F1 2006年シーズン終了

 第18戦ブラジルGPが終わった。結果は既にご存知の通り、フェリペ・マッサが2勝目にして母国GP初制覇。あのアイルトン・セナ以来のブラジル人ドライバーの勝利によりアウトドローモ・ホセ・カルロス・パーチェにブラジル国歌が響き渡った。

 2位にはフェルナンド・アロンソが入り、2年連続でチャンピョンシップをものにし、同時にルノーにも2年連続のコンストラクターズチャンピョンをプレゼントした。TVの解説を聞くまで知らなかったが、2年連続チャンピョンを獲得したのはアロンソが史上8人目とのこと。

 連続チャンピョンと言えば、記憶に新しいところでは、勿論ミヒャエルだ。このF1史上最強のドライバーは1994-95年に2年連続チャンピョンを獲得し、さらに2000年から2004年にかけてはファンジオでさえ成し得なかった5年連続のチャンピョンであることはご存知の通り。

 1998-99年にはミカ・ハッキネンが2年連続。その前は1990-91のセナ、1985-86のプロスト。ここまでで5人。それ以前はと言えば、1959-60年のジャック・ブラバムまで遡らなければならない。3度ワールドチャンピョンを獲得したネルソン・ピケ、ニキ・ラウダでさえも2年連続の獲得は果たすことが出来なかった。どうも実感がないが、アロンソというドライバーは、歴代のキラ星のごときドライバーにも伍するものらしい。

 さて、話をブラジルGPの結果に戻そう。3番手には前日のマシントラブルにより14番手スタートとなったジェンソン・バトンが飛び込んできた。良く頑張りはしたけれど、やはりフェラーリ、ルノーほどの速さを得ることはないままの2006年シーズン終了である。そうは言っても登りっ調子でオフを迎えるわけである。2007年の開幕ダッシュを期待したいものである。

 さて、ブラジルGPが最後のレースになったミヒャエル・シューマッハ。結果は4位と惜しくも表彰台には届かなかったけれど、16年にも及ぶ彼のF1でのキャリアの中でもベストレース数えられることになるであろう内容の濃いレースであった。惜しむらくは、1位ではなくてもいいからシャンパンファイトを見せて欲しいものであった。

 さて、スーパアグリ。こちらを見て欲しい。左近のレース中のファステストラップタイムは、なんとライッコネンに次ぐ7位。更に驚くのがこちら。一瞬我が目を疑ったが、データに間違いがないのだとすれば、インフィールド区間に限っては、左近はこの区間最速のミヒャエルに次ぐ速さで走りぬけていたことになる。 結果こそ「定位置」ではあったけれど、琢磨の10位フィニッシュと共に来シーズンに期待せずにはいられない結果となった最終戦であった。

 兎にも角にも2006年のレースは、終わった。ミヒャエル・シューマッハは去っていく。代わってキミ・ライッコネンが2007年には赤いマシンをドライブする。若きチャンピョン、アロンソはチャンピョンチームを離れ「勝てない」マクラーレンに移籍する。クビサを筆頭に若いドライバーが次々とその才能を開花させる。稀代のドライバー、ミヒャエル・シューマッハはいなくなるけれど、2007年のF1シーンはますます面白くなることだろう。5ヶ月後の開幕戦が待ち遠しい。

 
今日の1枚は、犬ころ草(えのころぐさ)。別名「猫じゃらし」。
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