2612かどや製油
東証二部。
現在の株価は2100円。昨年来高値にもう一歩というところ。
かどや製油は江戸時代、小豆島が発祥ということで、長い歴史があります。
無借金経営で、ここ数年の売上、業績は安定的。食品株らしい会社という印象です。
配当は3月一発で65円、100株から自社製品の優待があります。
配当+優待利回りは悪くもないです。配当性向40%程度。営業利益率12%前後。
ここのサイトで、資料を見てみます。
まあ、基本的にごま油関係の製品しかありません。
販売は家庭用は5割、業務用が4割、輸出が1割。輸出が1割あるのが意外感。
家庭用は価格競争が厳しいとのコメントあり。
シェアはここが圧倒的で、スーパーなどでも黄色っぽいラベルのここの製品はよく見ます。
が、競合しているところはどこなのだろう。竹本油脂とかジェフダとかが検索すると出てきます。
ちょっとよくわからんな。
調べていると、抽出方法なんていうのも出てきて、
大手はそのまま絞るのではなく、溶剤抽出法というのをとっているそうですね。
イメージとしては伝統的な圧搾の方がいい感じはしますが、これでは効率が悪いということ。
業績は当然、ごま油の売上の動向によるのが基本。
需要そのものは安定的だけど、さして伸びてもいない。
数年前の値上げ浸透で売上、利益が上昇したとの記述がありました。
あとは、原材料の輸入価格というのも当然関係してきます。
ごまは全量輸入に頼っているということ。
商社ルートでの輸入。四季報には三井物産と緊密とのコメントがありますが、大株主は三菱商事が1位。
で、ごまの生産はインド、ミャンマー、中国が1位から3位で、これはなんとなく納得なのですが、
それに続くのはスーダン、エチオピア、ウガンダ、ナイジェリアなどのアフリカ勢なのですね。
で、輸入しているのは、生産量の多いアジアではなくて、かどや製油の場合は7割以上がアフリカ。
で、パラグアイ、アメリカなどの南北アメリカがこれに続いています。
ここも意外感。アジアは自国及びその周辺で消費するということでしょうか。
この原料の価格動向というのも業績に関係してきます。
会社の資料では以下が課題としてあがっていました。
① 原料供給ルートの多様化(特に白ごま・黒ごま)
② 小豆島ごま油工場のリニューアル工事
確かに原料供給ルートの多様化は課題でしょう。ここはどっちかというと商社の仕事でしょうか。
また、あがってないですが、セサミンの関係の通販なんかも課題にはなるのでしょう。
2010年でちょっと古いですが、
「当社の原料供給先が300億円のマーケットを持っている。我々としても10億ぐらいは販売しないと」。
というコメント。
現在の売上金額がどれだけか確認してないですが、これ、原料供給先というのはサントリーのこと。
で、サントリーのセサミン関係の特許はもう切れているのですね。
こちらにわりと詳しい関連記事がありました。
結論的には、
ここは
安定的な食品株の一つであり、配当+優待利回りもそこそこあるため、ポートフォリオの中の一つとして
保有を継続してもいい銘柄かと思います。
さして割安感もないものの、輸出や通販など、今後の成長の可能性を感じさせるところもありますし。
ただ、個人的には10月に1959円で買っているので、昨年来高値を更新してくるようなところがあれば
利益確定もあります。