ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績[7月15日(金)~17日(日)]

2011-07-19 23:40:35 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 最近私ヌルボが観た中で断然おもしろかった映画は「ゲキ×シネ「薔薇とサムライ」」。昨年の「ゲキ×シネ「蛮幽鬼」」同様、凝った展開、パワフルなロックを基調にバラードから演歌風までのごった煮的音楽、ダンスにアクションに笑いも織り交ぜて実に盛り沢山。サービス精神旺盛、というよりも、まず作る側、演じる側の人たち自身が楽しんでいるのが伝わってきます。あらすじだけ見たら、五右衛門がヨーロッパに行って女海賊と云々云々。こんなムチャクチャな設定があるか!とスルーしちゃったアナタは残念な人です。ただ、これを「映画としてのおもしろさ」と言えるかどうか・・・。予告編(→コチラ)で雰囲気の1割程度でも感じてください。
 もう1つ観てとてもおもしろかったのが、これは映画ではありませんが、松元ヒロの独演会。政治・社会批判がはっきりしているのでTVでは観られませんが、それだけにおもしろいです。YouTubeにもちょっとあるようですが・・・。
 上の2つに比べて、最近おもしろかった映画は全然思い浮かびません。しかしおもしろさ以外のモノサシはちゃんとあります。天安門事件以後亡命した中国人知識人のドキュメンタリー「亡命」は、映画関係サイトでも評点は平均以下でした。しかし観てみると、アメリカで妻・娘と暮らす作家の鄭義、ハーバード大で歴史学の博士課程を出た王丹、フランス生活が長いノーベル賞作家高行健の近況等々、興味深い内容でした。こういう映画をやっている映画館(シネマ・ジャック&ベティ)に、バイクで10分以内で行けるとは、ホントに恵まれています。
シネマ・ジャック&ベティでは8月27日から「風吹く良き日」「鯨とり」を上映します。新宿で見逃した方、もう1度観たい方はどうぞ!

    ★★★ Daumの人気順位(7月19日現在上映中映画) ★★★

【ネチズンによる順位】

①トゥルー・マッ(味)・ショー(韓国)  9.6(96)
②ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2  9.5(567)
③インサイド・ジョブ  9.4(39)
④サニー(韓国)  9.3(3077)
⑤未来を生きる君たちへ  9.1(65)
⑥カストラート  9.1(54)
⑦五月愛  9.0(21)
⑧金正日花 キムジョンギリア(米・仏・韓)  8.9(20)
⑨The Conspirator  8.9(59)
⑩ごめんね、ありがとう(韓国)  8.9(55)

 ②と⑧が新登場です。
 ②は後述。
 ⑧は日本では昨年公開。(関連記事→コチラ。) <DAUM映画>中のネチズンの評点は10点満点が多い中で、1点や0点が少し混じっているのはやっぱりですね。脱北者関係の映画が最近続いていますが、これをどう解すべきか・・・?

【専門家による順位】

①ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2  8.6(3)
②トスカーナの贋作  8.3(6)
③イリュージョニスト  8.0(6)
④茂山日記(韓国)  7.9(11)
⑤インサイド・ジョブ 世界不況の知られざる真実  7.5(2)
⑥告白(日本)  7.3(9)
⑦X-MEN:ファースト・ジェネレーション  7.3(6)
⑧大切な日の夢(韓国)  7.0(6)
⑧コパカバーナ  7.0(6)
⑩トゥルー・マッ(味)・ショー(韓国)  7.0(5)
 
 ①だけが新登場。後述します。

   ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[7月15日(金)~17日(日)] ★★★
         やっぱり「ハリ・ポタ」がいきなりトップに

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・封切り日・・・・・・週末観客動員数累計・・・・観客動員数・・・・上映館数

1・・ハリー・ポッターと・・・・・・・・・7/13・・・・・・・・・1,295,961・・・・・・・・・・・・1,735,372・・・・・・・・・813
     死の秘宝 PART2
2・・トランスフォーマー ・・・・・・・・6/29・・・・・・・・・・・638,646・・・・・・・・・・・・6,931,246・・・・・・・・・877
     ダークサイド・ムーン
3・・サニー(韓) ・・・・・・・・・・・・・・・5/04 ・・・・・・・・・・183,791・・・・・・・・・・・・6,925,780・・・・・・・・・380
4・・猫:死を見る2つの目(韓) ・・7/07・・・・・・・・・・・126,679 ・・・・・・・・・・・・・593,045・・・・・・・・・363
5・・赤い帽子の真実2 ・・・・・・・・7/13・・・・・・・・・・・102,129 ・・・・・・・・・・・・・117,092・・・・・・・・・368
6・・高地戦(韓)・・・・・・・・・・・・・・・7/20・・・・・・・・・・・・64,682 ・・・・・・・・・・・・・・70,444・・・・・・・・・200
7・・クイック(韓)・・・・・・・・・・・・・・・7/20・・・・・・・・・・・・53,559 ・・・・・・・・・・・・・・57,857・・・・・・・・・202
8・・この愛のために撃て・・・・・・・7/13・・・・・・・・・・・・24,651 ・・・・・・・・・・・・・・38,920・・・・・・・・・209
9・・豊山(プンサン)犬(韓) ・・・・・・6/23 ・・・・・・・・・・・17,416 ・・・・・・・・・・・・・697,094・・・・・・・・・140
10・・カンフー・パンダ2・・・・・・・・・5/26 ・・・・・・・・・・・11,037 ・・・・・・・・・・・・5,053,305・・・・・・・・・・83
                               ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。

 1・5・6・7・8位と半分が新登場。その中で、今週も「サニー」は3位と健闘、700万人に迫ってます。
 1位の「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」。日本でも7月15日公開されましたね。先々週の「トランスフォーマー」の化け物的数字には及ばないものの、桁違いの数字で他を圧しています。韓国題は「해리포터와 죽음의 성물 2」。
 5位、「赤ずきん」をモチーフにした05年作アニメ「リトル・レッド レシピ泥棒は誰だ!?」(2007日本公開)の続編。悪い魔女にさらわれたヘンゼルとグレーテルを救うべく立ち上がった、赤ずきんちゃんと仲間たちの冒険だそうです。日本公開未定で、韓国題「빨간모자의 진실 2」を訳して載せておきました。原題は「Hoodwinked Too! Hood vs. Evil」です。
ベ ストテンの数字を全体的に見ると、1・2位の3D(4D)アメリカ映画の超強力パワーのあおりで韓国映画の、とくに新作が伸び悩んでいる感じですね。
 6位「高地戦」と7位「クイック」は、どちらも100億ウォン(約7億5000万円)台の制作コストをかけた大作だそうですが・・・。
 「高地戦」は朝鮮戦争当時、休戦会談が2年弱も停滞する中での、1953年2月から休戦日の7月27日までの東部戦線のエロク高地での激戦が背景。エリート出身の防諜隊将校(シン・ハギュン)と最前戦での部隊の実質的リーダー(コ・ス)の2人が主役だそうです。銃弾が降り注ぐ戦闘のリアルに再現した点は韓国映画史上最高で、予告編(→コチラ)を見るとなるほど、ではありますが、ヌルボの関心は「戦火の中へ」「小さい池」同様「朝鮮戦争をどのような視点から描いているか?」という点にあるんですけどね。たとえ娯楽映画であっても。
 7位、「クイック」は「TSUNAMI-ツナミ-」が大ヒットしたユン・ジェギュン監督の第2作。タイトルは、バイク便のことを韓国ではクイックサービスというというところから。元暴走族の主人公(イ・ミンギ)はヘルメットに仕掛けられた爆弾を爆発させないために、与えられた時間内に爆弾を配達しなければならない、という設定。バイクの後ろには、昔は彼の追っかけで今はアイドル歌手の女の子(カン・イェウォン)。そのバイクを刑事(キム・ミョンシク)が追う・・・。コメディーの要素もあるそうですよ。キアヌ・リーブスの「スピード」を観たのはいつだっけな、と調べたら1994年。うーむ。「新幹線大爆破」は・・・と、1975年か。う~む~。韓国の人たちは観てないのかな? 韓国題は「퀵」。
 8位はフランスのアクション、といっても首をかしげる人は多いかもねー、今は。
誘拐された妻を救うため、犯人と警察の両方を敵に回した主人公がパリの街を駆けずり回る、最後まで目が離せない、手に汗握る作品だそうで、フレッド・カヴァイエ監督が放つ注目の新世代フレンチ・ノワールというふれこみ。日本でも8月6日公開で、公式サイト(→コチラ)もできてます。これはおもしろそうな雰囲気が漂っているような・・・。韓国題は「포인트 블랭크」。
コメント
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