そう、暖かな一日であった。
車の窓を全開にして走ってもそうは寒さを感じなかったのである。
頬をなぶるような走り去っていく風は、優しかった。
昼間、空を見上げたら枝の一本一本が痛かった。

空よ
きみの痛点に刺さった枝の激しさに
空よ
きみは痛みを感じないのだろうか
ぼくは
その痛みに
泣きたくなってしまった
そして泣いたのだ
きみに刺さった
その枝の激しさよ
激痛であろうに
痛点がけいれんする激しさであるはずなのに
きみは
どうして
そうも泰然としていられるというのだ
ぼくに
その痛みを分けてくれないか
ぼくの痛点は耐えきれないかもしれないけれど
けれど
泣いたとしても
その痛みと辛さを享受したいのだ
枯れ果てた枝の痛みよ
突き刺さった枝が
きみの
いたいけな心を
刺し貫くことは出来ないに違いないのだ
ぼくは知っている
痛点の激しいジレンマを
空よ
ともに抱かんと
ぼくはきみの痛みをぼくのものとするのだから
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荒野人
車の窓を全開にして走ってもそうは寒さを感じなかったのである。
頬をなぶるような走り去っていく風は、優しかった。
昼間、空を見上げたら枝の一本一本が痛かった。

空よ
きみの痛点に刺さった枝の激しさに
空よ
きみは痛みを感じないのだろうか
ぼくは
その痛みに
泣きたくなってしまった
そして泣いたのだ
きみに刺さった
その枝の激しさよ
激痛であろうに
痛点がけいれんする激しさであるはずなのに
きみは
どうして
そうも泰然としていられるというのだ
ぼくに
その痛みを分けてくれないか
ぼくの痛点は耐えきれないかもしれないけれど
けれど
泣いたとしても
その痛みと辛さを享受したいのだ
枯れ果てた枝の痛みよ
突き刺さった枝が
きみの
いたいけな心を
刺し貫くことは出来ないに違いないのだ
ぼくは知っている
痛点の激しいジレンマを
空よ
ともに抱かんと
ぼくはきみの痛みをぼくのものとするのだから

荒野人