京急脱線、運転士を書類送検…「信号通りのブレーキ操作で事故は防げた」と県警判断
2021/09/07 16:18
(読売新聞)
横浜市神奈川区の京浜急行線踏切で2019年9月、下り快特電車が立ち往生していたトラックと衝突、脱線した事故で、神奈川県警は7日、京急の男性運転士(30)を業務上過失致死傷と業務上過失往来危険の両容疑で書類送検した。
発表によると、運転士は19年9月5日午前11時45分頃、快特電車を運転中、踏切内の異常を知らせる信号の確認やブレーキ操作が遅れた過失により、踏切手前で止まれず、トラックに電車を衝突させた疑い。トラックの男性運転手(当時67歳)が死亡し、電車の乗員乗客31人(運転士を含む)が重軽傷を負った。
県警は実況見分などの結果、京急側の安全設備に基準違反はなく、信号も正常に作動していたことを確認。運転士が信号に従って適正にブレーキ操作をしていれば、事故は防げたと判断した。
一方、県警はトラック側にも注意義務違反があったとして、死亡した運転手を自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致傷)と過失往来危険の両容疑で書類送検。勤務先の運送会社についても、運行管理者を置いていなかった貨物自動車運送事業法違反の疑いで書類送検した。