ことし1月9日午前6時すぎ、能登半島の石川県志賀町安部屋の海岸で木造船が漂着した。自称北朝鮮在住の60代の男1人が船の近くにいた。男は「12月中旬、船の点検のため1人で乗船し、船体を固定していたロープをほどいたところ流された。8日夜に能登に漂着した」と。船には食料と水は底をついた状態で、男は数日間は何も食べていなかったようだ。船のエンジンは故障していた。男はイカ釣り漁船の管理点検の業務に就いていて、不法入国ではなかった。日本海側では、北朝鮮の船が国内に漂着する例は毎年数十件確認されているが、生存したまま保護されるケースは珍しい。
今月20日、同じ能登半島の輪島市門前町の沖合で、国籍不明の漂流船2隻が見つかった。うち1隻で4人の遺体が発見された。同じ門前町の沖合で21日にも転覆船が見つかり、6人の遺体が収容された。ほかにももう一隻が漂流していた。人は乗っていなかった。2隻とも船体は長さ9㍍から10数㍍の木造で、エンジン付きだった。船底が平らで黒のタール状の塗料が塗られるなど、朝鮮半島の船に多い特徴だった。漁網や釣り針が見つかった。20日に引き揚げた船にはハングル文字で「朝鮮人民軍 第325」との表記があった。
そして、きょう22日午前8時すぎ、福井県越前町の越前岬の沖合で、木造船が転覆し漂流していた。3人の遺体が確認された。
北から破船はシケが続くこの時期に多い。エンジンが故障して、そのまま海流に乗って、能登半島などに漂着するのだ。遺体は男性とみられており、難民や、いわゆる脱北者ではなさそうだ。
ここからは推測である。北朝鮮の沖合でイカ釣りなど漁をしていて、海が荒れて流される。ところが、日帰り、あるいは数泊の予定で食料や水、ガソリンも十分になく、そのまま漂流する。大陸の沖合を流れる寒流のリマン海流に、その後、対馬暖流に流され、で日本側の沖合にやってくる。エンジン付きの船なので、おそらく軍からガソリンを供給され、漁に出た者たちだろう。
漂流してきた船は氷山の一角だと察せられる。途中で船が破損して沈没したものも多数あるだろう。今後北の政権が破たんし、今度は多くの難民が漁船で脱出した場合を想像しよう。一隻の船に何十人もの老若男女がやってくる。しかし、日本海は荒れ、漂流する。あるいは転覆する。想像を絶する阿鼻叫喚が日本海に響き渡る。考えるだけでゾッとする。
⇒22日(日)夜・金沢の天気 くもり
今月20日、同じ能登半島の輪島市門前町の沖合で、国籍不明の漂流船2隻が見つかった。うち1隻で4人の遺体が発見された。同じ門前町の沖合で21日にも転覆船が見つかり、6人の遺体が収容された。ほかにももう一隻が漂流していた。人は乗っていなかった。2隻とも船体は長さ9㍍から10数㍍の木造で、エンジン付きだった。船底が平らで黒のタール状の塗料が塗られるなど、朝鮮半島の船に多い特徴だった。漁網や釣り針が見つかった。20日に引き揚げた船にはハングル文字で「朝鮮人民軍 第325」との表記があった。
そして、きょう22日午前8時すぎ、福井県越前町の越前岬の沖合で、木造船が転覆し漂流していた。3人の遺体が確認された。
北から破船はシケが続くこの時期に多い。エンジンが故障して、そのまま海流に乗って、能登半島などに漂着するのだ。遺体は男性とみられており、難民や、いわゆる脱北者ではなさそうだ。
ここからは推測である。北朝鮮の沖合でイカ釣りなど漁をしていて、海が荒れて流される。ところが、日帰り、あるいは数泊の予定で食料や水、ガソリンも十分になく、そのまま漂流する。大陸の沖合を流れる寒流のリマン海流に、その後、対馬暖流に流され、で日本側の沖合にやってくる。エンジン付きの船なので、おそらく軍からガソリンを供給され、漁に出た者たちだろう。
漂流してきた船は氷山の一角だと察せられる。途中で船が破損して沈没したものも多数あるだろう。今後北の政権が破たんし、今度は多くの難民が漁船で脱出した場合を想像しよう。一隻の船に何十人もの老若男女がやってくる。しかし、日本海は荒れ、漂流する。あるいは転覆する。想像を絶する阿鼻叫喚が日本海に響き渡る。考えるだけでゾッとする。
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