最強寒波は一服状態となった。金沢では夕方から小雨が降っていて、気温も10度ほどになった。しばらくこの状態が続きそうで、晴れで最高気温が12度との予報もある。ただ、それもつかの間。気象庁は北陸地方に「低温と大雪に関する早期天候情報(北陸地方)」を発表している。17日からは冬型の気圧配置が強まり、降雪量もかなり多くなるとの予報。 この早期天気情報は、10年に1度程度しか起きないような著しい低温や降雪量となる可能性が高まっている時に出される注意喚起の情報だ。最強寒波が再びやってくる。
震度7の地震、記録的な大雨、そして今月4日から北陸に吹き荒れた最強・最長の寒波。 3災の能登半島を3日間(今月6-8日)かけてめぐった。最終日、金沢に戻ると面白いが景色があった。金沢大学角間キャンパス近くの山側環状道路を車で走ると、中央分離帯に「雪団子」が並んでいる。一つや二つではない。串に刺した団子状態でしばらく続いていた。雪国ならではの景色だ。(※写真は、金沢市もりの里の外側環状道路。中央分離帯の植え込みに雪が積もって団子のように=8日正午すぎ撮影)
話は変わる。総務省がまとめた令和6年(2024)の人口移動報告(ことし1月31日公表)によると、去年1年間で石川県からほかの都道府県に転出した人は2万2247人だったとの統計が出ている。前の年に比べて1271人、率にして6%増えたことになる。転出者を年代別にみると、20代が1万349人と全体の4割以上を占め、次いで30代が3942人で、20代と30代で6割以上を占めた。県内に転入した人は前の年より444人少ない1万8071人で、転出から転入を差し引くと、4176人の転出超過となる。2023年の転出超過は2461人、2022年は2360人だったので、2024年は転出超過が大幅に増えたことになる。
転出超過には能登半島地震が関連している可能性がある。石川県外の公営住宅に暮らしている被災者255世帯を対象に、石川県庁が電話で意向調査(12月9-27日)を行った。回答があった176世帯の集計で44%に当たる78世帯が「石川県には戻らない」と答えた。その理由は「安定した仕事を見つけた」などの回答が多かった。一方で、21%に当たる37世帯が「戻りたいが課題がある」と答えた。その中では、公費解体や修繕など「住まい」の問題を挙げる世帯が多かった。震災で自宅に戻れなくなり、県外に転出した20代、30代の世代が就職や子育てのためにそのまま移住するケースが増えているのではないだろうか。
⇒12日(水)夜・金沢の天気 あめ