官公庁から仕事を発注されている業者が、発注元の役人(公務員)を接待するのは、なにも美味しいものを食わせるためだけではない。
あえて言うまでもないが、明らかに公平・公正の発注ではなく、自分たちの利益になるような発注を意図している。
そのような接待によって国家レベルの重要な政策が作られたり、変更されたりすることを、「行政が歪められた」」という。
「総務省・東北新社問題 疑惑の本丸“癒着会議"の仰天議事録」
【日刊ゲンダイより】
「『接待攻勢 行政ゆがめた』 衛星放送WG職員に集中 「東北新社に有利」塩川議員追及 衆院予算委」(赤旗)
衛星放送につき有識者会議を設け議論していた総務省は2018年5月、報告書を作成。新規参入を促すもので既存事業者である東北新社には好ましくない内容。2020年4月、有識者会議は議論を再開。この間、東北新社と総務省幹部の会食は21回。うち19回に有識者会議に出席する総務省幹部が参加。2020年12月に有識者会議は新たな報告書を作成。この間も会食は続けられ、その全てに有識者会議に出席する総務省幹部が参加。「昨年12月の報告書では衛星の利用料金の低減を積極的に進めるといった取りまとめが行われた。東北新社が有力企業となっている衛星放送協会の要望、衛星放送の利用料金の低廉化に沿ったもの。こういった一連の接待攻勢によって東北新社に有利となるように行政が歪められたのでは。東北新社と会食した職員は他の衛星事業者との会食はなかった。なぜ総務省は東北新社だけを特別扱いするのか。それは菅総理の存在があるからではないのか」(日本共産党の塩川議員、衆院予算委、3月1日) |
あらためて解説するまでもない話であり、総務省が内輪の調査委員会ではなく第三者の調査委員会を設置して明らかにすべきであろう。
こんな接待攻勢の最中、業者の社長と同道したのが菅義偉の放蕩息子であり、「飲み会を断らない女」の山田真貴子が総務省の高級官僚時代に巻き込まれてしまった。
文春砲によって既に総務省を辞め国家公務員ではなくなったが高額接待と指摘され、国会で追及を受けまともに真実を語られず、結局は辞めざるをえない状況に追い込まれてしまった。
任命責任者のそれまでの対応の不備が国会でも追及されていた。
「菅首相、またも読み誤り 山田広報官「続投」から一転『辞職』で政権の見通しの甘さ鮮明に」
【東京新聞より】
◆「乗り切れる」という「楽観」 「後手に回ったとは思わない」。首相は1日夕、官邸で記者団から山田氏の進退問題への対応を問われ、こう反論した。 正剛氏が勤める東北新社から山田氏が約7万4000円分の飲食接待を受けていた問題は、2月に発覚した。山田氏は責任を取る形で給与の自主返納を表明したが、首相は厳重注意にとどめ「女性広報官として期待している」と強調。その直後の26日、新型コロナウイルス緊急事態宣言の一部解除を決めた際は、いったんは開催の準備を進めた記者会見を見送った。 野党は「山田氏隠しだ」と批判したが、政権内では「山田氏は謝罪も済み、反省も表明した。堂々としていればいい」(政府関係者)などと、問題を乗り切れるとの見方が強かった。首相は山田氏の問題と会見見送りについて「全く関係ない」と言い切った。 ◆いら立ちあらわ、会見が裏目に 首相は代わりに応じた記者団の囲み取材で、会見の必要性や山田氏の問題を再三問われると、徐々にいら立ちを深めていった。「必要なことには答えているのではないか」「同じような質問ばかりではないか」と語気を強める様子が中継され、インターネット上などで「投げやり」「みっともない」といった反発が拡大した。 結局、政権のコロナ対応に関する国民の理解も十分に深まらなかった。国民民主党の玉木雄一郎代表は1日の衆院予算委員会で首相の記者対応に関し「印象に残ったのは『解除』の言葉と首相の不機嫌な顔だけ。国民に何を求めるかを伝える貴重な機会を逃した」と指摘した。 ◆当事者感なく「逃げている」印象 首相は総務相時代、正剛氏を秘書官に起用し、首相就任時に山田氏を広報官に任命した。しかし、接待問題が発覚して以降、任命責任や説明責任に触れるのを避ける姿勢が目立つ。 問題が報じられた当初の国会答弁では、自身と正剛氏は「別人格だ」として距離を置いた。その後の調査で、正剛氏による総務省幹部への接待が裏付けられると「国民におわびする」と陳謝はしたものの、「(接待は)全く承知していなかった」「総務省でしっかり調査する」などと、当事者意識を欠いた答えを繰り返した。 1日の衆院予算委でも、立憲民主党の山井和則氏から「首相の息子がいなければ、優秀な官僚が違法接待を受けるわけがない」と追及されたが、首相は「私が申し上げるべきではない」と正面から答えなかった。 日本経済新聞の2月26~28日の世論調査では、接待問題に対する首相の説明を69%が「納得できない」と答え、「納得できる」の17%を大きく上回った。立民の枝野幸男代表は1日、記者団に「一連の流れの中で、政治家としての首相の話はひと言もない。逃げていると言わざるを得ない」と批判した。 |
いまさらながら、危機管理対応能力がない菅義偉内閣と指弾されても仕方がない。
なにしろ、権謀術数をめぐらす有能な参謀が不在ということが最大の不幸なので、静かに自滅の道を進むしかない。
ところで、話は大きく変わって、「ICT企業だけでなく、製造、金融、メディア、コンテンツなど幅広い分野の企業と連携し、学びのプラットフォームとしてこれからの未来を創造します。」とうたっている「iU 情報経営イノベーション専門職大学」という大学らしき組織がある。
正式名称は、「学校法人電子学園 iU 情報経営イノベーション専門職大学」でが2020年の開学らしい。
「協力・連携企業/団体一覧」の「通信・メディア・広告」分野にはあの「東北新社」も名を連ねている。
そしてその組織のサイトの「客員教授」を開くと、こんな人物が登場する。
山田真貴子はいつからかは不明だが「超客員教授」に収まっていた。
辞任した山田真貴子内閣広報官の昨年からの肩書きは「超客員教授」ということか。
— 望月衣塑子 (@ISOKO_MOCHIZUKI) March 1, 2021
この退職後のポストも全て安倍・菅官邸が差配しているとしたら、官僚も元官僚もどれだけおかしい事を権力者たちがやっていると知っても、一生、権力者にはたてつけなくなっていくだろう。 https://t.co/3K8sEZiKWd
こんな事実から考えれば、自分を広報官に任命した菅義偉に「任命責任」が及ばないように、「入院・雲隠れ」して自らの意思で辞任という、最近の自民党議員の常とう手段である「入院して辞表、またはしばらく入院してケロッと・・・」という絵に描いた筋書きであったというべきであろう。
それにしても、「“ゴチ辞任"の山田元広報官「億ションを5年で完済」の上級生活」という記事を読むにつれ、単なる「飲み会を断らない女」ではなさそうである、とオジサンは思う。
菅義偉「総務省に綺麗な優秀な女性がいますよ」
— sasaki.kazuo ((( 五輪中止 ))) (@nabe10101948) March 1, 2021
と安倍晋三に申し出た。
即、「首相秘書官にしよう」女性初
その後、菅義偉は「内閣広報官」に抜擢。女性初
その人は今入院中です。
“ゴチ辞任”の山田元広報官「億ションを5年で完済」の上級生活(女性自身)#Yahooニュース
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