松山櫨(はぜ)復活奮闘日記

失われてしまった松山櫨の景観を復活させようと奮闘していく日々の記録。

オリジナルラベル in サロン・ド・井筒屋U

2009-05-16 23:14:43 | 復活奮闘日記
今日は午後からサロン・ド・井筒屋U店で櫨キャンドル手作り体験を行うために博多へ行ってきました。

土日は「筑後展」に出展している企業の実演や体験が重なっています。今日は若波酒造の杜氏・今村友香さんがオリジナルラベル作り体験を行っているので、さっそく私も参加することにしました。

まずは辛口の日本酒である蒲公英(たんぽぽ)を選び、大体の大きさを考えながら、ラベル用の文字を書く練習です。書くのは筆ペンに墨汁で。左手で書くと、ほどよく力が抜けて味のある良い字が書けるとのアドバイスを受け、何回も練習していきます。

こんな感じ。


左に写っている友香さんはちっちゃくてカワイイので、デカイ私が隣りにいると、まるで遠近法がかかってるみたいに見えます。ほとんど同じ距離にいるのにさ。

ま、それはともかく一生懸命書いた文字は「求己」。弓道をしている人ならピンと来るはず。礼記・射儀の一節なんです。

~射は仁の道なり。射は正しきを己(おのれ)に求む。己正しくして而(しこう)して後(のち)発す。発して中らざる時は、則(すなわ)ち己に勝つ者を怨(うら)みず。反ってこれを己に求むるのみ。

矢が中らなくても、他人を怨まず、とにかく自分を反省しなさいという意味ですね。弓道の真髄のような言葉です。



できました!

字はイマイチですが、瓶に貼ってみたら、なかなかサマになってるじゃありませんか。みんなからもおだてられて、すっかり良い気分です。

もちろんこうやって遊んでばかりいたわけじゃなくて、その後、お客様が次々に現れて手作り櫨キャンドルを作っていかれました。

明日の日曜日も午後に行きます。皆様もお時間があったらぜひいらしてくださいね!

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ほとめきまち旅博の企画会議

2009-05-15 23:21:10 | 復活奮闘日記
今日は午後から「ほとめきまち旅博」の企画会議に参加してきました。

昨年秋、まち旅博が行われた時、櫨の話や櫨キャンドルを取り入れたプランに協力参加したこともあり、今年は最初から企画会議にナビゲーターとして出席することになりました。ナビゲーターは私の他に40名ほど。4つの班にランダムに分けられて、そこでキーワードを提案しながら話し合うことになりました。


私はB班。久留米にきてみらんねのブログでお馴染みのbaliさんも同じ班でした。昨年相当数のプランに参加したbaliさんは、「まち旅博」について最も詳しい人かもしれません。

昨年は39のプラン数でしたが、今回のまち旅博では50程度のプランが策定される予定だそうです。今日はまだ思いついたキーワードをどんどん出していく段階だったものの、baliさんからは素敵なアイディアが出されています。他にはない独創的なアイディアも出ていました。それが実現するかどうかは別として、今の段階は「夢」に近いこともあり、なかなか楽しいひとときとなりました。

今年のまち旅博はどんなプランになるかな?

昨年の反省を踏まえながら、できる限り良いプランが生まれて実現するよう期待したいと思います。

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和ろうそくを灯す時 その1

2009-05-14 23:39:44 | 和ろうそくを灯す時
人間は合理的に生きようとするが、決して合理的には生きられない。

これは現在、私が思っていることです。

人間は合理的に黒と白の二者択一で人生を生きていくことはできません。目の前に厳然とした事実が横たわっているのに、どうしても認めたくない時があります。

その最たるものが「死」です。自分の死じゃなくて、身近な愛するものの死。

人との永遠の別れをスムーズに納得して前に進める人っているんでしょうか。もちろん、納得するしないにせよ、この世に残された人は、愛する者の死を、なんとか無理矢理自分をなだめて納得させ、思い込ませて、結局は前に進んでいくしかありません。

昔から、人間は身近な者の死に直面した時、どうやって自分をなだめてきたんでしょうか?どうやって死を受け入れてきたのでしょう?

イラク北部にあるシャニダール洞窟の中に、約6万年前と推定されているネアンデルタール人の骨が発見された時、その周辺には洞窟には見つかるはずのない花粉がありました。それは死者を弔うために花を死体の周りに添えたと解釈され、発見されている歴史上初めての葬儀跡だと言われています。

花を供える。香を焚く。お経を唱える。そして明かりを灯す。こうした行為は故人のためだけではなく、残された者が人の死をいかに心の中で受け止めて自分を納得させるか、それを助けてくれる儀式でもあります。昔から、人々はこうした儀式を行いながら死を受け入れてきました。

その儀式の一部である櫨蝋の手がけ和ろうそくは、蝋だれすることもなく美しく揺らめきながら燃えていきます。力強い炎は、まるでこの世とあの世をつなぐ明かりのようです。

身近な人が亡くなった時は、故人のために、そして残された者のために、ぜひ和ろうそくを灯してほしい。

和ろうそくのことを知ってから、私はそう強く思うようになりました。

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フローティング櫨キャンドル手作り体験

2009-05-14 01:07:27 | 櫨蝋でキャンドル
サロン・ド・井筒屋U店ではただいま「ひだまりCHIGGO 筑後展」を開催しています。今回、私はガラスの器で水に浮かべるフローティング櫨キャンドルの手作り体験を行っています。

ポスターはこれ。


ガラスの器は朝倉市秋月の太田潤手吹きガラス工房によるもの。こちらのガラスは廃瓶を使用されており、手作り独特の温かみがあります。

この器に水を張ってプカプカと櫨キャンドルが揺れると、明かりがガラスにキラキラと反射していきます。

福岡市での最後の井筒屋さんのイベントですので、どうぞいらしてくださいね!

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筑後展はじまり

2009-05-12 22:13:12 | 復活奮闘日記
サロン・ド・井筒屋U店で「ひだまりCHIGGO 筑後展」が始まりました。上の画像は昼頃に博多座付近を撮影した景色です。

今日は暑かった!サロン・ド・井筒屋U店は地下二階なんですが、蝋を溶かすために鍋を温めていたり、準備をしているだけで、じわじわ汗が出てきてしまいました。

暑いせいか、3月に作った時よりも、なお蝋の固まり具合が遅くなって、出来上がりに少々時間がかかることが判明しました。


今回は水に浮かべるフローティングキャンドルに挑戦しています。蝋は水に浮く性質があるので、ご覧の通り、プカプカ浮いています。ちょっと竹の葉っぱも浮かべてやると涼しさを感じますね。あ~火を灯したくて仕方がないんですが、それはできない相談みたいです。

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搬入日

2009-05-11 22:46:48 | 復活奮闘日記
明日から始まる「ひだまりCHIGGO 筑後展」の搬入に行ってきました。3月と違い、今回はちょっと趣向を変えたディスプレイを行うことになりました。ジャンルの似ている商品を集めてテーマごとに置くという形式です。

こちらはろうそくのコーナーにしました。


こちらは櫨染のコーナー


あーでもないこーでもないと配置に苦労しながら置いていきます。


ちょっとひと休みして同じ階のカフェで抹茶パフェを食べました。


明日は初日。さっそく手作り櫨キャンドル体験を行います。お楽しみに!

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筑後展の準備

2009-05-10 23:45:00 | 復活奮闘日記
いよいよ12日から、博多リバレイン地下二階のサロン・ド・井筒屋U店で「ひだまりCHIGGO 筑後展」が始まります。今日はもう、朝からずっと商品の準備をやっててヘトヘトになっちゃいました。

6月末に閉店するサロン・ド・井筒屋U店。最後のパンフは筑後展を大きく取り上げていただいています。


当委員会の紹介コーナーはこんな感じ。

きれいに写真を撮っていただきました。

今回は最後のイベントとなるので、毎日何かしら実演や体験が予定されています。私も今回はかなりお店に出て、櫨キャンドル手作り教室を行う予定です。

24日までの期間中、精一杯お客様と接して丁寧に対応していこうと思います。皆さんもぜひいらしてくださいね!

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30号の和ろうそく完成

2009-05-09 17:14:45 | 和ろうそく芯ものがたり
30号の和ろうそくが完成しました。すごいボリュームです。
なんかもう、蝋がたっぷりって感じ。重さもどっしりとしています。比較のために2号ろうそくを横に置いています。

芯の切り口あたりをアップで見てみましょう


年輪というか、塗り輪がよりはっきりとわかりますね。美しく仕上げられています。

この30号は家庭の仏壇では収まりきれない大きさなので、寺院用です。芯の大きさからいって非常に大きな炎になるでしょうね。おそらく何らかの法要の時に灯していただけることになるでしょうが、その炎、いつかぜひ見てみたいもんです。

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都城大弓ドキュメンタリー

2009-05-08 23:20:21 | 和弓と櫨
今日は20:00からBSーTBSで「日本の名匠」~都城大弓 心技一体の美~を見ました。

54分という放送時間をいっぱいに使って、弓職人を追った素晴らしいドキュメンタリーになっていました。竹の伐採から始まる弓作りのフクザツかつ多彩な工程を、一つ一つわかりやすく解説してあります。

なんで弓に使われる竹はピカピカしているのか?という今まで疑問に思っていたことも納得しました。炭で温めて油抜きをする時点でワックスを塗った状態になるんですね。

もちろん櫨の木を切っていく工程も入っています。乾燥させた貴重なヤマハゼの板を、あえて真っ直ぐではなく、木に沿ってうまい具合に切っているのを見て感心しましたし、張り合わせ部分や、弓作りで最も重要な打ち込み部分なども初めて見ました。

南崎家のルーツや家族へのインタビュー、息子である裕一さんとの作業も映し出されていて、本当に見応え十分でした。それになんと朝隈範士の射とインタビューも入ってたのにもびっくり。

来週の15日20:00から再放送です。見逃した方はぜひ!

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弓のお知らせ

2009-05-07 22:57:33 | 和弓と櫨
都城の弓師・南崎さんから連絡がありました。
BS-TBSで都城大弓についてのTV放送があるそうです。

BS-TBS「日本の名匠」~都城大弓 心技一体の美~
明日、5月8日(金)20:00より(再放送5/15)

BS-TBSの公式サイトに書かれてある内容は…

都城大弓は宮崎県都城市で作られる伝統工芸品で弓道に欠かせない大切な道具。弓師・南崎寿宝の技と心を描く人間ドキュメンタリー。竹の伐採・材料加工・弓芯作り・削り・張合わせ・打込み・仕上げなど、知られざる江戸時代から続く伝統製法を克明に記録。名匠の技とこだわり、弟子である長男と家族の物語も満載。武道を支える職人独特の生き様、日本の伝統美をお楽しみください。

放送時間は54分。じっくり弓作りの内側を見ることができそうですよ。私も以前からずっと弓作りの様子を見たいと思っていたので、かなり興味しんしんです。みなさんもぜひご覧下さい。

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インテリア研究所へ

2009-05-07 16:51:18 | 復活奮闘日記
大川市にある福岡県工業技術センター「インテリア研究所」へ行ってきました。櫨の木のサンプル提出のためです。

大川市は現在も家具の生産高日本一の産地です。市内には大きな家具関連の施設やショールームがありますし、木工職人たちも揃っています。木材のことなら、まずはここを訪れたらいいよとアドバイスを受け、先月、研究所のMさんに櫨の木で何か使い道があるかご相談に行ったのでした。

すると数日前、調べてみたら櫨の木のデータが全くなかったから、データが必要だとの知らせを受けました。

日本一の木材の町に櫨の木のデータが全くないと聞いて、いかに櫨が木工産業から閉め出されていたかをつくづくと思い知ったのでした。

もちろん桐箪笥みたいなのを櫨で作れるとは到底私も思ってはいません。しかし日本の工業技術は日々進歩しているわけですから、今何も見つからなくても、将来、櫨の特長をいかした「何か」が見つかるかもしれません。今回の櫨の木材調査が、そのための布石になればと願っています。

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櫨の芯材

2009-05-06 16:54:36 | 復活奮闘日記
先日、木工教室をしているHookTailさんに櫨の芯のみの丸太を持って行きました。そこで製材をしてもらったのが上の画像です。

これだけ見ると、「おっ、ちゃんと製材できるじゃん!」と思いますが、結果的には「やっぱ櫨の木をいじるのは大変みたいだ。」ってことでした。

この丸太は切ってから一年ぐらいなので、こうして製材しても、おそらく中には水分がまだまだ残っているので乾いてくる間にヒビが割れてくる可能性があります。真ん中に節がありますが、これ、死に節と呼ぶのだそうで、これも木材としてはかなり劣る要因です。木目自体はきれいですし、美しい黄色をしていますが、これでなんらかの木工作品を作るというのはかなり難しいようです。テーブルや椅子なんて、もってのほか。茶托程度だとしてもヒビが割れてきそうです。おまけに製材する時点で黄色い芯材がべったりとノコにくっついちゃうので、普通の製材所などでは扱うのをいやがられます。実際に拒否されましたし。

こんなに厄介な櫨の木で、私はいったい何がしたいのか?

わかんないっす。私も正直戸惑ってます。こんなに木材として落ち度ばっかり揃っている木も珍しいかもしれません。だから今まで多くの櫨の木は薪にされていたんですね。

いつか、この木から何か見えてくるものがあるかもしれません。それが何かは今はさっぱりわかんないんですが。

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いよいよ上陸するのかな?

2009-05-05 22:19:25 | その他
ゴールデンウィークも帰国ラッシュ。成田では各国から続々と帰還する人々がTVなどで映し出されています。WHOによる「フェーズ5」警告によって、政府は検疫を行っていますが、感染の疑いのニュースを毎日見てると、水際作戦もいずれ破られるような気がしてきました。

インフルエンザが厄介なのは、ウィルスが変異してしまうことです。今、この危機を凌いでも、数ヶ月先に更に強くなる可能性があるとのことです。

巷ではマスクが売れてるみたいですが、今はいろんな高機能のマスクがあるんですね。昔はガーゼマスクが主流でしたが、今では不織布マスクが主流で、新型インフルエンザ対策としてもこちらのマスクが推奨されています。

不織布マスクの中でもN95と呼ばれるも規格があります。なんだろう?と思って調べてみると、Nは耐油が無いことを表し(Not resistant to oil)、95は試験粒子(0.3μm)を95%以上捕集できることだそうです。非常に高機能ですが、長い時間着用すると行き苦しくなるので日常生活には適さないとのことです。でもこの高機能マスク、ちょっとつけてみたくなりますね。

治療薬としてタミフルとリレンザが効果があるとされており、病院で処方してくれるはずですが、
【新型インフル】診療拒否相次ぐ 都内で92件、大学病院も
新型インフルエンザにかかっても、病院に拒否されたら…?

とりあえず今はうがいと手洗いだけはしておこうっと。

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手の内矯正

2009-05-04 22:10:05 | 和弓と櫨
昨日に引き続き、ただいま手の内の改造中。一番最後に引いた結果がコレ。上にイッちゃってます。

手の内は弓を引く上で最も的中に関わる部分です。弓を引く形として五重十文字というものがあって、とにかく真っ直ぐかつ十文字に身体を保たせることによって、人間の身体を発射装置にするわけですが、中るという観点のみからいうと、正直手の内だけしっかりしてたら後はどんなに歪んでいても的に中るん…だそうです。私は試したことないけどね。

もし自分が戦国時代にタイムスリップして弓兵になったら、つくばいになったり、盾の後ろに隠れていっぱい引かなくちゃいけないから、いちいち弓を引く前に項を伸ばしてるヒマないだろうなぁ。…ってこんなこと考えるのも映画「レッドクリフ」を見たせいだったりして。

ともかく私の場合は上押しのクセがついてるから、中押しに矯正してるトコなんですが、一端ついちゃったクセを直すのは時間がかかりそうです。

手の内だけでなく、胸を開いてない問題とか、妻手の降りていく近道ライン問題も解決してないし、やればやるほど課題が山積み。それを一つずつ解決していたら、あと何十年もかかりそうで、気が遠くなってきてウツな気分になってしまいました。

こーゆう時は、やっぱりスイーツかな。

先日お邪魔した、小郡のHookTailさんの二階にある「野の花」の豆乳プリンセット。豆乳プリンが甘すぎず食べやすかったです。

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射形の改造中

2009-05-03 20:17:46 | 和弓と櫨
今日は午後から弓ばかり引いていました。どうやらゴールデンウィークは弓三昧かな?

以前から引き尺が足りないと言われ続けていた私。がんばって引こう引こうと思っていても、なかなか思うように引けません。実は手首で引くと、簡単に引き尺だけは伸びますが、矢所が狂うモトなので厳禁です。

先日、大三の弓手の位置が、自分とくっつきすぎてることを指摘されました。弓手がエレベーターみたいに真っ直ぐ下りてるので、ちっとも力が入ってなかったんですね。

射法訓によると
「…心を総体の中央に置き、而して弓手三分の二弦を押し、妻手三分の一弦を引き…」

つまり私の弓手は、三分の二どころか三分の一すらアヤシかったんですね。妻手ばかり気にしてたし。だから矢が前にばかり集まっていたんでした。そこで弓手をもっと身体から離してナナメに下ろしてこなくちゃいけないと、教本の最後のページにある八節くんを観察。



確かに自分は八節くんよりもずっと弓を自分にくっつけたポーズをしてました。

そうだ。基本に戻って八節くんをマネするんだ。

というわけで、取りかけの後、項を伸ばすのを確認して打ち起こし、慎重に大三のポーズを移ります。それから弓手をナナメに押して押して…ん?あっ妻手のことすっかり忘れてた!ああ、前に下ろしちゃった。だめだ。全然引いてないよぉ。もう会に入ってるから修正できない~~。

やれやれ。こんな感じが続いてます。ここんとこ、なんとか今月末の植木町のスイカ争奪杯までにマスターしたいなぁ。

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