25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

後ろ髮を引くもの

2016年02月21日 | 日記

   庭の木蓮の花が咲き始めた。間近によって仰ぎみていると、青い空が見えるのだが、電線がある。日本というのはどこにも電線があって景色を台無しにしている。この面では成熟した社会ではない。以前から書いてきたように、日本の沿岸はテトラポットに覆われている。これも風景を台無しにしている。

  日本は教育に力を注がなければならないはずなのに、東北大震災以後、また土建国家に戻ってしまった。よほど土建業界の力が強いのか、僕は困った国だと思っている。

 明るすぎる電灯にも違和感をもつ。

尾鷲では「石炭火力発電所」の誘致が取り沙汰されている。バイオマスを使い、それを動力として水素発電所を描いた方がいいと思うが、その兆しはない。

  今年も片口イワシの季節がきたが、脂の少々もない。サンマも痩せて細く、値段も高い。この辺の海水温度がきっと高くなっているのだろう。これには僕はショックを受けている。東北からヤナギカレイとメヒカリの干物が届いた。ほどよい脂があって美味しい。

  楽しみな食材がふたつ無くなってしまったのは、自分の人生を考える上で、とても重要だと思ってきた。「尾鷲を離れるか」と思ったとき、この二つと、オニエビ、チャンポコ、ハゼ釣りが後ろ髮を引いたのである。