エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

エクソダス:神と王

2015年02月12日 | ポエム
映画「エクソダス」を観た。



IMAX3Dで観た。
その迫力と、画像の細密性は見事である。
とりわけ、荒野を進むモーゼたちの群像は広さと雄大さを併せ持つ。



旧約聖書の出エジプト記が、下敷きとなっている映画である。
エジプトが舞台。
モーゼが率いるイスラエルの民の大移動・・・乳と蜜の流れるカナンの地への移動である。



設定は、出エジプト記でも奴隷として働く民が描かれる。
イスラエルの民が、エジプトから脱出するまでの苦難は十の災いに描かれる。

十の災い(とおのわざわい)とは、古代エジプトで奴隷状態にあったイスラエル人を救出するため、エジプトに対して神がもたらしたとされる十種類の災害のことである。
出エジプト記に記載されており、詳細は以下の通り。

1. 水を血に変える(7:14-25)
2. 蛙を放つ(8:1-15)
3. ぶよを放つ(8:16-19)
4. 虻を放つ(8:20-32)
5. 疫病を流行らせる(9:1-7)
6. 腫れ物を生じさせる(9:8-12)
7. 雹を降らせる(9:13-35)
8. 蝗を放つ(10:1-20)
9. 暗闇でエジプトを覆う(10:21-29)
10. 長子を皆殺しする(11章、12:29-33)



第七の災い、氷河激しく降る様である。



映画「エクソダス:神と王」ユナイテッド・シネマロゴ & 予告C & リアルD






最後の災いである。
この災いの後、フアラオはイスラエルの民野エジプトからの出国を許すのである。







「災厄も戒律もなお冬の中」






その大移動の中で、モーゼがシナイ山において神より授かるのが十戒である。


十戒

1. 神が唯一の神である
2. 偶像を作ってはならない(偶像崇拝の禁止。別の神を作っても拝んでも仕えてもならない)
3. 神の名をみだりに唱えてはならない
4. 安息日を覚えて、これを聖なる日とせよ(6日間働いてすべての仕事をし、7日目はどんな仕事もしてはならない)
5. あなたの父と母を敬え
6. 殺してはならない
7. 姦淫してはならない(結婚前、配偶者以外との性行為)
8. 盗んではならない(誘拐を指しているとの見解もある)
9. 偽りの証言をしてはならない
10. 隣人の家を欲しがってはいけない(妻、奴隷、牛、ろば等全て)

この映画が旧約聖書に忠実であるかどうか、論点になった。
エジプトは上映を禁止した、と聞く。

だが、所詮は娯楽大作である。
少なくとも、チャールトン・ヘストンの十戒よりは聖書の記述に近づけようとする姿勢は伺える。



それで良いと思う。
イスラム国なら激怒してテロに走るかもしれない。
けれど現在文明は、キャパが広くなっている。

許容範囲の内である。
ただ・・・紅海が閉じる映像は津波を連想させて哀しい。
もう少し時間をおいて観たかった映画ではある。



      荒 野人