自在コラム

⇒ 日常での観察や大学キャンパスでの見聞、環境や時事問題、メディアとネットの考察などを紹介する宇野文夫のコラム

☆再生可能エネルギー「風力」が自然災害と向き合うとき

2024年06月27日 | ⇒ドキュメント回廊

  きょうのブログの入力画面に、「ブログ開設から7000日」と表記されている。このブログのスタートは2005年4月28日なので、もう19年と2ヵ月だ。ただ、掲載回数を「カテゴリー」欄のものをすべて足すと3021回。ということは掲載は2.3日に1回の割合だ。50歳でブログを始めた当初は割とこまめにアップしていたが、途中から中だるみで月に数回という時期も続いた。還暦の60代に入ってからは「備忘録」という意味を込めてブログと向き合い再びこまめに掲載している。さて、いつまで続けることができるか。

  元日の震災で能登の風力発電の多くが停止していることをブログ(3月12日付)で取り上げた。あれから3ヵ月余り経ったが現状は変わっていないようだ。能登には長さ30㍍クラスのブレイド(羽根)の風力発電が73基もある。立地する場所は珠洲市が30基、輪島市が11基、志賀町が22基、七尾市が10基で、いずれも震度6弱以上の揺れがあった地域だ。そのうち再稼働したのは、志賀町にある日本海発電(本社・富山市)の9基のみ。

  先日(今月24日)珠洲市を訪れた際、山を見上げるとやはり風車はストップしていた=写真・上=。同市にある30基の風力発電を管轄している「日本風力開発」(東京)の公式サイトによると、発電所や変電所の敷地内外を徒歩によるアクセスやドローンおよび航空写真で確認した。その結果、1基についてはブレイド1枚の損傷を確認した、としている。「6月10日現在の状況」として、ブレイドの損傷原因を現在も引き続き追究中で、それ以外の風車およびほかの設備についても周辺安全に影響する損壊がないことを確認しながら、具体的な復旧方法や工程を関係機関とともに策定中、とある。しかし、再稼働の日程については公式サイトで記載はなかった。

  風力発電が立地している山の近くで山崩れが起きていることが目視で確認できる。以下は憶測だが、それぞれの風車までのアクセス(山道)が相当に崩れているのだろう。そのため、風力発電とつなぐ回線なども切れて電気が共有できなくなっているのではないだろうか。市内を車で走行していても、あちこちでがけ崩れなどを目にする=写真・下=。

  能登半島の沿岸部、特に北側と西側は年間の平均風速が6㍍/秒を超え、一部には平均8㍍/秒の強風が吹く場所もあり、風力発電には最適の立地条件と評価されている。風力発電の増設も計画されていて、13事業・181基について環境アセスメントの手続きが進んでいる。しかし、今回の地震での復旧のプロセス、たとえば行政などとの連携による山道の修復作業などの具体案などが示されなければ、今後の増設計画も難しくなるに違いない。

  風力発電は再生可能エネルギーのシンボルとされる。それが、自然災害にどう向き合うのか試されているのではないだろうか。

⇒27日(木)夜・金沢の天気     くもり 


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ★早朝の日本海に弾道ミサイル... | トップ | ★「ニューヨーク」の復旧が未来... »

コメントを投稿

⇒ドキュメント回廊」カテゴリの最新記事