白無垢の菊ちゃんと山の家
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菊ちゃんと小百合さんが仲良く写っていますけれど、菊ちゃんは白無垢の衣装を着ることもなくあの世の人になってしまったのでござ~♪~ますか?

そうなんですよ。可哀想だけれど。。。奇病にかかってねぇ、40代で亡くなってしまったのですよ。

菊ちゃんは白無垢の花嫁さんを見るのが何よりの楽しみだったのですよ。卑弥子さんだって憧れのようなものがあるでしょう?
そうでござ~♪~ますわ。でも、あたくしは十二単で不自由な思いをしていますから、白無垢は白無垢でもウェディングドレスの方がよろしいおすゥ。
ほおォ~、珍しく京都弁がでましたねぇ~
それで、菊ちゃんはどのような奇病だったのでござ~♪~ますか?
腎臓が急に悪くなったようですよ。僕も良くは分からないのだけれど、体に害を及ぼすアンモニアを腎臓が人体には無害の尿素にするようです。ところが菊ちゃんの腎臓はアンモニアを無害な尿素に変える機能が急に失われてしまった。それで人体に害を及ぼすアンモニアが体中に回ってしまって菊ちゃんの命を奪ってしまったのですよ。まだ治療方法がなくて奇病の一つになっているそうです。
まだ40代の若さで亡くなってしまったのでござ~♪~ますか?
そうなんですよ。“馬鹿の一つ覚え”という言葉があるけれど、この菊ちゃんは同じ事を切りもなく話すのですよゥ。

お嫁さんが上の写真に写っている毘沙門堂に“お宮参り”にやって来てから1週間ばかりは、その話を飽きること無く繰り返すのですよ。“いーやんがちれいなおべべを着てきたにィ~”。。。で始まって、お宮参りの様子を何べんも何べんも話すのですよ。もちろん僕だけに話すのではなく、顔見知りの人には誰にでも話すのですよ。僕はお袋から「7才のバカ」 じゃなく、「7才の女性」として付き合うのですよ、と言われているから、よほどの事が無い限り、適当に相槌を打って、うん、うん、うん。。。そうだったねぇ~。。。と聞き役になるのですよ。
子供の頃からデンマンさんは話を聞くのが好きだったのでござ~♪~ますわね?
聞き上手になったのは菊ちゃんと付き合うことが多かったからでしょうね。うしししし。。。でもねぇ、他の子供は正直ですよゥ。きりもなく同じ事を繰り返すから。。。“バカァ~!同じ事を何度も何度も言うなア!あっちへ行ってろォ~!” たいていの子供や中学生ぐらいまでは、このように怒鳴りつけますよ。大人は無視して歩き去りますよ。そうすると最後には僕のところにやってくるのですよ。
デンマンさんは、菊ちゃんの話を聞いてあげるのですか?
もちろん、内心では“んも~~ またかよウ!?”。。。と思いますよゥ。でもねぇ、菊ちゃんが怒鳴り散らされたのを知っていますからねぇ~、なんとなく可哀想じゃないですかァ~。。。だから、半分上の空(うわのそら)で相槌打ってやるのですよ。
つまり、そう言う訳で菊ちゃんに好かれるようになった訳でござ~♪~ますわね?
多分、そうだと思うのですよ。まともに相手になってあげるのはお袋を除くと僕ぐらいでしたからね。。。
納得しましたわ。それで菊ちゃんはデンマンさんのお嫁さんになりたかったのですわね?
おそらくそうでしょう。。。
でも、小百合さんのお話にどうして菊ちゃんのことを持ち出したのでござ~♪~ますか?
実は、大仏の前で小百合さんと会った時に白い椅子に座りながら、この話をしようと思ったのですよ。
。。。んで、お話になったのでござ~♪~ますか?
いや、途中で気が変わりましたよ。
どうしてでござ~♪~ますか?
毘沙門堂は日光に移築されて影も形も残っていないのですよ。今では、そのあたりは更地(さらち)になって駐車場になっていますよ。
それで、どうしたのでござ~♪~ますか?
上の毘沙門堂の写真をよく見てください。
上の写真がどうだとおっしゃるのですか?
よく見ると毘沙門堂の向かって左側に小さなお堂があって、その中に石像が見えるでしょう?
ええ、ええ。。。見えますわ。。。
これはお地蔵さんなんですよ。“塩なめ地蔵”と言うのですよ。

それで、お地蔵さんの前には、たくさんの塩が山盛りになっているのですよ。このお地蔵さんが白い椅子のすぐそばに移されたのですよ。だからねぇ、僕はそこへ小百合さんを連れて行って、“僕が小学生の頃は、このお地蔵さんがアソコにあったのですよ。” そう言って毘沙門堂がある辺りを指差したものですよ。
それで。。。?
なんだか菊ちゃんの姿が思い出されてきましてねぇ~。。。それ以上話すのがつらくなって、話題を変えましたよ。
小百合さんはデンマンさんのその時の微妙な気持ちが分かったでしょうか?
菊ちゃんの事は一言も話しませんでしたからねぇ、小百合さんは何も分からなかったでしょうね。僕は、ただ、全く関係ない話を長々と続けましたから。。。
いつものようにでござ~♪~ますか。。。?
そうですよ。。。。でもね、おそらく、この記事を小百合さんが読めば、“塩なめ地蔵”の事をなつかしく思い出すと思うのですよ。

Subj: のんびりと山で
静養してきてくださいね。
Date: 08/01/2008 8:54:54 PM Pacific Standard Time
From: barclay1720@aol.com
To: fuji@adagio.ocn.ne.jp
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> 今日は山に帰り
> 泊まってきます。
そうですか、そうですか?!
のんびりと過ごしてきてくださいね。
癒しの時間を持つことが大切ですよ。
“病気”は気から。。。とも言いますよね。
小百合さんの“胸の痛み”は、ひょっとすると
“気の持ちようで”治るかもしれませんよね。
今、一生懸命記事を書いている途中です。
この記事『本音と大長寺』は
2時間したらライブドアにアップする予定ですよ。
この記事を小百合さんが読んで少しでも“癒し”の時間が
持てれば。。。と思いながら書いていますよ。
じゃあね。
> 急ぎがありましたら、メールを下さい。
> 明日戻ります。
急ぎの連絡事項はしばらくないでしょうが、
バーナビーの税務署から何か連絡があり次第すぐに知らせますね。
じゃあ、のんびりと山で静養してきてくださいね。
バーィ、
ヽ(´ー`)ノ
by デンマン

Subj:菊ちゃんのことを気にしてました。
Date: 10/01/2008 3:34:05 PM Pacific Standard Time
From: fuji@adagio.ocn.ne.jp
To: barclay1720@aol.com
なぜか 1月7日に戻して返信。
この前から、菊ちゃんのことを気にしてました。
先日山に久々帰ってみると、
お世話になった人が亡くなっていました。
その人は奥さんと2人きりの生活で
お二人の間にはお子さんがおりません。
私たちがいた時は良く里芋や いんげん。
冬でも作らない時期は ゆずなど
「うちでできたものだー」 と持ってきてくれました。
そのおじさんが 亡くなってました。
私の父と同じ年でした。
人にうらやましがられるような、
贅沢もせず山で暮らす知恵だけは持っていて
たくましく生きていました。

もし、環境異変で地球に食料が出回らなくなったら
まず、私はすぐ死にます。
体の大きい主人も少しして食料がないのに
絶えられず死にます。
でも、あのおじちゃんは生き延びたかもしれません。
自給自足の生活をしていましたから。
1年に1度行くか行かないか、スーパーマーケット。
そんなの必要ない人だったから。
あんな小さい体なのにとても強かったのです。
現代人のように飛行機に乗らなくても
コンピュータを使わなくても、とても強かったのです。
デンマンさんの記事で菊ちゃんのことを
興味深く読ませてもらいました。
菊ちゃんも素朴で愉快に生きていたと思います。

だから、菊ちゃんはお嫁さんにならなくても、
ずーっと幸せな人生だったと思います。
病気、突然の、それはその人の人生なのだから。
小百合より
Subj:小百合さんが読んでくれて、
菊ちゃんもあの世で涙を流して
悦んでいるでしょう。
白無垢の花嫁衣裳を
身につけながら。。。

Date: 10/01/2008 5:53:01 PM Pacific Standard Time
From: barclay1720@aol.com
To: fuji@adagio.ocn.ne.jp
> なぜか 1月7日に戻して返信。
おやっ??と思いましたよ。
> この前から、菊ちゃんのことを気にしてました。
そうですか?
菊ちゃんの供養になったと思います。
小百合さんが読んでくれて、
菊ちゃんもあの世で涙を流して悦んでいるでしょう。
白無垢の花嫁衣裳を身につけながら。。。
> 先日山に久々帰ってみると、
> お世話になった人が亡くなっていました。
> その人は奥さんと2人きりの生活で
> お二人の間にはお子さんがおりません。
> 私たちがいた時は良く里芋や いんげん。
> 冬でも作らない時期は ゆずなど
> 「うちでできたものだー」 と持ってきてくれました。
> そのおじさんが 亡くなってました。
> 私の父と同じ年でした。
寿命だけはどのようにしても変えることができませんからね。
でも、そのおじさんも、お父さんも
小百合さんの胸の中で生き続けていますよ。
> 人にうらやましがられるような、
> 贅沢もせず山で暮らす知恵だけは持っていて
> たくましく生きていました。
> もし、環境異変で地球に食料が出回らなくなったら
> まず、私はすぐ死にます。
> 体の大きい主人も少しして食料がないのに
> 絶えられず死にます。
> でも、あのおじちゃんは生き延びたかもしれません。
> 自給自足の生活をしていましたから。
ロハス(LOHAS)の王様のようなおじさんだったのですね?
> デンマンさんの記事で菊ちゃんのことを
> 興味深く読ませてもらいました。
> 菊ちゃんも素朴で愉快に生きていたと思います。
> だから、菊ちゃんはお嫁さんにならなくても、
> ずーっと幸せな人生だったと思います。
> 病気、突然の、それはその人の人生なのだから。
そうです。そうですよ。
菊ちゃんは幸せな人でした。
菊ちゃんの供養のためにも
まだ、これから“7才の女性”の記事を書きたいと思っていますよ。
\(^-^)/キャハハハ。。。
今さっき記事を書き上げてメールを見たところです。
一時間ほどでLovedoorにアップできると思います。
今日の記事には菊ちゃんは出てきませんが、
小百合さんの本音に迫りました。
題して『本音と小百合さん』です。
読んでみてくださいね。
じゃあね。
by デンマン
それで、デンマンさんは、この記事も菊ちゃんの供養のために書いているのでござ~♪~ますか?
そうですよ。でも、もちろん卑弥子さんも含めて世界のネット市民の皆様のためにも書いているのですよ。
それは、どういう訳ですか?
“7歳の女性”の菊ちゃんでさえも白無垢の花嫁衣裳を夢に見ながら、お嫁さんになることを人生の大ロマンと思いながら生きていたのですよ。
つまり、現代人は大ロマンを胸に秘めて生きている人が少ないとデンマンさんはおっしゃるのでござ~♪~ますか?
そうですよ。日本で本音で人生の大ロマンを持つ事は難しいと思うのですよね。僕は人生の半分以上を海外で暮らしていますが、日本で生まれ育っています。社会人として生活した経験もあります。だから、海外の生活と比較して、日本の“本音と建前の社会”の裏と表を知っているつもりです。卑弥子さんは、どうですか?
もちろん、あたくしも本音と建前を感じることがありますわ。でも、欧米の生活でも似たような本音と建前はあるのでござ~♪~ますでしょう?
そうですよ。確かにどの社会でも、多かれ少なかれ本音と建前はあるモノです。でもねぇ、日本の場合、本音で生きようとすると大きな壁にぶつかって挙句の果てに、どうにもならなくなって自殺したり、愛人同士が心中したり、家族で無理心中したりする。ここまで人間を追い込むような本音と建前の社会は、僕の経験では日本だけですよ。欧米では、そこまで追い詰められないでも本音でロマンを胸に秘めながら生きてゆける。
それで小百合さんの場合はどうだとおっしゃるのですか?

バーナビーで夏休みを過ごすことは
毎年私の支えの時間でした。
。。。
29才からバーナビーで夏休みを過ごすことができた事は
私の人生にとって良かったと思います。
小百合さんはレンゲさんのように素直でざっくばらんな人なんですよ。自分を良く見せようとか、自分を飾り立てるような人じゃなく、できるだけ自分の心に素直に生活している人です。
でも、小百合さんの“支え”であった“バーナビーの山の家”とは、お別れしてしまったのでしょう?