用は全額国費。岸田首相は、国の儀式に当たるとして「閣議決定を根拠として行うことができる」と説明した。では、国葬の対象となる人物はどういう基準で選ばれるのか。内閣府大臣官房総務課は「法令上のルールはない。諸事情を考慮した上で内閣が判断することになる」と説明する。 国葬は、戦前は法的根拠となる勅令の国葬令があり、首相経験者では伊藤博文や山県有朋らで実施された。国葬令は1947年に失効し、67年10月の吉田茂元首相の葬儀は、閣議決定による「国葬儀」だった。 内閣府によると、これまでに政府が関与した元首相の葬儀は11件。政府と政党、国民有志などによる合同葬という形で実施され、最も多いのは「内閣・自民党合同葬」の8件。政府の関与に、内閣府は「基準はなく、功績や先例などで総合的に判断している」。根拠となる新たな法令の検討については「そのような話は出ていない」とする。 直近では2020年10月に中曽根康弘元首相の内閣・自民党合同葬が実施され、政府は約9600万円を支出。都内のホテルで営まれ、自民党負担分と合わせて2億円弱の費用がかかった。約1400人が招待されたが、新型コロナの感染拡大で参列者は約640人と半分以下になった。 ◆社会の分断を深めた政治家に国葬はふさわしいか? 安倍氏の国葬で政府は、どれくらいの参列者や費用を見込むのか。内閣府は「参列者の規模や会場など検討中で現時点では分からない」とするが、「おそらくは中曽根元首相の規模は超えるだろう」と話す。つまり、外国からの参列者や物価高を考えれば、2億円以上はかかるとみられる。 だが、安倍氏が巨額な国費をかける国葬にふさわしい人物なのか、疑問視する声は強い。ツイッター上では国葬の実施が発表される前から「#安倍晋三の国葬に反対します」がトレンドに上がっていた。 これは、安倍氏は負の側面が大きいからだ。学校法人「森友学園」を巡る疑惑では、財務省による公文書改ざんや記録廃棄にもつながり、職員が自殺に追い込まれた。後援会が実施した「桜を見る会」前日の夕食会を巡る問題では、国会で事実と異なる説明を118回繰り返した。お友達を優遇する一方で、演説で批判する聴衆に対し「こんな人たちに負けるわけにはいかない」と言い放つなど、社会の分断を深めた。 ジャーナリストの青木理さんも国葬に否定的な立場で、「民主主義を守り抜く決意」とした岸田首相の発言を懸念する。 安倍氏による集団的自衛権行使を認める憲法解釈変更や、日銀を「政府の子会社」とした発言など「政策の方向性以前に、物事を決める手順やチェック機能を軽んじてきたのが安倍氏。権力者として守るべきルールを壊した」と指摘する。「まだ解決していない権力者の課題を批判し、明るみにすることが民主主義の一番肝心なところ。衝撃的な死で異論を唱えづらい雰囲気こそが、民主主義の危機だ」と説く。 明治大の西川伸一教授(政治学)は、岸田首相が国葬の理由として憲政史上最長の在任期間と功績を挙げたことに対し「安倍氏を神格化しようとしているようで強い違和感を覚える。長い在任期間で、どれだけの人が不幸になったのか」と指弾。「国葬の判断はいわば政権の裁量。『安倍元首相の遺志』が、改憲などさまざまな場面で政治利用されていく怖さがある」 |
「政治家の『非業の死』を政治利用するな ー 安倍晋三の国葬に反対する」(澤藤統一郎)
事件の衝撃から8日経った。メディアも政治家も落ち着きを取り戻しつつある。問題の整理もできつつあるのではないか。本日の毎日新聞夕刊に、まだやや腰が引けた感はあるものの、金平茂紀がこう述べている。 「作家の高村薫氏が毎日新聞朝刊(10日)で「(宗教団体への恨みという一部報道を受けとめれば、今回の事件は)非常に特殊な事例と言えるのではないか。安倍氏が銃撃されたことを受け、この事件を『民主主義への挑戦』や『民主主義の崩壊』ととらえる人もいるが、私は違うと思う」と述べていた鋭さに驚嘆した。 死者の追悼と、真実の報道は峻別しなければならない。まして、政治家の「非業の死」を政治利用する行為は、死者を本当の意味で悼むこととは隔たりがある。このことをテレビは今、しかと肝に銘じるべき時である。」 当然といえば当然のことだが、「死者の追悼と、真実の報道は峻別しなければならない」。「銃撃に倒れた安倍晋三の追悼と、安倍晋三が統一教会とズブズブの関係にあって多くの不幸を作り出したという真実の報道とは峻別しなければならない」のだ。 そして、「政治家の『非業の死』を政治利用する行為」をけっして許してはならない。これが、問題の整理である。 日本共産党の志位委員長談話が本日の赤旗トップを飾っている。 「安倍元首相礼賛の『国葬』の実施に反対する」という表題。内容は、かっちりとした立派なものだ。要旨は以下のとおり。 昨日、岸田文雄首相は、参院選遊説中に銃撃を受け亡くなった安倍晋三元首相について、今秋に「国葬」を行うと発表した。 日本共産党は、安倍元首相が無法な銃撃で殺害されたことに対して、深い哀悼の気持ちをのべ、暴挙への厳しい糾弾を表明してきた。政治的立場を異にしていても、ともに国政に携わってきたものとして、亡くなった方に対しては礼儀をつくすのがわが党の立場である。 それは安倍元首相に対する政治的評価、政治的批判とは全く別の問題である。日本共産党は、安倍元首相の在任時に、その内政・外交政策の全般、その政治姿勢に対して、厳しい批判的立場を貫いてきたし、その立場は今でも変わらない。 国民のなかでも、安倍元首相の政治的立場や政治姿勢に対する評価は、大きく分かれていることは明らかだと考える。 しかも、安倍元首相の内政・外交政策の問題点は、過去の問題ではなく、岸田政権がその基本点を継承することを言明しているもとで、今日の日本政治の問題点そのものでもある。 岸田首相が言明したように、安倍元首相を、内政でも外交でも全面的に礼賛する立場での「国葬」を行うことは、国民のなかで評価が大きく分かれている安倍氏の政治的立場や政治姿勢を、国家として全面的に公認し、国家として安倍氏の政治を賛美・礼賛することになる。 またこうした形で「国葬」を行うことが、安倍元首相に対する弔意を、個々の国民に対して、事実上強制することにつながることが、強く懸念される。弔意というのは、誰に対するものであっても、弔意を示すかどうかも含めて、すべて内心の自由にかかわる問題であり、国家が弔意を求めたり、弔意を事実上強制したりすることは、あってはならないことである。 れいわ新選組代表の山本太郎も、「これまでの政策的失敗を口に出すことも憚れる空気を作り出し、神格化されるような国葬を行うこと自体がおかしい」と、「安倍氏国葬に反対」を表明した。参院議員辻元清美も。 公明が「(賛否について)コメントせず」と報道されていることに注目せざるを得ない。記者団に「この件について、党としてコメントしない」と答えたという。けっして、積極賛成ではないのだ。 また、安倍とは親交が深かったという維新の松井一郎。記者団に「反対ではないが、賛成する人ばかりではない」と述べた。「『反安倍』はたくさんいる。批判が遺族に向かないことを祈っている」とも強調したという。なかなかに意味深ではないか。 こういう問題が起きたときに、何を言うかで、その人物が計られる。 |
「お目出度い日本の政府自民党<本澤二郎の「日本の風景」(4505)」
<「岸・安倍は国賊=国葬」に怒る福田赳夫元秘書の中原義正> 安倍晋三暗殺事件がこの島国を激震させている。同情論はいうまでもなく、そこまで犯人を追い込んだ韓国のカルト教団・統一教会(勝共連合)の卑劣極まりない金集めと、それに手を貸してきたA級戦犯の岸信介と孫を「国賊」と断罪する福田赳夫元秘書も口を開いた。 「生きて法律で裁くべきだった」との彼の思いは強い。相次ぐ犯罪事件を追及されると、国権の最高機関を嘘発言で覆い隠し、経済も外交もぶち壊した安倍の負の実績に蓋をして「功績あり」とする、目下のお上の手口に怒り狂っている。もちろん、そうした真っ当な市民も少なくない。 岸や安倍の出自を知る中原は「彼らのアイデンティティは日本ではない。文鮮明に日本を譲り渡そうとして汗をかいた岸信介や安倍一族は、明らかに売国奴・国賊である」と非難している。 しかし、岸田文雄内閣はそれとは真逆の立場で安倍を祭り上げ、吉田茂に次ぐ「国葬」にすると、そそくさと決めた。ということは、統一教会(勝共連合)は、依然として日本乗っ取りに成功していることを証明しているのか。 元衆院議長の星島二郎や中野四郎、福田赳夫の薫陶を受けた清和会秘書会のボスにとって、これらのことは耐えがたいことなのだ。 <山上徹也容疑者に同情が集まってきた=兄は自殺、自身も自殺未遂> 昨日、妹が奈良市に住んでいるという中上明子さんの話を聞いた。関東人の知らないことが、関西では報道されているという。容疑者の母親が、実に1億円以上も統一教会に貢いで一家離散したというのに、現在も覚醒していないことに驚かされている国民は多いが、容疑者の兄も自殺し、自身も自殺未遂事件を起こしていたという。 とても真面目で優秀な若者だったらしい。同志社大学工学部に合格していながら、金がなくて断念していたという。他人に迷惑をかける子ではなかった。 家庭を破産させられた無念はいかばかりか。それでも母親は、依然として統一教会のマインドコントロールが解けていない。宗教は恐ろしい。本当にそう思う。政教分離は近代の人類が勝ち取った原則のはずだ。それがあいまいなため、宗教を悪用する政治屋と、政治を悪用するカルト教団の連携に、日本は押しつぶされている。日本の前途が危ういことを、改めて裏付けているだろう。 この国は神社神道によって侵略戦争を起こし、敗戦後の現在も自民党議員は神棚信仰で当選したと思い込み、同時に統一教会の信者の支援に感謝しているらしい!恐怖ではないか。 <森・小泉・安倍の清和会政治で日本社会分断と経済的衰退> 信仰は自由である。断固として信仰する、信仰しない自由が保障されている。ただし、国民全体の奉仕者は、公人として宗教に加担することを厳禁している。天皇も首相、国会議員も公設秘書、役人もその地位を利用した参拝はNOである。決して許されない。皇室の責任も厳しく問われている。 この政教分離原則を、政治屋の岸も安倍も蹴飛ばしてきた。清和会は無論、無視してきた。日本国憲法に真っ向から違反してきた。ロシアのプーチンは、ロシア正教会と一致しているため、かの国を近代国家といえない。日本もまたロシアレベルである。 岸信介を敬う森喜朗首相が「日本は神の国」「天皇の国」と公言したことで、国民は驚愕した。戦前回帰宣言である。宏池会の加藤紘一が森打倒に走ったが、既に自民党は統一教会・勝共連合に取り込まれてしまっていた。加藤は警察情報でスキャンダルを暴かれて、あえなく失脚してしまった。警察までも統一教会に呑み込まれていたことになる。 長期間の清和会政治のもとで、日本社会は完全に分断された。日本の経済力はこの10年で衰退し、先進国から脱落した。それを覆い隠す策略が、アベノミクス・日銀の黒田東彦の金融政策だった。国民は物価高で呻吟している! <カネはサタンといって信者からむしり取れ=統一教会の日本侵略に手を貸した岸・安倍一族は売国奴> 中原は「信者はカネは悪魔」と信じ込まされて、統一教会にむしり取られてきたと解説した。資本主義社会では、人びとは働いて金を手にして生活している。それを全面的に否定することで、信者から私財を巻き上げる、こんな詐欺宗教が日本で60余年も続けられてきた!今もそうである。どういうことか。 「統一教会は日本侵略が目的で、日本語を使わせないでハングル語を標準語にする」とも。これも初めて知った。韓国の教祖・文鮮明と岸と笹川良一の野望だったという。確かに霊感商法にも手ぬるい捜査、合同結婚式にも手をこまねいてきた日本政府を、彼の認識は「日本は韓国の属国」ということになる。 ゆでガエル日本は、お目出度い日本でもある。これでは希望が見えないだろう。真面目に「安倍の貢献は、こうした日本の正体を暴いてくれたことだ」と感謝しなければならないだろうか? |
安倍晋三の「功績」とか「貢献」は如何わしい国会議員やジャーナリストもどきや、忖度メディアを炙り出だしたことなのだが、国葬によって善良な日本人が二分されれば、それこそ罪作りなことになる、とオジサンは思う。