2月ごろだったでしょうか、2冊目の音訳する本を選択して手には取っていたものの、まずは全部読む、それからいろいろ調べて作業にかかるまでも時間がかかりますし。そのうちコロナで録音室も閉鎖となり、作業できない。
しかたない。家で録音できれば点字図書館の録音室までいかなくてもいいので、録音マイクが欲しいとかねてから思っていたこともあり、購入もしました。が、想定内のことマイクの性能が違う!すでに録音された自分の声と質が違うんです。これを続けざまに聞かされたなら、あれれれって思うこと疑いなし。半分くらい読み終えていたのでいまさら最初から読み直すのもなぁ、とあの手この手でマイクの位置、角度、ボリュームを変えて音質の近いところを探る作業にほとほと疲れ、許容範囲と思うところで手を打って、やっと開始しても、発声する声質や感情やピークの波もっていき方は読み始めと読みの終盤とではずいぶん違うので苦労する。こうなりゃゴリ押しでどうにか繋げよう。
この作業はこのPRSプロというソフトがあってこそできること。デイジー図書用に作られたもので、以前のように磁気テープに声を吹き込んでいた時代だったら、私はぜったに務まらなかった。多分戸口にも立たなかった。だって私、文字を読むと必ずカミカミになるんだもの。そんな人でも削除、挿入がいくらでもできるこのソフトのおかげでどうにか2冊目「車輪の下に」ヘルマン・ヘッセ著 の終了が見えてきた。うれしいな。
録音時間が9時間半くらいだけど、おそらく20倍くらいの時間はかかっているでしょう。いやもっとかな。一応できあがれば校正で見てもらうし、そこでまたやり直し、2校正を終えてやっと完成。完了は先の話だけど、やるしかないか。
その点、自主の読書はいいな、気軽で。