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学習端末のパスワードは全員「123456789」…小6自殺、チャットの「陰口」丸見え

2021-09-22 21:55:26 | ニュース
学習端末のパスワードは全員「123456789」…小6自殺、チャットの「陰口」丸見え
2021/09/22 10:54

(読売新聞)
 東京都町田市で昨年11月、市立小6年の女子児童(当時12歳)がいじめを受けたと訴える遺書を残して自殺した問題は、小中学生に学習用のデジタル端末を配る政府の「GIGAスクール構想」に先進的に取り組んできた学校で起きた。両親は「端末のチャットでいじめがエスカレートした可能性がある」として、真相究明と再発防止を訴えている。

 「娘を中傷するチャットの内容を、誰もが閲覧できるという異常な状態が続いていた」。女児の父(58)と母(52)は20日、読売新聞などの取材に憤りを語った。

 チャットとは、文字を書き込んで会話できるインターネット上の機能のこと。女児の学校ではGIGAスクール構想に先立ち、2018年度からタブレット端末の配備が始まった。

 両親が複数の児童に聞いた話によると、学校で配られた端末を使ったチャットでは、女児について、同級生同士が「うざい」「きもい」「死ね」と中傷していたという。

 両親が心を痛めているのは、端末が中傷の道具になったことに加え、その内容が誰でも見られる、いわば「公然の陰口」が展開される状態だったことだ。

 女児が自殺したのは昨年11月30日。その2か月前の9月には、学校のアンケートなどでいじめの兆候があったことが分かっている。

 チャットは通常、当人同士しか閲覧できないが、女児の学校では当時、端末利用に必要なIDは通し番号などから類推でき、パスワードは全員共通の「123456789」。このため、当事者になりすましてチャットの内容をのぞき見することが可能だった。

 両親の代理人の金子春菜弁護士によると、女児の死後の昨年12月に学校が実施した調査では、複数の児童が「女児を中傷する同級生の投稿を不正ログインして閲覧した」などと証言。なりすましでのぞき見たチャットの悪口を女児に伝えたとの証言もあったという。

 両親によると、女児が残した遺書には、「ドッキリ」と称する嫌がらせについて書かれていた。友人から突然、絶縁を宣言され、その後にそれはウソだと告げられる「縁切りドッキリ」などを受けていたという同級生らの証言もある。

 父親は「以前からいじめはあったようだが、タブレット端末の配備で娘への陰口は拡散されたのだと思う。娘は少しずつ追い込まれ、遺書には『孤独が一番いやだ』と書かれていた」と無念の思いを語る。
 オンライン教育の普及に伴い、文部科学省は「パスワードを他人に知られないように」などと指導してきたが、いわば「先進校」だった同校で、基本的な対策が取られていなかったことになる。父親は「端末の管理があまりにもずさんだ。子供へのネット教育や、学校での情報管理の徹底を進めてほしい」と話す。

 母親は「娘はスポーツが好きで、空手やチアリーディングを習っていた。いろんな夢があったのに、12歳で亡くなってしまった。真実を知りたい」と訴えた。

 町田市教育委員会は、今回の事案をいじめ防止対策推進法に基づく「重大事態」と認定し、3月から、常設のいじめ問題対策委員会が調査を始めている。ただ、遺族側は「中立性に問題がある」などとして、メンバーの見直しを求めている。
 市教委は「今後どのようにご遺族に寄り添えるかを検討したい」としている。
       ◇
 この問題を受け、文科省は21日、全国の学校や教育委員会に対し、同法に基づく適切な対応を行うよう通知した。いじめの積極的な認知や組織としての早期対応などを求めている。


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