よくテレビで「謎をひもとく」という表現を耳にします。しかし、謎をひもとくことはできません。
国語辞典 (デジタル大辞泉) によれば「ひもとく」の意味は以下のとおりです。
帙 (ちつ) とは、同じくデジタル大辞泉によれば、以下のものです。
つまり、昔の書物はひもで閉じられており、読むためにはそのひもをほどく必要がありました。その動作から、書物を読むことを「ひもとく」と言うようになりました。
このことから分かるように、内容を読み取って理解できるものでなければ「ひもとく」ことはできません。「歴史をひもとく」は比喩的な用法であり、歴史を調べることで今まで知らなかった事柄を知ることを意味します。
さて「謎」はひもとけるでしょうか。
謎は、理解できないから謎なのです。謎をひもとく、つまり謎そのものを知ることでその謎を解けるわけではありません。
謎をひもとくことはできません。単に「謎を解く」と言うべきです。テレビ番組のナレーションに出てくる言葉は本当にひどいです。原稿を書く人があまり言葉に関心を持っていないのでしょう。
国語辞典 (デジタル大辞泉) によれば「ひもとく」の意味は以下のとおりです。
1 《書物の帙 (ちつ) のひもを解く意》書物を開く。本を読む。「漢籍を―・く」「歴史を―・く」
2 (略)
3 (略)
帙 (ちつ) とは、同じくデジタル大辞泉によれば、以下のものです。
1 書物の損傷を防ぐために包む覆い。厚紙を芯 (しん) とし、表に布をはって作る。文巻 (ふまき)。文包 (ふみづつみ)。
つまり、昔の書物はひもで閉じられており、読むためにはそのひもをほどく必要がありました。その動作から、書物を読むことを「ひもとく」と言うようになりました。
このことから分かるように、内容を読み取って理解できるものでなければ「ひもとく」ことはできません。「歴史をひもとく」は比喩的な用法であり、歴史を調べることで今まで知らなかった事柄を知ることを意味します。
さて「謎」はひもとけるでしょうか。
謎は、理解できないから謎なのです。謎をひもとく、つまり謎そのものを知ることでその謎を解けるわけではありません。
謎をひもとくことはできません。単に「謎を解く」と言うべきです。テレビ番組のナレーションに出てくる言葉は本当にひどいです。原稿を書く人があまり言葉に関心を持っていないのでしょう。