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職員が祝意、新生児健診の案内…流産・死産を経験した女性のリアル

2023-02-05 01:56:07 | ニュース
職員が祝意、新生児健診の案内…流産・死産を経験した女性のリアル
2023/02/04 20:00

(毎日新聞)
 流産や死産の知られざる実態が、支援団体のアンケート結果でつまびらかになった。全国の700人超が寄せた回答からは、つらい経験をした女性らに支援が行き届かない状況が浮かぶ。文庫1冊分に相当する計11万723字にも及ぶ自由記載欄の記述の中には、悲痛な叫びがあふれていた。

 ◇死産後に何度も電話
 アンケートは、流産や死産をした当事者を支える活動をしている団体「周産期グリーフケアはちどりプロジェクト」がインターネットで呼びかけ、全国721人から897件の回答が集まった。流産、死産を複数回経験した人は複数回、答えた。
 結果からは、医療機関の支援不足や、自治体の配慮のない対応が浮かび上がった。

 役所の窓口に本人が死産届を出した際、傷ついたケースは62・2%にも上った。具体的には、窓口が出生届と同じなので周囲の幸せそうな家族を目にしたり、手続きで母子手帳を見せると、勘違いした職員から祝意を示されたりして苦痛だった。

 今回の結果で特徴的だったのは、自由記載の多さだった。
 「(死産を届けたのに、子どもがいることを前提に)何度も保健師から電話があり、出ないと手紙も送付され、その度につらかった」
 「役所から新生児(健診)の案内が届いた。死産届を出しているのにひどい」

 「死産であっても(出産をしているので)産後ケアが当たり前に案内されるようになってほしい」

 「自責の念にさいなまれ、自ら動く余裕などない。手を差し伸べてくれるサポートが必要」

 「妊娠中期の死産で(長期間)悲しみが続き、自分がおかしいのだと思った」

 「母子健康手帳にもしもに備えた相談先を載せてほしい」
 「産後休暇を取得したが、身体は癒えても心の回復はできない」
 多くの女性らが悩み、苦しんだ様子が浮かぶ。記載が多かったのは、こうした思いの受け皿となる組織や団体が少ないということが影響している可能性もある。

 ◇思うように相談できず
 一方、死産や流産後に医療機関で健診を受けた際「特に配慮がなく、相談も思うようにできなかった」のは50・6%と半数に上った。

 女性らはどんなことを相談したかったのか。複数回答可で尋ねたところ、次のような結果だった。

 「自分や家族の心の不調」91・3%
 「次の妊娠や出産に対する不安や疑問」69・8%
 これ以外に、9割近くが「第三者による何らかの支援が必要だった」と訴えた。

 はちどりプロジェクトで共同代表を務める遠藤佑子・兵庫県立大助教は「無事に出産した女性と同様に、死産や流産を経験した女性も産後の体のケアが欠かせない」と指摘する。

 「心のケアも必要なのに、継続した支援が行き届いていないことが分かった。医療機関や自治体からのアプローチが重要になる。国は対応の手引を配布しているが、医療機関などが実際の対応にどう反映させていくかを注視する必要がある」

 流産は医学的には妊娠22週未満を指し、22週以降は死産となる。一方、12週以降で胎児が死亡した場合に「死産届」の提出が必要だ。【渡辺諒】



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