今回は、「色絵 ねじ花文 小皿」の紹介です。
これは、平成6年に(今から27年前に)、地元の馴染みの骨董屋から買ってきたものです。
この小皿の通常の使用状態
我が家では、通常、このように、古い船板で作られた飾り板に
取り付けられた状態で、柱に飾っています。
飾り板から外した小皿の表面
飾り板から外した小皿の裏面
代表の1枚の表面
代表の1枚の裏面
生 産 地 : 肥前・有田
製作年代: 江戸時代中期
サ イ ズ : (3枚の各小皿には、若干の個体差があります)
口径;10.6cm 高さ;2.2cm 底径;5.9cm
この小皿を買う時には、ちょっとした物語があります。今では、それは、物語というよりは思い出と言うようなものですが、この小皿につきましては、そのエピソードを含め、かつての拙ホームページの「古伊万里への誘い」の中で、既に紹介済みですので、次に、その紹介文を再度掲載し、この小皿の紹介とさせていただきます。
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<古伊万里への誘い>
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*古伊万里ギャラリー95 古伊万里様式色絵ねじ花文小皿 (平成18年3月1日登載)
小さな割に実にインパクトの強い小皿である。一瞬、ハットさせられる。
ねじ花にしてあり、その色の対比もまた素晴らしい。作られた当初は、金彩ももっと鮮やかに残り、更に更に華やかだったことと思う。
良く見ると、小さいのに、極めて精緻に作られている。造形については、ねじ花状に陽刻となり、口縁は輪花となっているのだ。染付は濃淡に染め分けられ、赤も2種類が使用されてそれぞれに文様が入れられている。そこに2条の緑を、しかも、控えめに入れるなど、洒落たことをしている。
この3枚のお皿は、廃船の板で作られた飾り板に針金で留められて柱に掛けられているが、我が家に来る妻の知り合いの方は、たいがいこのお皿に目をやるようである。
ある時なんかは、若い女の子(若い女の子などめったに来ることはないのですが、妻の関係で訪れることもあるんです。)が、「 これ綺麗! ステキ! お洒落! 」と言ったものである。
どうもこのお皿は、女性、特に若い女性に人気があるようである。若い女性からの人気などには縁遠くなってしまった私ではあるが(元々ないか、、、。トホホ)、いつまでも若い女性からの人気を得たい私は、私の分身として何時もこの小皿を柱に掛け、若い女性からの賞賛の声を期待している。
江戸時代中期 口径:10.6cm
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*古伊万里バカ日誌34 古伊万里との対話(ねじ花文の小皿) (平成18年2月筆)
登場人物
主 人 (田舎の平凡なサラリーマン)
万里男 (古伊万里様式色絵ねじ花文小皿)
代表の1枚の表面 通常の使用状態
・・・・・プロローグ・・・・・
主人は、今度は誰と四方山話をしようかなと考えていて、ふと柱の方に目をやったところ、柱に掛かっている小皿と目が合った。
「そうか、こいつとはまだ対話をしていなかったんだ!」と気付き、さっそく柱に向かって行って話しかけた。
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主人:いや~暫く! といっても、毎日会っているわけなんだが、強く意識しないな~。
どうしてなのかな~。すっかり我が家に溶け込んでしまっていて、空気みたいな存在になっているからかな~。妻みたいなもんかね。もっとも、妻の方は、動きまわったり、しゃべくりまわったりして、目障り・耳障りだから気付くんだけどね。
万里男:そうですね。毎日お会いしていても、さっぱり話しかけてくれませんものね。柱に掛けっぱなしで、埃も払ってくれませんものね。打ち捨てられた気分です(涙)。
主人:いや~悪い悪い。でも、今日は、写真撮影をする関係もあって、きれいに清掃してやったんだから許してくれ。
万里男:私がこの家に連れて来られたのが平成6年ですから、それ以来の12年振りなんじゃないでしょうか、、、、、。
主人:人聞きの悪いことを、、、、、。そんなに粗末には扱ってないよ。2~3年にいっぺん、大掃除の時なんかには綺麗にしてやっていただろうよ。
万里男:そんな程度ですものね~。ヒドイ扱いですよ!
主人:そう言うな。だいたいな、こんな結果を招いたのは、お前を売っていた骨董屋が悪いんだ! 恨み言を言うんだったら、その骨董屋に言えってもんだ!
万里男:それはどういうことですか?
主人:それはな、或る日、骨董屋に行った時のことなんだが、その骨董屋が、お前達小皿3枚を仕入れてきたばかりだったらしく、お店の隅の方に置いてあった。私はそれを目ざとく見つけ、気に入ったので、その内の1枚でいいから売るように言ったんだが、「今はまだ売れません。もう少し綺麗にしてから売るんです。」とのことだった。
やむをえず1週間ほど経ってから訪れたら、その間、骨董屋は努力していたね。海岸に行って廃船の板を拾い、きれいに加工して、3枚全部を取り付けていたんだ。付加価値を付けるとともに3枚全部を一括して売る算段をしたわけだ。憎いことをやるね~。私は、1枚だけでよかったのにね~。結局、私は、3枚全部を、しかも、付加価値を高めるためのインテリアデザイン料と廃材利用料までをも含めた値段で買わされたわけだ。お皿だけの値段以上で買わされたこともあるし、せっかく飾るようにしつらえてあるのだからと思って柱に掛けているわけだ。
ま、頻繁に掃除してないのは悪いんだがね~。
万里男:ところで、私達には針金が付いていますが、それは、その際に付けられたんですか?
主人:いや、ちがうな。骨董屋が仕入れてきた時には既に付けられていたね。何時、誰が付けたのか知らないけど、針金を分析すれば付けられた年代も判るかもしれないと思って、私はそのままにしているんだ。後世のために、あまりいじらないで、できるだけそーっとしておこうと思ってるんだよ。あまり掃除をしないのもそのためかな。大事な資料は大切に取り扱わねばね(アカンベー)。
万里男:それは屁理屈でしょう!
その結果、若い女性にほめてもらえたのですから、骨董屋のオヤジは先見の明があります(^.^)
このねじり紋様の魅力は何でしょうか。
妖艶な女性袖と帯を振り乱しているふうにも、岡本太郎のバクハツのようにも見えます(^^;
皿掛けですが、この間の私の七宝大皿に似てますね。デリカシーに欠ける造りはやはり、西洋からの里帰り?
お陰で、それに引っかかって、ちょっと高い買い物になってしまいました(~_~;)
でも、若い女性に何度か褒められて良い気分になりましたから、元はとったかもしれません(爆)。
でも、そんな良い気分を味わえたのも、平成18年の頃まででした(><)
今じゃ、妻の友人もバアサマばかりになり、しかも訪れる者も固定し、この小皿に振り向く者もいなくなりました(><)
これ、若い女性に人気があるのは何なのでしょうね、、、?
「岡本太郎のバクハツ」のようなものを宿しているからでしょうか!
遅生さんのところの七宝大皿の皿吊り金具は、ちゃんとしたものですね。プロの仕事でしょう。いかにも里帰り品という感じですね(^_^)
それにひきかえ、この小皿の皿吊り金具の酷いこと(><) いかにも素人が取り付けたという感じですよね(~_~;)
多分、ハタシが、どこかの土蔵の隅のほうに捨ててあったものをタダ同然で買ってきて、自分で皿吊り金具を取り付け、骨董屋に安く売ったものなのでしょう。
また、この小皿には、口縁にはニューやソゲ、ホツがあり、ソゲやホツは漆で補修してあります。いかにも、その辺に捨てられていたものを補修したという感じです(><)
そんなところから、これは、里帰り品ではないように思います。
きわめて手のかかった品ですよね!
これを3枚セットで売るために、このような仕立てをした骨董屋さんは
実に商売上手でセンスがある(?)ということでしょうか。
私も骨董市で色絵のねじり文の皿を勧められたことがありますが
後期の普通の品だったので、「染付のねじり文が入ったらおしえてくれ」といって断った覚えがあります。
私も、よく見かける江戸後期の物とは一線を画すのではないかと思っています。ただ、疵はありますが、、、。
これを3点セットで売った骨董屋も、多分、自分で考え出したのではなく、もともと3点セットになっていた飾り板を取り替えたに過ぎないのではないかと思っているんです。
新しくて粗末な飾り板を古い船板と取り替えたにすぎないのではないかと、、、。
センスが良いと言えばセンスが良かったのでしょうけれど、手先が器用だったんですね(^_^)
インパクトのある小皿ですね。
骨董屋さんが3つ揃いになさったのですか。
コレ気になる皿です。
やはり壁に飾りたくなります。♪
一つよりは二つ、二つよりは三つのほうが、よりインパクトがあって、三つあったほうがよかったかもしれません。
その意味では、これを三つ揃いにした骨董屋さんはセンスがあったのかもしれませんね(^-^*)
これ、やはり、若いかたには気になりますか(^-^*)
久しぶりに振り返って見てもらえてよかったです(^-^*)