浅草の木材バカ四代

東京下町・浅草の材木屋。四代目社長日記

ヘンゼルとグレーテルを読み解く

2013-05-20 00:00:00 | 木の話題
ヘンゼルとグレーテルの話って、覚えていますか?
先日、子供が寝る前に読んであげたのですが、子供向けの童話なのに、結構怖いお話です。

ストーリーはざっとこんな感じ。
ヘンゼルとグレーテルの兄妹は母親の発案で口減らしのため暗い森の中に置き去りにされてしまうが、前日に子捨ての話を聞いていたヘンゼルは森に連れてこられる途中で目印の石を落としており、その石をたどって兄妹は家に帰る。
兄妹は再び森の中に置き去りにされるが、今回は小石を調達することができず、パンは投げ捨てるもの、とパンくずを小石の代わりに道筋においていく。
しかし、パンくずは鳥に食べられてしまい、兄妹は帰り道を見失い森の中で迷ってしまう。
兄妹は森の中でお菓子の家を見つけ、「これから毎日家を食おうぜ?」とその家を食べ始める。
しかし、その家に住んでいた魔女に捕まってしまい、ヘンゼルは閉じ込められ、グレーテルは魔女の小間使いにさせられてしまう。
魔女はヘンゼルをかまどで調理して食べようとするが、グレーテルは隙を見て魔女をかまどに突き落とし、兄を助け出す。
このとき、兄妹は魔女の隠し持っていた財宝を手に入れる
グレーテルが機転を利かせて二人は森から抜け出し、無事に家まで帰り着き、父親との再会を喜ぶ。
そのときすでに母親は死んでおり、それから父親と兄妹は幸せに暮らしましたとさ。

長く続いた飢饉での、姥捨てならぬ、子供捨てによる口減らしの話なのです。
当時のヨーロッパ事情が分かりますね。
現在では森林浴が盛んなヨーロッパですが、この童話で表現されている森は暗くて怖い場所です。
そして、ヘンゼルとグレーテルの父親の職業は木こりです。
今ではこのグリム童話発祥の地であるドイツの林業は最先端を行っていますが、当時は食えない職業だったのですね。

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