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電池交換放浪記

2011年01月04日 23時26分53秒 | 日常のあれこれ
腕時計の電池が切れてしまいましたが、なかなか電池交換できるお店が見つかりません。

あっちのお店に持ち込んでも、こっちのお店に持ち込んでも、「預かりになります」と言われてしまいます。1週間も2週間も手元に時計がないのは不便です。

預かりになってしまうのは、どうやら10気圧防水の性能表示が原因のようです。今どき10気圧防水の腕時計なんて珍しくもありませんが、なかなかその場で対応してくれるお店はありません。下手に電池交換に応じて防水が効かなくなり、故障の補償を求められるのを恐れているのかも知れません。

以前はウォッチマンに持ち込めばすぐに電池を交換してもらえましたが、倒産してしまった今となっては、電池が切れるたびに時計店を探して歩いています。

かれこれ9年半も使っている時計です。シンプルなデザインですが、さりげない個性で自己主張してくれる上に、防水が効いていて実用的でもあります。夏場に汗をかいたときなどは、水の中にジャボッと沈めて洗ったりもします。洗った時計を腕にはめると、ひやりとして、これまた気持ちいいものです。

その10気圧防水をうたう時計ですが、実際にはたいした構造になっていません。時計屋さんの店主が電池交換をするのを隣で見ていたことがありますが、裏ぶたを外し、ピンセットで黒いパッキンをつまみ上げてグリスを塗り直し、電池を交換し、パッキンを戻して裏ぶたを閉めるだけでした。店主いわく、10気圧防水でも「これでいいんだよ」と。パッキンさえ傷んでいなければ、メーカーの工場に送る必要もないのでしょう。この程度の作業なら自分でできそうですが、グリスを用意できないので、電池交換は時計店にお願いしています (ネットではグリスも売られていますが、グリスを買っても2~3年に1度しか使わないので、次に使うまでに塗布器などが劣化してしまうでしょう。現実的ではありません)。

電池交換をしてくれそうなお店を探して、古い商店街を訪ねてみました。

シャッターが下りた店が何軒も続く、さびれた商店街です。

看板を見ながら、1軒1軒、時計店を探します。古いお店には、技術を持った職人がいるものです。

ありました。

時計店がありました。運よく開いています。

おそるおそる足を踏み入れました。

10年も放置されていたかと思うほど荒れた店内です。ガランとしたショーケースはガラスが曇り、時計は並んでいません。かろうじて、替えバンドやメガネが並んだショーケースがひとつふたつある程度です。

もう廃業を決めており、新規の仕入れはせずに、昔ながらのお客さんのために店を開けているだけなのでしょう。

年老いた店主に少し不安はありましたが、昔は腕の立つ職人だったはずです。電池交換を頼みました。

裏ぶたを外し、
ピンセットで黒いパッキンをつまみ上げ、
そのパッキンを器の中に入れ、
器のふたを回してグリスを塗り直し、
ルーペを右目にはめて電池を交換し、
裏ぶたを閉めそうになったので、慌てて一言はさみました。
「このパッキンを……」
「あ、そうでした」
パッキンを戻し、裏ぶたを閉めて終わり。裏ぶたを閉めるのに難儀していましたが、何とか終わりました。作業を見守っててよかった。

何年かパッキンを交換していないので、次に電池を交換するときはメーカー送りでもいいかな。

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