自らの「せこい」行動がきかっけで2016年、公私混同問題で辞職した元都知事の舛添要一が、元自民党のベテラン議員OBとしてなのか、「舛添要一氏『岸田総裁なら“疑似政権交代”のような雰囲気出せる』」と週刊ポスト2021年10月1日号で御託を並べていた。
この中で「疑似政権交代」という言葉が出ていたので、今までの自民党の「疑似政権交代」の歴史を振り返ってみる。
◆1960年安保条約で国論を二分した岸信介の後に池田勇人が登場して「寛容と忍耐」「所得倍増」を訴えて、国民の厭戦気分に乗じた。
◆ベトナム戦争への加担の可否でやはり国論を二分した佐藤栄作の後には「今太閤」と呼ばれた田中角栄が登場して、「日本列島改造論」をぶち上げて、国民の関心を政治から金儲けに 走らせた。
◆その田中角栄が金脈問題で辞任に追い込まれると、直ちに三木武夫、福田赳夫、大平正芳、中曽根康弘が壮烈な権力闘争を展開して連日メディアを賑わせた。
◆歴史的な低支持率で退いた森喜朗の後任を選ぶ総裁では、橋本龍太郎、麻生太郎、亀井静香を抑えて小泉純一郎が「自民党をぶっ壊す」と広言して国民的人気を得てその後首相になった。
このような自民党の今までの「疑似政権交代」を見てみると、国民の耳目を集めることで前政権の失政の総括を忘れさせるという手法を繰り返してきたことがわかる。
個々にはいろいろと問題がありながらもそれなりの「役者」がそろっていた自民党ならではの政治劇であった。
それならば、現在総裁選を戦っている(?)連中にそんな政治劇ができるのか。
ありえないがゾッとする冗談?を選挙コンサルタント・政治アナリスト(ジャッグジャパン代表)の大濱﨑 卓真が、こんなツイートを飛ばしていた。
「もしかしたら」の話②
— 大濱﨑 卓真 (@oohamazaki) September 19, 2021
加えて党員党友票。共同通信と日テレが党員党友票の調査を行ったが、岸田氏・高市氏の差は2.8(共同)〜6(日テレ)pt。ただ差の少ない共同でも固定電話RDDのサンプルなので若い世代のウェイトは少ないと見られる20代は確実に高市氏>岸田氏なので、実態は五分五分の可能性。
「もしかしたら」の話④
— 大濱﨑 卓真 (@oohamazaki) September 19, 2021
高市氏 対 河野氏の場合、問題は①麻生派は岸田氏か河野氏だったはずが高市氏にも数人いるがどうなるか。②「鉄の結束」岸田派は高市氏に乗せるのか。③竹下派の動向は...といったところ。河野氏の悲願達成か、日本初の女性首相誕生か、大きな選択が迫られることになる。(了)
自民党員もかなり若い世代が増えてきたので長老の狙い通りに事が進むとは限らず、総裁選の後の総選挙を考えると、かなり危機感を持っている自民党の首脳がいるようだ。
それは、あまりにもの菅義偉の体たらくで最低の内閣支持率になり、コロナ禍の対応を口実として退任表明したが、2年余り続く自粛を「強要」された国民の静かな怒りはかなりのエネルギーとなり、それが総選挙に現れることである。
ましてや9月8日の野党5党による「野党共闘」発足と共通政策の発表したことにより、今までの野党共闘よりはるかに「共産党」の存在が大きくなったことにより、共産党への攻撃が表に出てきたようである。
その先鞭をつけたのが9月10日のTBS「ひるおび」という昼の情報番組における、弁護士崩れの自称国際弁護士八代英輝による「共産党に対するデマ発言」だった。
そしてそんな動きに呼応するかのような怪しい警察の動きが明らかになった。
その前に、2年前に起きたこんな事件があった。
「松本伊代と早見優はなぜ『線路立ち入り』で送検されたのか?」
記事によると、松本が早見と2人で線路上を歩く写真をブログに投稿し、それを見た市民の通報がきっかけだったらしく、危険を伴う線路立ち入りは、当然責められるべき行為で京都府警に鉄道営業法違反の疑いで書類送検されたということであった。
線路内に入りしばらく写真を撮っていた行為は明らかに危険であり鉄道営業法違反の疑いはまぬかれない。
それでは、線路内ではなく地元の人も使っている「勝手踏切」を横断しただけで鉄道営業法違反の疑いで書類送検されたという話は今まではありえなかったのだが、その当事者が共産党の議員だったということが波紋を広げている。
「『撮り鉄』共産・山添拓議員、線路立ち入り『道と勘違い』…書類送検」
そもそもこの記事も讀賣新聞からなのでおそらくは公安か官邸あたりからリークされたらしい。
早速、現地写真を添付したツイートが流れていた。
共産党議員が私設踏切を渡り軽犯罪法違反に問われたが、同法第4条には「この法律の適用にあたっては〔略〕その本来の目的を逸脱して他の目的のためにこれを濫用するようなことがあってはならない」とある。住民による私設踏切の利用は黙認するが、共産党議員が利用すれば事件化とは、明らかに濫用だ。
— 花瑛塾広報 (@kaeizyuku_PR) September 19, 2021
#山添拓 代議士は「地域住民によって道がつけられ、水路に渡し板がかけられていた箇所」を渡ったそうです。
— 津村啓介 (@Tsumura_Keisuke) September 19, 2021
これは典型的な #勝手踏切。
国交省は国内に約17,000あることを国会で認めており、例えば江ノ島電鉄の沿線住民は、勝手踏切を横断しないと日常生活を送れません。#書類送検は不当 です。 https://t.co/lIFmJb7Wdv pic.twitter.com/O5UwLcl8qj
いったい警察は毎日こんな捜査にどれだけ税金を使っているのか。もっとやることあるでしょ。「弾圧」に加え「税金の無駄遣い」の視点でも検証されるべき。
— 鮫島浩✒️政治ジャーナリスト SAMEJIMA TIMES (@SamejimaH) September 19, 2021
それにしてもテレビ新聞の社会部は警察にズブズブ。この捜査を批判する記事が見当たらない。まるで警察広報。ジャーナリズムを名乗る資格なし! https://t.co/4Uza8cMfI8
「他の複数の鉄道ファン」「踏み固め」た「近所の人」も送検したかも、記者は聞く必要があるでしょう。でないと、共産党議員を狙い撃ちしたものではないか、という疑念を呼び起こす→「撮り鉄」共産・山添拓議員、線路立ち入りで書類送検…「道と勘違い」(読売新聞オンライン)https://t.co/lzlWsdxjuk
— Shoko Egawa (@amneris84) September 19, 2021
共産・山添拓議員が、昨年11月、秩父鉄道の線路内に許可なく立ち入った疑いで書類送検
— 盛田隆二🫖Morita Ryuji (@product1954) September 19, 2021
山添氏「通行可能な道と勘違いした。反省している」
公安は共産党を70年監視し、この微罪をついに突き止めたが、なぜか10か月沈黙し、満を持してひるおび後、衆院選前に書類送検ですか😩https://t.co/StehCM0I54
明らかに恣意的な警察権力の動きであったが、こんな藪蛇になれば面白い。
昨年、鉄道撮影の為に線路を横断した山添拓議員が、年を跨いであの中村格氏が警察庁長官となった今月、軽犯罪法で書類送検されたようです。国会での虚偽答弁が確定し、あの「桜」前夜祭において不起訴不当判断が下りながら、未だに明細書も出していない安倍晋三氏はどうなっているのでしょうか。
— 異邦人 (@Narodovlastiye) September 19, 2021
こんな危惧をするひともいる。
山添議員の書類送検で、いよいよ現政権が再度下野する危機感を持ったんだなと察する。既得権益を守るためになりふり構わない攻撃をしかけてくるだろうな。暴力を含めて。
— 職場換気担当köttur-lover22🐱 (@kottur_lover22) September 18, 2021
私もずっと前からつぶやくと必ず鍵アカの引用RTがあって。報告されてるんだなと思っていた。
共産党の山添拓が”私設踏切”を渡ったのをカードとして切られたの、”左翼”と目された人間への公安警察の常套手段ですからね。”左翼”と目された人間に限らず書類送検や逮捕の段階でうかつに断罪してはいかんのです。
— SIVA (@sivaprod) September 18, 2021
いまでの野党共闘では、かつての民主党から小池百合子の策動に乗って分裂した希望の党の参加した連中が、その後民進党や国民民主党になり、立憲民主党との合併で再度分裂した国民民主党などの動きから、自民党は高を食っていた。
しかし共産党が独自政策をひとまずひっこめ共通政策で合意しまとめ上げたことの意味は決して侮れないと、自民党の選対連中の危機感から発生した今回の山添議員の書類送検問題ではなかったのだろうか、とオジサンは思う。