どんぐり眼日記

昔は日々の日記として、今は見た映画の忘備録として更新しています。

「ロストガール」

2009年02月17日 | 映画
今日の仕事は昼過ぎから。完全お任せ状態で、やる事のノルマ的な事を一通りやる。CGも届いてスーパーも入れて全タイプとりあえず形に出来た。早く終えれたので晩御飯を食べて終了としました。
そして渋谷でレイトショー上映されてる映画「ロストガール」を見に行きました。この映画の監督は数ヶ月前の上映会で知り合った山岡監督で、ミルクマン2の医者役を演じてもらった石川謙さんが出演しているというのもあり見たかった映画でした。
一組の夫婦の物語で全編ワンシーン・ワンカットでじっくり役者の芝居で見せる映画でした。間と言葉でなんとも微妙な関係とその空気感を出しています。徐々に主人公の置かれている立場や問題が明らかになってゆき、手に負えなくなってゆく妻、心配して親身に努力する夫という構図になってゆき、夫の方に感情移入する方向で見ておりました。ここから先はネタバレ風な話になるかもなので、これから見る人は読まない方がいいと思いますが、最後にはその映画の見方が逆転する瞬間があります。
とにかく問題は妻の方にあるとばかりの見方をしていたのですが、実は夫の方にこそあった。夫が親身に妻に尽くしていたと思って見てたあんな事やこんな事は全て自分の為みたいなアレでした。それが分かった瞬間に妻の立場が一気に理解出来て、それは流石に辛いなと、どうしてジャンクフードにハマッたのか等が分かりました。映画としてはおとなしく地味な感じで終わりそうな流れでしたが、これが分かって理解出来た瞬間に一気にエンディングの意味合いが変わってきました。暗い話ではなく新たな希望と再生の物語と様変わりしました。妻のいい笑顔が見れて元気のいい音楽が流れてラストとっても前向きでハッピーな解放感が味わえます。
最後で印象ががらりと変わる映画です。これは何も知らずに見るととっても良いと思う。見事に監督にしてやられた感じだわ。
さて、石川謙さんは最初クールに見えましたが、徐々にユーモア溢れる面が見えてきて映画に笑いをもたらしておりました。そして僕が衝撃を受けた見方の変わる印象的な場面の飄々とした芝居は素晴らしかった。あの場面はかなり好き。あと押し入れのやりとりは面白かったな。とっても重要で味のある役を演じてました。
映像面では大スクリーンで見るとビデオ撮影された映画だというのが凄く分かってしまい走査線とかが気になってしまいました。カメラの何気ない動きとかは良かったです。音声は聞き取りやすくて良かったのですが、マイク収録されてる感じが凄くあってなんか不自然さを感じた。ステレオ感が逆転して聴こえたのは気のせいかな?
上映終了後にロビーに出たら監督がいて来場者全てにお礼の挨拶をされておりました。はたして何人が先程見た映画の監督さんだと気が付いたでしょうか?
暫し監督とお話してから帰宅しました。


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「片腕マシンガール」

2009年02月17日 | 映画
DVDで「片腕マシンガール」を鑑賞。知人の間でも評判のトンデモ映画。思ってたよりは映像の質とか効果がチープな感じの映画でしたが、それを忘れさせるというかどうでもよくなる程の勢いとパワー溢れる怪作でした。出演者も血まみれになりながらの力演で良かった。主演の子の笑顔と眼力がいい。ヤンキー上がりのママの眼力も凄かったな。
内容は分かりやすい復讐もので漫画っぽい描写も多いがそれが陰湿にならず明るく?楽しく見れたので娯楽作品として単純に楽しめたが、感情移入もしっかり出来て複雑な心情になる場面もあります。
映画が始まる前に正しい映画の見方ガイドみたいなのが付いてて、まさにそのガイド通りの見方で楽しみました。
ただいくつかyoutubeで代表的な場面を見てしまっていたのでネタバレ状態で新鮮な衝撃や笑いには欠けたのは残念ではあった。
この映画はやりたい放題のアイデア溢れた勢いある自主映画的な楽しさがあり、映画マニアの妄想が爆発したような感じでタランティーノがキル・ビルでやりたかったような感覚がシンプルにあれの予算の数パーセントぐらいで作りあげたという感じです。この映画ももう少し予算があればもっと良くなったとも思えますが、この粗削りな勢いとパワーもかなり魅力ではあります。
なんかオイラも勢いある映画を作りたくなりました。そして、この映画はやっぱり出演者、特に主演の魅力が大きなポイントだと思う。スプラッター・アイドル映画。

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