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東京五輪「再延期」「中止の決断を」…都議会過半数、開催に慎重論 知事は「着実に準備」
2021年6月2日 22時14分
東京都議選(7月4日投開票)を控えた都議会で2日、代表質問があり、東京五輪・パラリンピック開催について、最大会派の地域政党「都民ファーストの会」が「再延期」に言及し、共産、立憲民主両党も中止や延期を主張した。新型コロナウイルス感染の収束が見通せず、世論は開催に厳しい声が多い中、主要5会派のうち所属議員が合計で過半数となる3会派が慎重論を訴える事態となった。
「感染状況を見据えながらあらゆる可能性を想定するべきだ」
小池百合子知事が特別顧問を務める都民ファの党代表、荒木千陽氏が知事に迫った。昨年3月に大会の1年延期が決まって以降も一貫して都の開催方針を支持してきたが、最近は各議員の地元で、有権者から慎重な意見が寄せられていた。代表質問では「中止」こそ打ち出さなかったものの、「無観客や再延期」を視野に入れるよう求めた。
中止を明言したのは共産だ。コロナ禍前は注文を付けながらも大会を支持していたが、感染拡大で転換。質疑では曽根肇氏が「変異株の祭典になりかねない。中止の決断を」と迫った。