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相棒CBR1000RR (SC59)でのツーリングや色々
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企業評価サイトとアパレルODMメーカーについて。就活の進捗と。

2018年10月09日 | 繊維業界の転職
明日はいよいよ面接である。
色々書き出したり読み上げたりして面接対策してみたけども、結局現場でどんな聞かれ方をするかなので、後はなるようにしかならない。
そして先日書類応募した1社の書類も通った。
今のところ約1ヶ月で9社応募、5落ちて2面接、2選考中。しかし選考中は返事が遅いので落ちた可能性が高い。人材会社の話通り、2年前よりやや悪い。しかし求人数は多く感じる。

書類が通った会社は、出来る限り調べ尽くす。
アパレルメーカーは基本的に上場しているところが少ないので、表立った業績は不明である。そこは他で知れる範囲で想定するしかない。
公式サイト、webショップ、店舗、取引先、企業評価サイトなど。
企業評価サイトは2年前は使ってなかったけど、なかなか良いと感じる。使ってるのは、カイシャの評判と、vorkers。
簡単に言えば元社員による会社レビューである。
登録しないと制限がかかり、完全なレビューが見れない。登録する為には自分がレビューを書く必要がある。僕は前職の会社をレビューした。といってもあと数ヶ月で無くなるんだけども、、笑。

レビューする人にもよるが、最終給与、入社理由とギャップ、成長できる環境か、福利厚生はどうだったか、退職理由など、生の声が聞ける。
退職時期も分かるので、例えば2010年頃は評価が低いけど、2016年頃は制度が変わり評価が上がるなど、時系列で見ることも可能だ。

求人票を見たら、まずどんな製品を作ってるのか見る。

企業概要で年商と社員数のチェック。

企業評価サイトをチェック。

こんな感じで見ている。
ブランドアパレルの場合、年商に対して社員数が多い。これは会社にもよるが、準社員やバイトの販売員まで入れてるのではと思う。だから平均年齢が若い。自分が実際に勤務する本社の部と異なる可能性が高い。これは面接で聞くしかない。

小さな企業だと、評価サイトに載ってない。それどころか、webサイトすら無い場合がある。その場合は、求人票で判断するしかない。でもそういった会社は今回後にまわしている。よほど創業者に経験が有り、社歴が長く、安定した企業は、後に視野に入れようと思う。
しかし人材会社に求人を出せる企業の案件がコンスタントに有るうちは、出来るだけ人材会社経由の企業に応募したい。
その理由は、お金をかけてでも採用したい会社だからである。長く働ける可能性が高い。

辞退した企業例を書いてみた。
・異業種からのスタートアップ。設立5年。年商20億。

・異業種出身のオーナー企業。設立10年。年商200億。通販事業。残業60時間。

・20代向けレディース。2015年中華ファンドにより買収。

・裏原系アパレル。海外IT企業が買収。

・財閥系の各大手繊維商社。OEM、ODM。

・大手専門メーカー繊維部門。勤務地が西東京。

・老舗ユニフォームメーカー。建築関連ワークウェアOEM。

・中小企業大手セレクト小売向けOEM、ODM。

・スタートアップ新興小売。年商200億以下。業績に陰り有り。PBの開発、生産要員。

・大手新興小売。PB開発、生産要員。

ちょっと書き出しただけで多い。。
2年前と比べて辞退し過ぎな感は有る。
しかしながら、OEMはとりあえず除外している。顧客相手に納期に振り回されるのは、時間外労働が増えることも含めて負担が大きい。
どうせOEMに行くならキャリアアップが大きいと考えて商社に行きたい。
しかしブランド側でOEMを使う立場に行きたいのが本音である。

ブランド側でも異業種からのスタートアップは避けた。求人を見ても、アパレル業界で目にしない言葉が並ぶ。オーナーが根っからのアパレル経験者じゃない限り、余計な気苦労が発生する可能性が高い。評価サイトでもそうした声が多かった。
その会社だけで上手く立ち回る方法は、他のアパレルでは役に立たないとのこと。なるほど、と思った。身に覚えがある言葉だった。

新興小売は、志しが高く世間からの評価も高いが、特殊なやり方ゆえに業績に陰りがあるという。とある業界記者は、高価格帯商品を扱う限界と言っている。評価サイトでは軒並み、他を蹴落として給与を上げる社風とある。イメージが悪い。業績いかんではPBを辞める可能性も高く、長く働ける感じがしない。

大手新興小売は話題に困らないEC系である。
志しは月まで届くくらい高いけども、こちらも異業種色が強く、先行きがどうなるか分からない。
業界に先駆けたシステムに不具合が有り、売れてないのではないかという噂も。
給与はとんでもなく上がる可能性があるけども、どうも働くイメージが湧かない。

やはり働く姿をイメージ出来るかどうかが大きいようである。書いていてなんとなく感じた。

生産管理の求人票を大量に見て思ったこと。
ブランドメーカーが、ODMで企画ごと外注メーカーに投げている実情が透けて見える。
要は企画生産のメーカー募集が多い。
企画して提案して発注をもらって生産する。
これがOEMならば、企画は当然ブランド側である。それが普通だと思っていたが、世の中にはOEMよりODMを手がけるメーカーが多い。
とある百貨店向けブランドで、商社などに企画を提案させると、実際に書いてある求人もある。
商社がデザイナーや企画生産を募集している背景も、その流れが有るからである。優秀な生産インフラを抑える商社でも、企画が出来るODMメーカーに勝てない。そういった事態になったのかと思われる。

ODMの何が問題かって、消費者はまず商品の同質化が有る。製品サンプル持って売れるもの提案するので、当然多ブランドと似てくる。
とあるブランドも扱う商社では、役員の1人が役員会議に3ブランド1枚ずつ製品を持ち込み、この3枚全く同じだけどどういうことだ?と、問題提議したらしい。そういった自浄作用が働く会社は良しとして、とりあえず製品展開予定のマップを埋めたい会社が多いのだと思われる。

通常プロのデザイナーが休みの日も店頭を回ったり頭を捻って作る企画、デザインである。その作業が無くなったら会社としては楽である。こんな商品がいいかな?とコレクションや雑誌を見て、雰囲気だけ切り抜きするのはデザイナーとは言わない。ブランド価値も下がる。

ODMメーカーにとってはどうか。
まずODMにもデザイナーが必要になる。
場合によっては、生産管理や営業がデザイン、製品サンプルで提案することになる。
企画提案するには、相手先の気にいる企画になるまで修正が必要である。
ブランド指示→メーカー企画・提案→商談→ブランド企画会議→修正→企画会議、、
この繰り返しが発生する。
ブランド側の企画会議には、ODM数社が同じお題で企画提案しており、1つのメーカーの企画の善し悪しというよりは、出てきた企画で一番良いものを選ぶ。だからメーカーの提案が丸ごとボツになることもザラである。
今の時勢しょうがないが、発注も遅い。
そんなくっそめんどくさいことが有るので、メーカーも疲弊するし、当然労働環境も悪い。

前職では、
別注したいから製品40枚貸して欲しい。

1ヶ月後、とある週末、全部ボツりました。

数型発注したいから、新しいお題で提案してほしい。ちなみに月曜までによろしく。

これでメーカー側がどうなったか。
まずデザイナーは土日の休日返上である。
朝から夜勤明けみたいな顔したデザイナーが生産課までやってきた。
生産管理は月曜の朝、突然今日提案することを知る。急いで生地背景と見積もり入手までやることに。中国側が頻繁に口にする、信憑性の無い出来る発言も鵜呑みにするしかない。
当然、生地や物性の確認は曖昧なまま。見積もりはメインの製品業務を差し置いて、時計見ながら最優先でプッシュ。スケジュールもめちゃくちゃなので残業確定である。ODM担当していた時は、午前に終らせたかった仕事を、19時から始めるなんて日々だった。
これは、ブランド側がODMも掛け持ちしたので、特殊ではある。しかし、メーカーがいかに立場が弱いのか思い知った。
他にも毎日のように問題発生だったけど、結局はブランドに出来ないと言えない。問題も起こせない。自社製品なら折り合いをつけるような話も、ブランドには言えない。納期的に発注は必ずいつまでにとか、色見本の直しは次で最後だとか。希望通りに出来なければ、ブランドに切られるだけである。出来るところに発注が行くようになる。

ODMで一番強いのは、自社工場を持っていて、現地に日本人社員が駐在しているメーカーだ。
そんなメーカーはちらほら見かける。現地に、現地メーカーが用意した現地人通訳しかいない協力メーカーでは、ハンドリングの違いに天と地ほどの差が出る。
日本人がベテラン総経理のメーカーも強い。もはやOEMすら通さず、小売が直接そこへ発注出来るくらいのノウハウを持っている。前職で1社そういった公司が有った。

デザインをしないOEMメーカーも激務である。
僕が短期間在籍したOEMメーカーでは、1人で複数ブランドを担当してる生産管理がいた。
相手ブランドは、ブランド事業部制の為、ブランド数×3デザイナー、パタンナー、生産管理とやり取りが発生する。
仕様問題、サイズ違いが頻発しており、何度も全量直しが発生していた。一度は、全量手持ちで上海まで持っていき、2日後にまた上海まで往復して修正品を持ち帰ってくるみたいな、とんでもない状況だった。大手子供服である。
その生産管理は、未婚40代女性、毎日9-22時勤務かつ土日全て出勤しており、推定でも月に軽く100時間以上は時間外労働していた。
本人がどんなにやる気があっても、とてもじゃないが人間らしい生活とは言えない。突然体調崩して2日間無断欠勤した時は絶句した。

世の中には働くことが楽しくてしょうがない人もいる。これは繊維業界に限らない。どんなに時間外があっても楽しいから平気な人、仕事はほどほどに定時で上がりたい人、こういった単純な考え方の他に残業の考え方も有る。
他の人が残業してるから上がりづらい。
ほんとに仕事が終わらないから帰れない。
明日楽にしたいから1時間残業したい。
残業代欲しいから出来るだけ残りたい。
取引先から電話があるまで帰れない。

10のうち2やったら即日5入ってくるサイクルの人もいれば、しばらく10だから7やって明日3やる人もいる。人の残業に口を出せない要因である。本来は管理職がマネジメントする内容だけど、僕がいた中小企業では、有効なマネジメントを受けた経験がほとんど無い。個人で見切りを付けてコントロールしない限り労働環境は改善されない。

働き方を考えるとメーカー、サプライヤー側に行き辛い背景を書いてみた。