ルノーとウィリアムズの来期は

 世界的な金融危機の影響がF1界にも影を作り始めている。自社の業績が急激に悪化しているフェラーリ、メルセデス(マクラーレン)、BMW、ルノー、トヨタ、ホンダと云ったワークスチームはもちろんのこと、タイトルスポンサーではないものの、大口スポンサーであるロイヤルスコットランド銀行(RBS)が政府の救済措置の対象となり、結果としてF1への資金提供が打ち止めとなる可能性が報じられているウィリアムズはもとより、ワークスチームでありながらオランダ金融大手のING(オランダ政府から100億ユーロの支援を受けることが決まったと報じられている)をタイトルスポンサーに持つルノーの動向が気になるところである。

 日本でも1980年代後半、多くの企業がF1チームをスポンサードし、レイトンハウスのように依存のチーム(マーチ)を買収して直接F1の世界に打って出る、あるいはF1開催が可能なサーキットを建設する企業が続出したが、バブルの崩壊とともに一気に資本を引き上げるなどにより、F1界における日本パワーが「有史前」に戻ってしまうという歴史もあった。モータースポーツが半ば国技とされる国が少なくないヨーロッパにおいてそこまで極端なことが起こるとは考えにくいが、本業が優先される傾向が強くなることは否定できないだろ。

 ワークスチームがそうであるならば、プライベータは経営的にさらに苦しいシーズンになることだろうが、2009年3月29日の開幕戦、オーストラリアGPのグリッドには是非とも今年と同じ20台のマシンが並んでいて欲しいものである。


 例によって記事本体とは何の関係もない今日の一枚は、銀杏黄葉の進み具合。人に個性があるように、樹木にも個性があるのが良く判りますね。
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