浅草の木材バカ四代

東京下町・浅草の材木屋。四代目社長日記

推し木って?

2024-11-11 00:00:00 | 木の話題

先日、会社で「推し活」の話題が出ました。

「推し活」とは、自分にとってイチオシの人やキャラクター(推し)を応援したり、愛情を注いだりする活動だそうです。

うちの会社は材木屋なので、社員一人一人、あなたの「推し木」は何ですか?という話題でした。

私の好きな木材はたくさんあるので、今回は「好きな立ち木」について考えてみました。

「タブノキ」という常緑の高木を挙げました。

漢字だと「椨の木」と書きます。

公園などでもよく見られ、材としては多岐に利用され、建築、家具、船などに使われる木です。

古くから樹霊信仰の対象とされ、日本各地に巨木が残っており、神社の「鎮守の森」によく大木として育っています。

あれ?そんなにメジャーな木なのに、あまり知られていませんよね。

実は私も、宮脇昭氏の本(「木を植えよ!」「鎮守の森」等)で知りました。

日本に自生する生命力のある逞しい木だそうです。

「タブノキ」という名称もお気に入りです。

日本書紀に登場するほど神事との関連が深く、「霊(たま)が宿る木」を意味する「タマノキ」からという説があります。

実は一年前、「タブノキ株式会社」という会社を設立しました。

逆から読むと「木の豚」になり、「豚と揶揄されるほど木が好きだ」…という趣旨で命名したのです。(意味不明ですね…)

「タブノキ」はご存じなくても、「クスノキ」はご存じのことと思います。

タブノキはクスノキ科で、「イヌグス」とも呼ばれています。

「イヌ」は蔑称で、「クスノキより木材質が劣る」という意味。

「イヌ侍」(=卑怯な武士)とか「イヌ死に」(=無駄な死)とか言いますよね。

そんな感じも私がこの木を好きな一因です。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 今週の読書 | トップ | 今週の鳥越神社 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

木の話題」カテゴリの最新記事