金沢の自宅の近所にある銀行支店できょう4日から新札の両替を始めるとの貼り紙があったので、さっそく行って来た。午前10時30分から手続きを開始するというので、午前10時15分ごろに行くと、すでに20人ほどが列をなして並んでいた。両替の枚数には制限がある。1人につき「1万円札は20枚、5千円札は10枚、千円札は20枚まで」とある。それにしても、旧札も使えるのになぜ新札を求めるのか。金沢だけではないかもしれないが、茶道や華道の習い事の月謝はピン札でという暗黙の了解がある。それでもこんなに並ぶものか。待って30分で両替が完了し、手数料は消費税込み110円だった。
話は変わる。元日の能登半島地震ではさまざまな複合災害が発生した。そうした被災地の一つが能登町白丸地域。白い砂浜が円を描くような風光明媚な湾岸の地区で、地名そのもの。ここに地震、火災、そして津波の複合災害が起きた。4月15日に現地をめぐった際も、火災に見舞われた一帯では黒くな焼けた車や焼け残った瓦が積み重なっていた=写真=。気象庁によると、4.7㍍(痕跡高)の津波が200世帯の白丸地区に到達した。発生から半年がたっても、大量のがれきがそのままになっている。
その白丸地区では集落ごと高台に移住する集団移転について行政側と協議を行っている。地元メディアの報道によると、白丸地区の住民代表と行政側がきのう3日に協議し、まず住民の合意形成を図ることを目的に「白丸地区復興推進委員会(仮称)」を今月内に立ち上げ、集団移転の是非を問う住民アンケートを実施することになった。現在、30世帯が旧小学校のグランウンドに建てられた仮設住宅に入居しているが、地区内の高台での家の再建を希望する声が上がっていることから行政との協議に踏み込んだようだ。今のところ反対意見はなく、8月か9月までにアンケートの集計を終える段取りのようだ。
地震による地滑りで集落が損壊した輪島市稲舟地区でも集団移転が検討されている。60世帯のうち連絡が取れている住民の4割、5割が集団移転を希望しているという。地滑り地帯は地震だけでなく、大雨などによる二次災害もあり、仮設住宅の入居期間(最長2年間)が終わったらどうするか、被災した人々の心に重くのしかかる。個人で悩むのではなく、集団移転をテーマに地域の問題として取り組む動きが出てきたようだ。
⇒4日(木)午後・金沢の天気 はれ
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