今回は、「色絵 唐子形笛一対」の紹介です。
これを購入したのは平成6年(今から27年前)のことです。場所は地方の「骨董祭」。その頃は、デパートの大催事場などを貸し切って「骨董祭」というようなものが開催されていました。今では、神社の境内などを利用した「骨董市」というような所と思ってください。
ところで、これを売っていた店主の話によりますと、クリスティーズのオークションで手に入れたとのことで、その時の購入伝票のようなものを見せてくれたものです。本当かどうかは分かりませんが、その頃は、よく業者がヨーロッパ等に仕入れに出かけていっていたのは確かなようです。
最近では、あまりそのような話は聞かなくなりましたね。ヨーロッパ等でも品薄になってきていますし、そちらの方が値段も高くなってきてしまっていますので、採算が合わなくなってきたからでしょう。
これは、一対で(?)(2個で)購入したものですが、その愛らしい顔つきなどを気に入っています。最初、何なのかよくわからなかったのですが、吹けば音が出ますので、笛であろうということは予想できました。その後、柴田コレクション展(Ⅱ)(佐賀県立九州陶磁文化館 平成3年発行)の図748(281ページ)に似かよったものが出ていることを発見したところです。そこには「笛」と表示してありますので、笛にまちがいないようです。
なお、この手のものは、国内ではあまり見かけないですから、おそらく、これも、外国に輸出された物の里帰り品なのでしょう。いわゆる、「里帰り伊万里」というやつですね。
はるか昔の江戸時代に輸出されたものが、数百年の時を経て生まれ故郷に帰ってくる。なんというロマンでしょうか! それだけでも私の胸は熱くなってしまうのです(^-^*)
どうぞ皆様も、そんなロマンを抱いて、この、日本から遠く隔てた海外の地から、数百年もの時をかけてハイハイしながら生まれ故郷に戻ってきた可愛らしい唐子形笛を見てやってください(^-^*)
斜め正面
斜め背面
底面
笛を吹く所が見える面
斜め正面(代表の1体で)
斜め背面(代表の1体で)
笛を吹く所が見える面(代表の1体で)
生 産 地 : 肥前・有田
製作年代: 江戸時代中期
サ イ ズ : 長さ;7.5cm(若干の個体差があります)
こんな小さな物も、遠い外国で愛玩されたのかと思うと、感動を覚えますね。
二人の唐子の表情や造りは微妙に違いますね。
兄弟?双子?
笛を嗜む身としては、一度吹いてみたいです(^.^)
もともと、少量しか輸出されなかったのか、或いは、多くが輸出されても消耗品だったために残存数が少ないのか、滅多に見かけないですね。
これは、型のような物を使用して作られたのでしょうから、全体の形などは2体とも似通っていますが、口の開け方とか、目の付け方とか、細部では、微妙に違いますね。
なるほど、遅生さんは、笛を嗜まれましたね。でも、これは、高度な技術は必要なく、ハイハイする程度で吹けるようです(^_^)
笛なのですね。
なんとも童子が愛らしい人形です。
色彩は伊万里ですね。
飾っておきたいですね。♪
吹けば音が出ますから、笛に間違いないようです。
色彩は、典型的な古伊万里の色絵ですね(^-^*)
つや姫さんも、随分と古伊万里に明るくなりましたね(^-^*)
吹いて遊ぶよりは、そのまま飾っておきたいですよね(^-^*)