=118 ~木の因数分解~(家具工房つなぎブログ)

南房総でサクラの家具を作っています。ショールーム&カフェに遊びにおいでください。

引出の工程

2011年11月12日 | 【志事】独立を選んでからの日々
引出には今回、栗の木を使いました。

栗の木の耐久性はきわめてたかく、とりわけ水湿に強いので、

昔から水廻りに使われたり、線路の枕木などにも利用されてきました。



まず板をひっぱりだしてきましたが、
最初は、こんな状態です。はっきりいってあまりきれいではありません。



今回は引出を5杯作るのですが、四角い枠を作るだけでもこのくらいの枚数が必要になります。さらに引出の底の板で、これと同量近い量の板がさらに必要です。
結局、引出って5面の箱をいくつも作るので、結構な量の木材を使うんですね。
並べてみると、自分でも改めてそう思いました。
(当たり前ですが、失敗はできない(笑))


さて、次に木の耳といって、皮の部分を切って、
それから、各引出の寸法に合わせて長さをぶったぎったところです。



そこに今度は手押し鉋と自動鉋という機械を通して、厚みを一定にしました。



このあと、
幅を決めて、加工に入っていきます。


(ちょっはしょってますが・・・)

加工完成。



あとは組み立て。

といった流れになります。

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展示会

2011年11月11日 | 【志事】独立を選んでからの日々
現在製作しているキッチンをすえつける建売住宅の展示会が、

今月末、

11月26日(土)、27日(日)に開催されることになりました。


当日は、

・太陽光発電の説明

・漆喰風塗り壁の実演

などがあるそうなので、
住宅検討中の方はもちろん、それ以外の方々も興味ございましたら遊びにいらしてください。私もできる限り会場にいるつもりです。

また詳しい内容が決まりましたらご案内させていただきます。


<住所>
館山市大網370-6

(パワーコメリ館山店の近くです)
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太洋 SHP-300

2011年11月11日 | 【道具】愛してやまない伴侶たち
9月の話です。


4月から手押し鉋 飯田のEJ302でがんばっていたのですが、

どうも調子が悪い、いくら調整してみてもお尻が削れてしまう。

機械屋さんに相談してみると、

もう一台別の機械と交換することにしてくださいました。


その、一台というのが、

太洋 SHP-300


家具職人の間では、「定盤に板が吸い付く」といういわれがある羨望の機種。

それがちょうど、機械屋さんに入ってきたところだったんです。

かなりラッキーです。




じゃーん、これが太洋 SHP-300


そのシンプルな形状、

右側がえぐれている優美なボディライン(削る作業の際足が立ちやすい)

日本の製造業が高みを目指して日々まい進していた時期を(私が勝手に)彷彿させる正面に大きく書かれた「TAIYO MANUFACTURING」の文字

戦艦のようなマーク 


そして、板を平らに削るという、すべての木工作業の最初にして根幹の重要工程をこなすその品質

ということで、
私もあこがれていました。

他の中古の機械はオーバーホールをしてもらったときに塗り替えもしてくれているのですが、私の希望した色が「太洋カラー」とよばれるブルーがかった緑。

自動鉋や昇降盤、角のみなんかは太洋カラーなのに、太洋の機械がなかった。

そこに満を持して太洋がやってきたわけです。


こんなわけで、2台の手押し鉋を体験できることになったので、

太洋が好きなことは置いておいて、少し冷静に2台を比べてみようと思います。


1.定盤調整

実は、太洋の手押しが削れるという最大のポイントはここなのではないでしょうか。
SHPは、前定盤、後定盤とも4点支持でそれぞれが微妙な調整が可能なんです。
そのためにしっかり調整してやれば、きちっと削れるということにつながっていると思います。まあ、この調整は機械屋さんでも大変だというくらいなので、
なかなか自分でやることは難しいと思いますが。
少なくとも、EJ-302にはない調整でした

これが、飯田のEJ-302



2.定盤の厚み

これは厚いほうが平らな面を維持できそうです

SHP-300 70ミリ
EJ-302 60ミリ

太洋のほうが10ミリ厚いですが、それほど厚いというわけではないと機械屋さんが言っていました。


3.刃口の広さ

手道具の鉋も、刃口が狭いほうが安定して削れます。
機械も同じ原理でしょうか。

SHP-300 34ミリ


EJ-302 41ミリ


これは私の独断で普通に削れる状態で測った数値です。また機械の鉋胴の大きさも一緒とは限りませんので比較はできませんが、太洋のほうが狭かったです。




4.定規

直角を出す際の定規です。

SHP-300 127ミリ×1200ミリ 厚み30ミリ
EJ-302 110ミリ×980ミリ 厚み35ミリ

幅というか高さ?、長さともに太洋のほうが大きかったですが、厚みは飯田のほうが扱ったです。


5.定規の固定装置

SHP-300 


ここは太洋のものは貧弱さは否めません。ちょっとの衝撃でずれそうな感じで、最初「これで大丈夫かなあ」とは思ったのですが、その後ちょくちょくスコヤでチェックしているのですが意外と安定。乱暴に扱わなければ大丈夫なようです。こまめにスコヤでチェックするいい習慣だと前向きに捉えています。
 あと、定規の位置を大きくずらすときは、ネジをさしかえなければいけないのは不便ですね。10センチ、20センチ、30センチと3列の穴があいていてそこに移動します。これで逆にいい点は、機械の後ろに突き出る長さが短くなるので、スペースを少しですが有効に使えます。
 あと太洋の定規は45度まで傾けられるようです。いまのところ使ったことはありませんが・・・


EJ-302 


一方、飯田のほうは太いパイプを固定しているのですが、シンプルですがしっかり固定できます。定規の位置調整と締めるネジもレバー式で扱いやすいです。これは太洋と逆でパイプが後ろに突き出るスペースを確保しないといけません。


6.定盤の長さ

SHP-300 1830ミリ
EJ-302 2000ミリ

これは飯田のほうが長くていいです。ロングの場合、2200とかもありますから、太洋の1830は少々短いですね。まあ家具に使う通常の部材はそこまで長くないので、普段は問題ないのですが。

7.刃の長さ(有効切削幅)

SHP-300 300ミリ
EJ-302 310ミリ

ここは結構飯田を手放す際、残念だった点。たかが10ミリですがされど大きな10ミリです。つまり300ミリで仕上げたい板があった場合、310ミリで削って後から仕上げで300ミリに落とせるというのは大きな点です。のちのちこの10ミリに泣くこともあるかもしれません。

8.刃の交換

両方とも、通常のジョインター式で、それほど違いはないようです。
ただ太洋には鉋胴固定用のマグネットが別途付属していて、鉋軸ストッパーだけでは不安だからなのか、もしくはより精度高くセットするための積的な道具なのかわかりません。

9.切削屑の排出

SHP-300 後方から
EJ-302 側面から

飯田は側面から滑り台を落ちてくるように屑が落ちてきていて、つまりづらくていいなと思っていました。一方太洋は後方からなので、詰まりやすいのではと心配していたのですが、中は空洞でシンプルに後方に流れていくような作りなので安心しました。また機械正面の穴からよく見えるので、確認ができるし詰まっていればそこからエアーで吹いてやれば一発です。



10.電源コード

SHP-300 機械正面向かって左の前から
EJ-302 機械後方から

これは飯田のほうがスマートです。まあコードを長くしてやれば問題ないのですが。


以上、ちょっと考えられるポイントを比較してみました。


また気持ちの面では、機械の状態が違うので比較できませんが、
とにかく飯田のときは多少ズレがあったのか、
削るたびにストレス溜まるというか、心配で、削るのが怖いというか億劫というか楽しくありませんでした。
太洋は再度調整したうえで来た機械でしたから削れて当たり前なのかもしれませんが、
とにかく今は削っていて楽しいです。はぎ面もバッチリでますしね。
このストレスというのは、毎日使う仕事の機械でしたら早急に取り除いたほうがいいかもしれません。
数万円のアップ料金でしたが、私はこの交換は大きな正解だったと思っています。


太洋の刻印された製造年月日を見ると、

「1973年9月」

飯田は多少新しくて、それに比べると年数はかなり経っていますが、

私の誕生日は、

「1973年8月」

兄弟みたいなもんです。愛着を感じます。

きっと一生つきあっていくのでしょう。




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米糠を塗ってみる

2011年11月09日 | 【製品】家具工房つなぎのプロダクト
以前作った、しゃもじに、

何を塗ろうかと思っていました。

普通、

木で作ったスプーンとかフォークとかのカトラリーには、

くるみ油なんかを塗るのですが、

炊きたてごはんに入れるしゃもじには、なんだか合いません。

そこで、

この時期出回りはじめた新米の米糠を塗ってみることにしました。


昔は、
米ぬかを布袋に入れて、それで床を磨いたりもしていたそうです。

今回は小さな袋を作ってもらって、それで擦ってみたのですが・・・・


「う~ん、わからない」

擦っても、擦っても、その違いがいまいちわからないのです。

確実に米糠が刷り込まれてはいると思うのですが、それが目に見えてこないので、

いったいどこまでやればいいのかがわからないです。

確実に、しゃもじの匂いが米糠にはなってきているのですが。

結局、米糠仕上げは、

自宅用で気が向いたときに擦ってやるというふうならいいのですが、

商売用の商品に使用しようとすると、
製品としての基準がまだわかりませんといったところです。

今後の研究余地あり。
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開き戸

2011年11月09日 | 【志事】独立を選んでからの日々
キッチンの開き戸の部材ができました。


4つの部材で枠を作り、(框 かまち といいます)

その中に板を差込み、戸にします。

板には、このような凹凸のサネを作り、つなげていきます。




組み立てて、接着中です。

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どぶろく

2011年11月07日 | 【観光】南房総おすすめ
昨晩、大家さんに出張のお土産で山形のどふろくを頂きました。

前職では全国各地に出張に行かせて頂いたのですが、現在はなかなか機会がないので、このような地方の味を頂けるのは嬉しいです。
ちなみに肴もお隣さんからの頂きもの。
ありがとうございます。
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キッチン「背板」

2011年11月05日 | 【志事】独立を選んでからの日々
キッチンのリビングから見えるところにはめる背板です。

これをどうやって、

堅牢に、きれいに、素早く取り付けるか、ここ数日悩んでいます。
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250年に一回

2011年11月05日 | 【観光】南房総おすすめ
今、家の近所にある那古寺の多宝塔の特別開帳をやっています。

中にある観音様を拝むことができます。


この那古寺、

家の本当に鼻の先なので、昔小さい頃はよく遊び場になっていて石碑に隠れたりして、
そんなにありがたく思っていなかったのですが、
いまさらになって拝んでみると、結構立派なお寺なんです。

坂東33番めぐり?の最後のお寺、結願寺で、
またお寺から見る館山湾の景色がおすすめです。

そこにある多宝塔、
その昔、小学生の写生大会で、一回くらい描いたことのある建物ですが、
そこが、再建250周年記念ということで、
ご開帳をしているのですが、これがこの250年のなかで初めてだとか!

次はいつかわからない?という特別度です。

まあ、明日までらしいので、

さんざん宣伝しておいて、なんなんですが。。。



そして、おまけ。

今朝、那古寺に歩いていくと、途中、隣地区の寺赤の山車小屋が修理をしていました。

隙間から覗くと、薄暗い中に山車が眠っています。

こういう普段見れない時にたまたま覗き見る山車がまたたまりません。

ある意味、特別開帳!
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縁起物

2011年11月04日 | 【観光】南房総おすすめ
兄から、縁起物をもらいました。

開業してからの願い事はすべて「商売繁盛」

先日、那古寺で焚いた護摩も「商売繁盛」

まずはここから。
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キッチン製作

2011年11月02日 | 【志事】独立を選んでからの日々
お鍋など入る大型の引出が入るキャビネットを作っています。
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