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紙カップを使い捨てにして環境に配慮!?

2015年10月25日 22時15分55秒 | 日常のあれこれ
新聞のコラムより。


 へぇーと思ったのは、ユニーグループ・ホールディングス(愛知県稲沢市)が社内に設置した飲料の自動販売機。壁には飲んだ後の紙カップを「潰(つぶ)してから捨ててください」と書かれている。実際の手順を写真で示し、きれいな畳み方を指南する。
 さらに「潰して捨てると2倍入ります。ゴミ袋の使用が2分の1になります」とも。ゴミ袋1枚30円と書いてあるから、積み上げれば経費削減に効果があるのだろう。
 コンビニ大手のファミリーマートとの経営統合を決め、一段と注目されるようになったユニーグループ。大きなニュースの陰で従業員は日々、地道な努力を重ねている。企業を支え、環境にも配慮する取り組みに拍手を送りたくなった。


同社がゴミ袋の使用量を減らして経費を削減しようとしているのは確かです。

しかし、紙カップを使い捨てにすることの、どこが「環境にも配慮する」ことになるのでしょうか。紙カップはおそらくリサイクルされると思いますが、リサイクルにも膨大なエネルギーが必要です。紙カップを廃止して丈夫なカップを洗って繰り返し使うように変更したなら環境に配慮していると評価できますが、紙カップを大量に使い捨てるライフスタイルはそのままにゴミ袋の使用量を半減させたところで、環境への負荷はほとんど変わりません。この事例を環境に配慮しているとする評価は過大です。評価の方向が完全に間違っています。

この事例は単に経費削減の取り組みとして見るべきです。これを環境のための取り組みと評価すると、現状の大量廃棄社会を正当化してしまいます。