福島原発事故から10年 なお残る影響
2021年3月10日
10年前の3月11日金曜日の午後、日本で観測史上最大規模の地震が、東日本の太平洋岸を襲った。
マグニチュード9.0の巨大地震は、地軸をずらしたほど強力だった。この地震が引きこした津波で、1万8000人以上が死亡または行方不明となり、複数の自治体が壊滅的な被害を受けた。
福島県大熊町と双葉町にまたがる東京電力福島第一原発にも、巨大な波が襲来。電源の喪失を招き、大災害を引き起こした。
政府は隣接地域での居住を制限。原発から放射性物質の放出が増すにつれ、制限区域を拡大した。その結果、15万人以上が避難生活を強いられた。
原発事故から10年がたったが、原発周辺はほぼ当時のままの状態で残され、住民は帰還できていない。関係当局は事故処理の完了まで最大40年かかると予測。政府はすでに処理作業に何兆円も費やしている。