マッシーの日本寸評

「日本を少しでもいい国に、住みやすい社会に」との思いから政治、経済、時事問題を感性の赴くまま自由に批評します。

私大の定員割れ過去最悪に思う

2024-09-14 10:20:40 | 大学
先日東大の授業料値上げ計画を取り上げたところだが今度は私大の定員割れが過去最悪の6割に上り、その波は3大都市圏にも及ぶようになってきた、と今朝の新聞が報じている。
当該大学の経営者や大学行政を司る文科省は一体どんな手を講じてきたのかねぇ・・・?
たしかにいくつかの学校法人は規模の縮小や統廃合の動きがあったがマクロ的に見れば全く18歳人口の減少傾向に追いついていない。
文科省は国立大学法人の自立化政策も結構だが私大を含めた大学全体の需給調整(あえて乱暴な言葉遣いを使用させていただくが)に腐心すべきである。
入学定員割れということはすでに社会から存在意義を疑問視されているのではないか。
ただ大学の退出手続きはそんなに簡単なことではない。
だからこそ早め、早めに手を打っていく必要があるのではないか。
今こそ大学行政も抜本的に見直していくべきだろう。
当該学校法人にとっては死活問題かもしれないが日本全体が今まさに岐路に立たされているのだ。
大学の定員問題をここまで放置してきた文科省の罪は大きいぜ。
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東大の授業料値上げ計画に思う

2024-09-12 08:02:11 | 大学
東大が来年度の授業料値上げ計画を発表していた。
諸物価高騰の当節一定の値上げはやむを得ないと思うが気になる点もいくつかある。
先ず1つ、東大は「今回の授業料値上げで必要経費の1割に満たない」としている。
であれば残りの9割以上について先に調達の目途をつけるべきだ。
学生からの負担増は最後の砦だと思う。
政府は少子化対策とかで高校までの授業料無償化を視野に入れているが高校までの無償化を進めつつ大学での授業料を引き上げるのはスムーズにつながらないぜ。
広い意味で大学授業料も教育費ではないのか?
もう1つ、これも東大は限ったことではないが大学の入学定員はここ数十年高校卒業者の数が減っているほどには減っていない。
大学全体をもっとスリムにしたら財源も捻出できるのではないか。
ここは文科省の出番だと思うが如何だろう。
東大といえば言わずと知れた国内最高峰の学府で輩出したOBの顔ぶれは他校を圧倒していると思う。
東大卒業生のドネーション文化ってあまり聞かないが実態はどうなんだろう。
今回東大が見込んでいる授業料値上げ分は13億円とのことだがこれくらいの金額はわけないことでは・・・?



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東北大学の資産運用方針に思う

2024-07-11 16:50:25 | 大学

東北大学が研究資金確保のため未公開株投資や不動産取引を拡大するという。

かってバブル経済華やかなりし頃多くの民間企業が本業を軽視し財テクに血道を上げていたが今ではすっかり沈静化し政策持ち株すら整理する段階にある。

それが(いくら研究資金を確保しなければいけないとはいえ)大学がこれから財テクに乗り出すなんてねぇ・・・、どうにも理解に苦しむ。

大学だったら本業である学術研究分野で企業との共同プロジェクトなりスタートアップ企業の立ち上げなり冠講座の拡充などで資金導入を図り財政に資するべきだろう。

大学側は政府が準備する大学ファンドからの資金を利用するというのだが政府だってこんな運用を想定しているわけではないと思う。

学界は(当大学に限らず)須く学術研究の向上や人材育成に相応しいカネの使い方を志向すべきであっていわゆる財テクなどに手を染めるべきではない。

時期尚早というのならそちらの方を急がせたらいいのであって、資産運用会社への委託などは再考したらいいと思うのである。

 

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私大101法人の「経営困難」に思う

2024-05-20 11:27:29 | 大学

日本私学振興・共済事業団の調査分析によれば私大を運営する567法人のうち18%に当たる101法人が債務超過など経営困難な状態に瀕しているという。

少子化の進展により大学経営の難しさが謳われるようになって久しいが本当に然るべき手が打たれているのか甚だ疑問である。

「大変だ、大変だ」と言いながら誰も泥をかぶらない、誰もが「嫌われ役」からは逃げ回っているのが現状ではないのか。

23年度の「定員割れ大学」はなんと320校というからもはや手を打つにしても遅すぎたと言っていい。

文科省は今後5年間をかけて45法人の経営改革を支援するというがこんなスピード感でいいのだろうか?

5年もかけていては新たに入学した学生が卒業してしまうぜ・・・。

大学の統廃合は在学生たちの異動、転籍が伴うので前広に行う必要がある。

加えて高額になった授業料や奨学金、大学に交付される私学助成金のことも考えなくてはいけない。

文科省、大学運営者以外に志願者、保護者も我が事としてもっと真剣に対処しなくてはいけないだろう。

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慶応塾長の国立大学費値上げ提言に思う

2024-05-10 11:03:00 | 大学

中教審の特別部会で慶応義塾長が「国立大の授業料を年150万円(現行は標準で53万円強)に上げるべきである」との提言を行ったとのことだ。

私立大と国立大の授業料格差が念頭にあったと思われるが筆者は思わず違和感を抱いた。

というのも現下の少子化問題の背景には教育コストの高止まりがあり高校の授業料までは抑制しているのに大学の授業料はたとえ一部(国立大のみ)とはいえ約3倍に高騰させるのは腑に落ちない。

それに当該塾長は「学費値上げで大学の質を向上させる」と言うが学費値上げがどういうプロセスを経て大学の質の向上に結びつくのか、がよく分からない。

授業料というハードルが上がればそれだけ志願生が減り逆に大学の質が下がることだってありうるのではないか。

そもそも今の授業料水準だって多くの学生にとって決して望ましいものではない(国立、私立を問わず)。

この際全体の16%にしかならない国立大生をターゲットにするのではなく例えば定員割れ大学の整理統合を進めその分の助成金を給付型奨学金の拡充等に振り向けるなど負担軽減の方を優先すべきだ。

当該塾長は「当提言の目的には地方活性化という観点もある」としているがこの目的ということであればもっと他にやるべきことがある。

「富裕層にもっと授業料を分担してもらいたい」という気持ちは分からないでもないがその実数は意外と少ないのではないか。

いずれにせよ大学授業料の当事者負担分は増額よりむしろ減額を志向すべきだと思う、日本の将来のために。

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