自在コラム

⇒ 日常での観察や大学キャンパスでの見聞、環境や時事問題、メディアとネットの考察などを紹介する宇野文夫のコラム

☆能登半島の尖端で 自衛隊の「入浴支援」いまも続く

2024年06月25日 | ⇒ドキュメント回廊

  元日の能登半島地震からきょうで177日目。この日の重なりは自衛隊の災害派遣の日の重なりでもある。これまで不明者の捜索や物資搬送、給水支援などに当たってきた。2日目からは物資輸送の自衛隊のヘリコプターが航空自衛隊小松基地を飛び立ち金沢の上空を経由して能登へ飛んでいた。同日には救難物資を積んだ海上自衛隊の艦艇「せんだい」と「はやぶさ」が輪島港と珠洲市の飯田港に到着した。そして、道路が寸断し孤立した集落への物資輸送を担ったのは陸上自衛隊だった。その機敏な対応に驚きと同時に安心感を得たのを覚えている。その自衛隊の支援活動は今も続いている。

  きのう(24日)半島の尖端、珠洲市の被災地をめぐった。同市では3ヵ所で陸上自衛隊が入浴支援を続けている。その一つが市立宝立小中学校に設置されている仮設風呂。校舎の裏手に「男湯」テントと「女湯」テントがある=写真=。通りかかった中年男性に尋ねると、午後3時から入浴の受付が始まるとのこと。近くの仮設住宅に住んでいるという男性は「無料でとても助かっている」と話した。仮設住宅にも小さな浴槽はあるものの、足の膝を痛めていて足を伸ばすことができないので、ここを利用しているとのことだった。

  同市では現在、民営の入浴施設が2ヵ所あるが、施設の一部が破損しているためにてフル稼働していない。一方で入浴のニーズは高い。同市では学校の体育館や集会所に身を寄せている避難者が372人いる。また、半壊や一部損壊した住宅が4800戸余りあり、そこで暮らす人も多い。ただ、給水は可能になったが、ガス供給がストップして給湯器が使えなかったり、下水管が復旧していないために風呂の湯が流せないというケースもあるようだ。

  現在、陸上自衛隊はおよそ100人の隊員を投入して同市での入浴支援を続けている。防衛省は地元の要望に基づき、今後も支援を続ける方針という。宝立小中学校の裏に自衛隊の給水車が停まっていた。「第10師団災害派遣部隊 愛知県春日井市 春日井駐屯地」の幕がフロント部分に貼ってある。同じ石川県民としてこれまで177日の支援に感謝の気持ちと同時に、この「戦時体制」のような光景はいつまで続くのかとも思った。

⇒25日(火)午前・金沢の天気   くもり時々はれ


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