エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

若葉の季節の花に寄する恋歌

2011年05月12日 | ポエム
若葉の季節である。
今週は気候不順であるけれど、確実に季節は進んでいるのである。






        若葉の滴りを受けて


      車のハンドルにもたれかかって
      ぼくは
      夢を観た

      離脱したかのようにぼくの躰は軽く
      肉体としては実在せず
      限りない草原を
      浮遊していくのだ

      車の窓からは
      若葉の初々しい匂いが
      絶えず流れ込んできている

      ぼくは屹立した情念の赴くまま
      浮遊し続けている

      ぼくの
      浮遊するアイテムは
      飛天の羽衣
      例えば
      誰が松の枝に掛けたままにしようものか

      若葉の滴りを受けとめられるのは
      ぼくの胎内にある
      高き山の頂でしかない
      若葉の滴りは
      深き海の群青のうねり

      若葉の滴りを抱きすくめてしまえ
      と
      誰が語り続けられるのだろう

      若葉の滴りは
      群青のうねりの中に
      沈殿するというのに







ぼくは緑の滴りを満腔に浴びながら、この細道を歩いたのであった。



オオデマリを横目で見ながら歩いたのだ。
その先には、ミズキも咲いている。



ミズキの花言葉は「成熟した精神」「 耐久」である。
ミズキの下には・・・。



リュウキンカも咲いている。
軽やかな花である。

水草の花のようであるけれど、しっかりと大地に根を張っている。
花弁のキレも良い花である。



そうそう、これはつい二日ほど前に我が家に来た「食べるホウズキ」の苗である。
「スィート・キャンディー」と言う種である。

黄色で、甘い実生を着ける。
ぼくにとっては、コンペイトウのような甘さである。
毎日毎日、二粒から三粒は収穫できる。

早く食べたい・・・と今から楽しみである。




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