LEXUS LS460(後席)インプレッション

 所用があって、今日は愛知県豊田市まで出かけてきた。愛知県内の某JR駅近くに本社がある会社なのだが、面会場所として連絡があったのは豊田市内にある工場で、調べてみると名古屋駅からは地下鉄やら名鉄やらを乗り継いで50分、更にクルマで15分ほどの場所。これは大変だと思案していたところに、名古屋駅まで迎えに来てくださるとのメイル。

 で、そうなると一体どんなクルマで迎えに来ていただけるのかということに興味が集中する訳だが、クラウンだろうという予想は見事に裏切られた。太閤通口で待っていてくれたのはなんと、漆黒に塗られたLEXUS(レクサス) LS460。

 路上で見かけるLEXUS LSはまるでクジラのように巨大だが、乗り込んでみると分厚いドアやシートのためだろ、外観から想像するほど広々とした感じはない。目いっぱい前進させた助手席のお陰で足元には有り余る空間があるが、頭上には拳一つ程。横方向は分厚いドアと大きなアームレストのためにそれほど広くはないが、身体一つがスッポリと収まる居心地の良い空間となっている。空調も完璧で、リアとサイドのガラスの内側には黒いメッシュ状のスクリーンがあり、外からのぞかれる心配もない。さすがにショーファードリブン。

 車内に侵入する音は僅かなタイヤからのノイズと、路面の段差を乗り越える時の「コトリ」という小さな音だけで、エンジン音が聞こえるのは高速道路上での合流加速時のみ。シフトダウンの時には気づかなかったが、加速時のシフトアップのショックが少々気になったのは意外。もっとも郷秋<Gauche>の306と比べれば無いに等しいものではあるが(比べるなって!)。

 仕事が終わった後も同じLS460で名古屋駅まで送っていただいたのだが、クルマに乗り込み閉めていただいたドアが音もなく閉まったように感じたのでショーファー氏に聞いてみると、全ドアにオートクローザーが装備されているとのこと。かつてはドアを閉めた時の音に如何にして高級感を漂わせるかが真面目に研究されたと聞いているが、現代の高級車のドアは、音もなく閉まるのである。

 LEXUS LS、さすがに世界の巨人、トヨタが総力をあげて作ったクルマだけに良く出来ている。打ち合わせが終わったところで送迎のお礼と共にそのことをお伝えしたところ、「私たちも時々乗りますが、LSに乗るとクラウンが普通のクルマに思えてしまい困るんですよ」と笑っておられた。そうだろう。

 以上、郷秋<Gauche>には生涯縁のないクルマだと思っていた、LEXUS LSの後席乗車インプレッションでございました。


 例によって記事本体とは何の関係も無い今日の一枚は、あるものを名古屋駅の売店から自宅に持ち帰ると云う、本日の最重要(裏)ミッションを無事に遂行したという証拠写真。すったもんだした一品だが、喉元過ぎればなんとやらで飛ぶように売れていた。
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