エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

木蓮の蕾・・・俳詩

2013年02月17日 | ポエム
木蓮の蕾がいよいよ膨らんできた。
開花を待つばかりである。
そんな季節になって来たという事であるけれど、ここのところ寒気が居座っている。

木枯らしが毎日吹き募り、南風が吹かない。
従って、いくら強い風が吹いても「春一番」にならないのである。



昨日、木蓮の蕾に寄せて「俳詩」の習作に挑んだ。





   習作・・・木蓮の午後、もしくは冬の躊躇い


 木蓮の産毛の淡さよ

 春まだ浅く陽の差したる

 午後のまどろみの中に居る

 硝子窓の内に居る

 日差しは溜まり続けるとやさしい

 木蓮の蕾の優しさよ

 意味も無く泣いた日

 春の躊躇いよ

 春隣にいる

 次の春隣に居られるだろうか





蕪村や朔太郎に及ぶべきも無いけれど、習作は続けてみたいものである。
だがしかし、安直に桝目を埋めてしまう恐れがある。
慎重に且つ対象を観察する視座を持ちたいものである。



ヒヨドリがミカンの木で遊んでいた。
寒さが厳しく、だがしかし日差しは暖かかった。




           荒 野人