エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

浮寝鳥

2015年02月07日 | ポエム
誠に長閑なのだけれど、実は結構寒いのである。
鴨もじっとして浮かんでいたり、小さな波(鴨たちが滑ったり、着水したりした時に出来る)に身を委ねている。



波のままに流されていく。
それも、実に心地良いに違いないのである。



寒いからこそ「浮寝鳥」となる。
そして、穏やかに寝(やす)み心身を水面に委ねる。

浮寝鳥は、寝んでいる時に白目である。
白目で、それと知れるのである。

鴨にとっては、充実した時間であるに違いない・・・のである。







「浮寝鳥白目剥き出し流れゆく」







この二羽の鴨は、カラスの羽音に驚いて起きてしまった。
水かきは、きっとかなり忙しいに違いない。

それも自然とともに生きる、と云うことである。



この日、夕景のシルエットが絵画的で影絵のようであった。
ぼくは、吸い込まれてしまいそうになった。

嗚呼・・・同化してしまいたい!



       荒 野人