相州と豆州の春は、海の彼方からやってくるのである。
海こそ、春霞の柔らかな湿度を満たす揺りかごである。
初春の海は、曇天の中でたゆたっている。
そのたゆたいが、眠気を誘うほどの穏やかさである。
漁船が、波間にたゆたう。
漁果があるのだろうか?
と思わせるほど、波間で遊んでいる。
「相州や海から来る春霞」
夕焼も朝焼も、同じ春である。
この映像は、あたかも夕焼のようであるけれど・・・実は朝焼だ。
宙が染まりゆく時間は、ゆったりとしている。
赤味は、朝夕同じ速さで変わってゆく。
そのテンポが、深く深く沁みてくる。
荒 野人
海こそ、春霞の柔らかな湿度を満たす揺りかごである。
初春の海は、曇天の中でたゆたっている。
そのたゆたいが、眠気を誘うほどの穏やかさである。
漁船が、波間にたゆたう。
漁果があるのだろうか?
と思わせるほど、波間で遊んでいる。
「相州や海から来る春霞」
夕焼も朝焼も、同じ春である。
この映像は、あたかも夕焼のようであるけれど・・・実は朝焼だ。
宙が染まりゆく時間は、ゆったりとしている。
赤味は、朝夕同じ速さで変わってゆく。
そのテンポが、深く深く沁みてくる。
荒 野人