エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

さて、秋立てり

2013年08月21日 | ポエム
風立ちぬ・・・このアニメ映画は大ヒットしている、らしい。



 風立ちぬ
 いざ
 生きめやも



堀辰雄と堀越二郎の二名を、足して二で割った人物像だと宮崎駿は言う。
上映の時期と言い、内容と言い、タイムリーである。



見ての通り、雲の峰は輪郭を定かにしない。
いつだって崩れている。
盛夏の時のような雄々しさが、無いのである。







「夜明け待つ風立ち初める辻昏く」







ダイサギは池の小魚を狙っている。
抜き足差し脚でそっと近づく。

その歩き方は、舞台の「夜明け前」で葉蔵が狂気のままに歩く姿のようである。
滝沢修が演じて、見事だった。

ダイサギは秋を感じているのであろう。
どこか遠くから飛翔してきたのである。



一昨日の月。
今夜はおそらく・・・満月。
ぼくはいま、京都で月を眺めている。



       荒 野人