25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

砂漠化

2018年04月10日 | 社会・経済・政治
 北京から航路でパオトーまで行き、そこから車でさらに内陸部、黄土高原に入った。砂ばかりである。その面積は日本列島より広い。北はゴビ砂漠と繋がっている。
内モンゴルの巨大企業がこの地の草原地帯からカシミアの生産と加工を始め、世界のカシミア市場の4、5割を占めるようになった。この企業は電気、石炭、セメント、ホテル、資源開発の子会社をもつまでに発展した。
 昔で言えば、群雄割拠の時代の豪族のような感じだ。何しろ巨大なのである。その発展の中で遊牧民は定住化した。山羊は植物の根っこまで食べてしまう。木は伐採されて燃料としているうちにゴビ砂漠に飲み込まれるように砂漠化した。現在もなお砂漠化の勢いはとまらず、北京にまで迫っている。
 この内モンゴルの南に黄河が横たわるように流れている。黄河から500メートルほど以内くらいは農業を行っていた。甘草のような漢方薬草を作っているところもあった。
 小麦粉くらいに細かければ砂はどうろをもすぐに飲み込んでしまう。
 砂漠に、簡易道路を作り、車を通させ、防砂提を作る。とりあえずそこからなのか、と思いながら帰国したのだった。あるいはまた、と考える。ある村があるとして、そこの村人に砂漠の砂を農耕可能な土に変える方法を教え、興味ある人たちから農地を作っていく。そんな広げ方もあることだろう。
 あれから、なんだかだとあって、計画はストップのままである。きっとチャンスは訪れる。今度岡田さんと中国人がやっている商社の人と岡田さんの紹介で会えそうである。