TRIO復活

 TRIO(トリオ)と聞いて懐かしがる方は、間違いなく「中年」ですね。なにせブランド名をKENWOODに変更してから四半世紀以上が経過しているのですから(社名をKENWOODに変えてからでも20年)。そう、TRIOとはKENWOODの旧ブランド名であると同時に会社名であったのです。

 そのKENWOODが創立60年を記念して、ホームオーディオとアマチュア無線の両部門でTRIOブランドを復活させたようです。郷秋<Gauche> はTX-88A+9R-59やTR-1000で育った世代ですから、正直懐かしいですね。

 TRIOを知っている身にしてみると懐かしくはあっても、なんだか古臭いブランドだなと思うのですが、TRIOを知らない方にしてみれば、KENWOODの高級ブランドとしてそれなりに新鮮なのでしょうか。

 TRIOの名前はその前身の春日無線の創業者、春日二郎と両腕となった二人の技術者の三人が育てた会社だから。わかりやすい名前です。創業当時はもっぱら高周波関係(わかり易く言えばラジオです)を扱っていました。郷秋<Gauche>が中学生の頃にはまだ5球スーパー用のコイルやIFT(中間周波トランス)、短波受信機(高1中2)の用のコイルパックなども販売していました。

 その後ホームオーディオに進出し、東証1部に上場。さらにカーオーディオ、ポータブルオーディオに進出しましたが、両分野とも競争が激しく苦戦。ポータブルオーディオからは比較的最近撤退していますね(一時期PHSも手がけかしたがこちらも撤退)。アマチュア無線では大手の一角を占めていましたが、携帯電話とInternetのダブルパンチ。相当厳しい時期があったようですが、Websiteを見る限りでは急速に立ち直ってきているようです。

 そんなKENWOODが久々に懐かしいTRIOブラントを復活させたのは、温故知新、自らの出自を確認し、新たな時代への希望を伝統のブランドに託したということなのでしょうか。
 

今日の1枚は、すみよしの森の小谷戸から見た空。まさに夏と秋の間の表情をしていますね。
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