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みぃちゃんの頭の中はおもちゃ箱

略してみちゃばこ。泣いたり笑ったり

固有名詞として社会に立つ

2012年04月19日 22時44分30秒 | お仕事・学び
読んだ本から、気になった言葉をピックアップ。


才能で生きるということは「固有名詞」として社会に立つということ (p.75)

コンペに勝てなくても、 全力で考えた思考の成果はアイデアの貯金として蓄積されていく。それがたまればたまるほど、クリエイターとしての潜在力や爆発力は増していくのである。(p.14)

人間は偏りをもって生まれ、歪みも癖も持ち合わせて生きているが、そういうものを全部のみこんで、どっかりと開き直って生きている人々には、時代を経た大木のような迫力が備わってくる。(p.173)

伝えたいことは逃げ場のない舞台で悔いのないように演じきりたい。(p.190)

(出典:「日本のデザイン ― 美意識がつくる未来」原 研哉 著、岩波新書)


日本という国は、劇的な高度経済成長を経て成熟期を迎え、成長や拡大という尺度で物事を計ることができなくなりました (と言うよりむしろ、本来はそのような尺度で物事を計るべきではないにもかかわらず成長や拡大にばかりとらわれてきたことに、日本人がようやく気づきました)。この本では、その日本がこれから進むべき道について、デザイナーの視点から提案しています。

著者の提案は、ハード (物) からソフト (考え方・感じ方) への移行。長い間、ユーラシア大陸の東端にある孤島として存在してきた日本には、独自の進化を遂げた文化があり、その文化を世界に発信していこうと主張します。

著者の主張とは別に私が着目したのは、自分固有の能力を存分に発揮して活躍する人々の姿です。冒頭に引用した言葉は、そのような人々のスタンスを如実に表すものです。

私自身、今まで自分の個人的能力を活用して仕事に就いてきました。このような生き方が合っている気がしますし、それ以外の生き方は選択できないとも感じます。去年の4月にスクールに通い始め、道幅をさらに広げようとしています。道どころか、果てしない平原を作って伸び伸びと動けるようになることが理想です。そのためには、高い技能を身につけるだけでなく、自分の心にある壁も突破しなければなりません。

自主独立を意識しながらレッスンを受講し、自習と試行錯誤を積み重ねること1年。ある程度の成果が実感できるようになりました。まだ暗中模索の感もありますが、いよいよ次のステップに進みます。冒頭の言葉が、ずしりと胸に響きます。