ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国地下鉄・良才駅の近く 一般人でも見学できる外交史料館は小中学生の学習の場。展示資料の一部を紹介します。

2017-04-24 22:07:59 | 韓国の街ネタ、観光ポイント、店・施設等

 昨年(2016年)3月26日ソウルの地下鉄・良才(ヤンジェ)駅近くにある国立外交院という施設(上画像)に行ったことは→コチラの過去記事でも書きました。私ヌルボ、実はその時まで知らなかった所です。たまたま一緒に行った元同僚のNさんが用があって行くというのでついて行ったというわけです。
 国立外交院は外交官の養成・訓練や研究・学術交流等のための、外交部(日本の外務省に相当)所管の施設です。門衛室があって、ちょっとシキイが高そうですが、一言声をかければOKです。
 ※国立外交院の公式サイトは→コチラ(韓国語)。


 そこの敷地内に李藝(イ・イェ.1373~1445年.「最初の朝鮮通信使」といわれる世宗の頃の外交官)の銅像(下左)があり、その背後に外交史料館(下右)があります。
      

 全然予備知識もなく入ったら、見学者の姿も見え、ある部屋では多数の中学生だかが団体で来ていました。この日は土曜日。韓国では土日でも民間の組織等の引率で見学に来ている生徒たちをよく見かけます。
 入口で館員さんに見学したい旨を伝えると、とても親切に対応してくれました。

      
 上は展示室のようすです。

 外交史料館は、主要な外交記録の保存・管理とその活用のため、外交部が2006年に建設・開館した施設です。
 公式サイトは→コチラ(韓国語)。史料館の沿革、館内の案内図等々の他、史料の検索ページや館内を紹介する動画もあります。

 館内には、1876年の開港以来現在までの外交関係の諸資料が展示されていて、一般に公開されており、とくに小・中学校の児童・生徒の学習の場としても活用されています。

 韓国の外交史料だと、当然日本関連のものが数多くあります。一般の日本人の中でも(私ヌルボのように)興味を持つ人もいるのでは、と思いますが、<ソウルナビ>や<コネスト>等々にも紹介されていないので、そのあらましを書くことにしました。(といっても1年遅れとはナサケナイ。)
      

 日本関係の史料では、たとえば上の2つ。左は1905年11月17日に大日本帝国と大韓帝国が締結した第2次日韓協約特命全権公使・林権助の署名があります。4月9日の記事(→コチラ)で書いた南山北麓の統監官邸跡に、2015年8月彼の銅像の台座が逆さまに建てられたことが一部で報じられました。(→画像付関連記事。)
 なお、画像左下隅に注目すると、この史料名が<第2次日韓協約><乙巳条約>ではなく<乙巳勒約(을사늑약)>となっていることに今気づきました。「勒約(늑약)」(ろくやく)とは、無理強いされた条約といった意味だそうです。以前<ナムウィキ>の「을사조약(乙巳条約)」の項目(→コチラ)には「乙巳条約=公式」「第2次韓日協約=学術的」の次に「乙巳勒約=非公式」となっていたので「なるほど」と思ったのに、非公式な用語を外交史料館が使うものですかねー?
 目立つ形で展示されている右の史料は1910年の韓国併合条約。初代の朝鮮総督・寺内正毅の署名があります。

     

 その後半世紀以上すっ飛ばして、時代は戦後。
 上左は、この画像では全然解読できませんが、1965年の日韓基本条約、・・・の批准書かな? 椎名悦三郎外相李東元外務部長官の署名があります。右は(たぶん)1983年11月中曽根康弘首相による全斗煥大統領宛の親書、かな? これも解読がむずかしいですが、「不幸中の幸い」という文言から判断すると前月のラングーン事件関係の内容?(見た時ちゃんと確認してませんでした、はい。)
 

 上は、2000年の6.15南北共同宣言。ヌルボ、この末尾の署名を見てムムーッと唸りましたがな。


 どうですか? この김대중(金大中)のおとなしめに書かれたハングルと対照的な김정일(金正日)奔放な(ムチャクチャな)書きっぷりは・・・。

 文書史料以外の展示物もあります。たとえば・・・。

      

 上左は「韓国の外交を率いた人物」の大きなパネル。歴代の外務部長官の写真がずらっと並んでいます。初代の張澤相(チャン・テクサン)に始まって・・・、あ、丁一権の写真だ。彼は上記の第12代長官・李東元の前後の第11代と13代長官になっていたんですね。当時のニュースでたまに彼の名を聞いた記憶があります。(その頃は「てい・いっけん」と日本読みしていたなー。その彼に関係するスキャンダラスな事実を知ったのはわりと最近のこと。)

 このようにざっと展示物を見たあと、私ヌルボ、この時開かれていた<独島>をテーマにした特別展示コーナーでタッチパネル方式の<独島クイズ>というのに挑戦してみました。

 実はこの記事、その<独島クイズ>の前書きとして書き始めたのですけどね。
 どうもこの頃、本論に入らないまま何となくまとまっちゃう(?)記事が多いような・・・。

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