臆病者のための億万長者入門 (文春新書) | |
クリエーター情報なし | |
文藝春秋 |
図書館本。
橘玲氏の著作。
氏の著作はどれも読みやすく、なんとなく、そう言われれば書いてあることが当然のように思えてきたりする。
ところが実際のところはそうでもないことも多い。
というか、氏の著作の特徴は、自説に合うような「研究」なり「データ」を無批判に引用してそれを正当化し、経済的合理性のみから構築されているわけではないシステムを、あえて、わざと経済的合理性のみの視点から見てその「おかしさ」「不合理さ」を指摘してみせたりするというような、ある意味の「あざとさ」を感じさせる点であったりする。
まあ、そういう前提の上で読めば、これはこれとして面白くはあるのでいいのだけれど。例えば、橘氏の著作を、わざと無理にでも批判的に読んでみれは、自分自身の金融リテラシーはかなり向上すると思われる。そういう活用方法はあるかと。
冒頭にちかいところで、夫婦共稼ぎであれば、資産1億円は別に難しくもないというような記述があったが、これなどは、まさに私自身の感覚にも合った指摘。
実際、25年ほど夫婦でフルタイムで仕事をしてきたので、貯蓄も資産の運用もでき、「億」という資産の大台には、別になんということもなく、特に生活感覚や金銭感覚が大きく変わることもなくて、到達しているので。
不動産、マイホームに関するところは、これはローンを前提にした内容になってますが、うちの場合は、すべてキャッシュで払ってしまっているので、ここの指摘のほとんどは該当しない感じだった。