エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

密やかな秋の準備

2011年06月27日 | 
路辺あたりに目を凝らして見ると良く分かる。
艶やかな、派手やかな花に目を奪われていると、密やかな季節の進行を見逃してしまうのである。



真紅のセイジの花は、カモフラージュとしては最高の役割である。
この花は、長~く咲いている。
下の方から上に向かって徐々に咲き継いでいく。

一瞬にして人の目を奪う。
そして釘付けにしてしまう。

妖しげでグラマラスな女性のようでもある。



また、梅雨時だからこそ墨田の花火が咲き誇っている。
花が枝垂れているのであって、そこからこうした粋な名前が付いたのであろうと一人合点する。



これ・・・カラタチの実である。
秋になれば「まろいまろい 金の玉だよ」と歌われる。

ぼくの好きなカラタチである。
白い花、青い玉からやがて金色の玉へと移っていく。
そのプロセスが良い。



紫式部の花である。
この花が枯れて、そこにあの小紫の粒が付くのである。

ムラサキシキブは、もう秋の準備に入っているのである。
まだ初夏だというのにである。

この可愛らしい花は、植え込みの奥の方で咲いていた。



不思議である。
植物が感じる季節は、特別なのであろう。

季節の互い違い(襷掛けのように)を楽しく感じる感性は、いつまでぼくの中に残ってくれるだろうか?





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 荒野人