エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

下萌とイチゴ

2013年02月09日 | ポエム
今日は肌を刺す風が吹いている。
この寒さは「カマイタチ」が現れる予兆のようである。

けれど、視線を転ずれば下萌えがあり水は温んでいる。
いくら風が冷たかろうが、日溜まりに佇めば温いのだ。



春が近づいている。
柔らかな足音がイチゴの赤さの向こうから聴こえてくる。



ほとけ泥鰌句会の句友「麻衣」さんのご子息が経営する「いちご園」の紅ほっぺを持ってきて頂いた。
大きな、赤い、甘いいちごであった。

下萌の気配と共に、頬張った。
頬張った時、水温む暖かさが伝わって来たのであった。







「下萌えや草の匂いの愛おしく」



「イチゴ喰み耳そば立たせ声を聴く」







からまつ俳句会の主宰と城所あかり顧問も共に頂いたイチゴ。
春の予感とともに忘れられない味になった。



既に取り分けが始っていた。
従って、イチゴの空席があるのである。

因みに、今日のロケーションは東久留米の黒目川河畔である。




             荒 野人