平御幸(Miyuki.Taira)の鳥瞰図

古代史において夥しい新事実を公開する平御幸(Miyuki.Taira)が、独自の視点を日常に向けたものを書いています。

ケルビムの片方が完成

2010-12-02 00:28:17 | スピーカー工作
 ケルビム型バックロードホーンも、ようやく片方が完成。とは言っても、左右のホーン開口の間の、7×33.8センチの矩形部分は、板が足りないので嵌め込んでいません。凹んで見えるので、余った板のカットを注文に行かなくては。また、ミスドのポイントが貯まるニダ ホルホル。



 二つ目の問題点は、試聴用に取り付けたユニットは、一回り大きいスーパースワン用にストックした限定品(FE103En-S)で、能率が高くて低音が締まっているのでハイ上がりになります。実際、聴感上でも低音がやや不足、高域が伸び過ぎてバランスが今ひとつです。やはり、設計時に想定したFE103EnかFE108EΣ、もう少し小型のFE83Enならバランスがよくなると思います。

 限定品のFE103En-Sは、秋葉原でもとっくに在庫がなく、たまたま1組だけ倉庫にあったものでした。ちょっと高価ですが、スーパースワンを知らないと評論(ヲイ!)家として潜りだしー、オークションでも高く売れるからと泣く泣く買ったものです。このユニットだと、ミカエル型でギリギリ使えるかなという印象ですが、本当はミカエル型よりも半まわり大型が良いはずです。

 ケルビムですが、設計思想とは反対に、低域が33Hzまで伸びています。音道が計算よりも長かったのが原因だと思います。ホーンは複雑に折れ曲がっているので、マラソンコースと同じように、どこを測定ポイントにするかで、測定距離が異なるのです。僕はコースの中央で測定していますが。

 この箱の大きさで低域が33Hzまで伸びているということは、逆説的に量感が足りない事を意味しています。ホーンの開き方をもう少し大きくして、低域は40Hz程度で、量感をアップさせたほうがバランスは良いのです。能率の低いユニットに換えると、高域が相対的に下がるのでバランスは改善します。

 バックロードホーンの設計方法の一つに、管の長さだけで考える方法があります。これだと、ホ短調のバックロードホーンとか、ロ短調のバックロードホーンとかの言い回しをするようです。この設計方法は、随分前の『ステレオ』誌で、テクニクス(松下)のカーオーディオ用バックロードホーンの記事か、フォステクスの技術者のレクチャー記事で見た記憶があります。でも、スピーカーは単一の音調で鳴る訳ではないので、管楽器と同じ理論はどうかと思います。

 ミカエル型とケルビム型バックロードホーンは、ピアノの音が綺麗という共通点があります。メインで使っているボロボロのバックロードホーンは、板が弱くなっているので響きが足りません。その点、桐を側板に使用した二つのバックロードホーンは、叩くとコチコチと気持ちの良い響き方をします。ケルビムは、余った9ミリの板で首を作ったので、そこが文字通りのネックとなって、ちょっとホーン臭さ(共鳴音)と甘さが同居します。読者が作るときは、最低でも12ミリ厚の板で作ってください。

      エフライム工房 平御幸
コメント (2)
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